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事業創造デザインプログラム Basic In横浜 開催レポート

こんにちは!SSDCデザイナーの平山です。

この記事では、2023年7月3日・4日に神奈川県横浜市で開催された
「事業創造デザインプログラム Basic In 横浜」のレポートをお伝えします。

はじめに

一般社団法人 社会システムデザインセンター(SSDC)は、後援の横浜市、横浜市の産学公民連携の推進組織横浜未来機構様との連携により、
事業創造デザインプログラム Basic In横浜」を開催いたしました。

↓事業創造デザインプログラムについて


ワークショップ概要

事業創造デザインプログラム Basic In横浜」は、横浜市の困りごとを起点として新たな価値を創出する手法を体感していただくものです。

横浜市にゆかりのある社会人・地域のイノベーターの方々と、地域課題を起点に新たなビジネスを発想しました!
6名の参加者の皆さまと、事業アイデアを創出するためにデザイン思考やジョブ理論などの手法を活用し、ユーザーの抱える地域課題の本質に迫っていきます。

ワークショップの会場は、横浜市が運営しているスタートアップ成長支援拠点「YOXO BOX」。横浜市に新しい交流を生み出すためのサンドボックス(砂場=実験場)となるという意味を込めて設置された拠点です。


横浜市のスタートアップ成長支援拠点「YOXO BOX」


今回、ご後援をいただいた横浜市より、経済局の新産業創造課 黒米様、
横浜未来機構の福井様にご挨拶をいただきスタート。
横浜市の抱える課題、横浜市が目指すこれからのビジョン、本ワークショップ開催に対しての想いをお話いただきました!

横浜市 経済局の新産業創造課 黒米様
横浜未来機構 福井様

ワークショップの内容

はじめに:ワークショップのテーマを共有

ワークショップを始める前に、横浜市が現在掲げているビジョンを共有しました。
横浜市が目指すまちの姿を起点に、ワークショップで具体的な解決策を考えていきます!

今回のワークショップのテーマ

チェックイン:自己紹介+あなたのWHYを共有しよう

事業創造に対する「あなたのWHY」を事前に参加者の皆さまに考えていただきました!
自己紹介と併せて全体に共有いただき、事業創造を目指す目的のシェアを行いました。

参加者の皆さまに書いていただいた「事業創造を目指す目的」

ワークショップ1日目:「困りごと」を選定する、深ぼる

ワークショップ1日目は下記項目に沿って、座学と個人ワークを中心に進めていきました。
まずは、本ワークショップ内でアイデアを考える対象となる「困りごと」を選定。
その後、フレームワークを活用して困りごとが発生する時にどのような状況に置かれているのか?
ユーザー視点で課題当事者の状況にフォーカスを当てていきます。

今回のワークショップでは、「横浜市のビジョンと連動した地域課題」を起点に、デザイン思考を活用し「不=困りごと」を発散していきました!

<横浜市のビジョン>
①子育て世代への直接支援
②コミュニティ生活環境づくり
③生産年齢人口流入による経済活性化
④まちの魅力・ブランド力向上
⑤都市の持続可能性

1日目のAgenda
1.デザイン思考のプロセスを概観する
2.解くべき問題を発散・収束する
3.ペルソナ・CustomerJourneyMapで課題当事者にフォーカスする
4.ジョブの視点で課題定義する

デザイン思考とは、人(顧客)起点で新たな価値を生み出し問題解決するための思考法です。
顧客に徹底的に寄り添い観察し、話を聴き、共感することで、顧客自身も気づいていないニーズを探り出し、それを満たすためのユーザー体験を設計(デザイン)し、事業創造を行っていきます。

発散⇒収束」は、課題を解決するアイデアを出す際に、
『発散』と「収束』という二極化したプロセスを意識的に分けて行うことで、アイデア発散の生産性を高めることができるというものです。

発散⇒収束を行うことで可能性を探索し価値を作る

ワークの際に何度も体験してもらい、発散と収束を意識的に使い分ける重要性をお伝えさせていただきました。
普段の会議やディスカッションの場、アイディアの発想の際に活用出来ますのでお試しあれ!

実際のワークで「発散⇒収束」を体験


サービスを検討する初期段階では、特定の一人にしっかりと価値を感じてもらうものを作ることが重要。困りごとの当事者の特徴をペルソナを活用して可視化しました。

特定の一人を設定してサービスを検討考えるメリット

困りごとはどのような状況で発生しているのか?Customer Journery Mapを使いながら、困りごとの当事者が置かれている状況を、4つの視点(ステージ・接点・行動・感情/思考)で具体化しました。


Customer Journery Mapを作成しペルソナの4つの視点で分析しました


1日目の最後には、選定した「困りごと」をもとに、困りごとが発生する時に、当事者はどのような状況に置かれているのか?をフレームワークを活用して具体化していきました。
その後、どのような課題を抱えているのか?を、ジョブの視点を使い
機能・感情・社会というジョブの3側面から、人々の購買行動の切り口を探っていきます。

ユーザーの本当の欲求を見つけるには、機能的な側面だけではなく、感情的な側面もしっかりと捉える必要があります。
これをジョブ理論をもとにお伝えしました。

「ジョブ(Jobs to be Done)」の概念を使い、購買活動の源泉をSSDC講師の齋藤が解説!


そこから課題解決策の「提供価値」を考え、そのためのアイデアを大量に発散していきます。
どうすれば〇〇できるのか?それを成り立たせる要素は何と何を組み合わせるのか?を発散し、
収束する際は「ユーザーにとって役に立つか(価値を生み出せるか)」を軸にアイデアを選定しました。

ソリューションアイディア発想シートを使ってアイディアを発散していきます

ワークショップ2日目:状況と欲求をもとに課題解決アイデアを発想する


2日目のAgenda
・ソリューションアイデアを考える
・ソリューションアイデアを全体シェア
・2日間の振り返り

選定頂いた課題解決のアイデアを「ソリューションコンセプトシート」にまとめ、ひとりひとりの発表に対して全体でフィードバック。
横浜市のリアルな困りごと、横浜市に住む参加者の皆さまの困りごとに対して、様々なアイデアが生まれてきました。

人生100年時代!長く豊かな人生を歩むために・・・
「バスの停留所を教えてくれるアプリ」を考えました!

プレゼン後、互いの気づきや今後に活かせそうなことをシェアし、
最後に全員で記念撮影!

2日間の学びと気づきをシェア!


ご参加いただきありがとうございました!

受講いただいた方からのレビュー


受講いただいた方からのレビュー
今回の「事業創造デザインプログラムBasic In 横浜」は、社会人の方をはじめ、既に起業されている方など幅広い属性の方に受講いただきました。
事後アンケートでは、以下のようなコメントをいただきました。
受講者のみなさん、ありがとうございました!!

■学びや気づきの活用可能性
・課題や業務について悩んだ時に時間軸を分ける、対象を変えるなど別視点でのアプローチが有効だと思った。

・自分、相手のちょっとした不からアイデアを出すプロセスを学ぶことで、考え方によって色々アレンジして活用の幅が広がり今後に役立ちそうです。

・常に身の回りの不を見つける事そして短いサイクルで解決策を導き出すプロセスは、それ自体が仕事に活かせそうです。

■ワークショップの感想
・コンセプトを発表してフィードバックまですることで、他者の見方や意見を取り入れられるので良かった。

・とても効率がよく体系的に適したバランスで学ぶことが出来ました。

・自身のアイデアを整理できました。

重ねて、今回の場を提供してくださった横浜未来機構の福井様、横浜未来機構のスタッフの皆さま、YOXOBOXのスタッフの皆さま。
ワークショップに同席いただいた横浜市経済局の新産業創造課 黒米様、横浜市職員の皆さま、本当にありがとうございました!


SSDCの活動~事業創造デザインプログラム~


SSDCでは、地域に根差した具体的課題を起点に、社会人・学生・地域のイノベーターが社会を変える事業を創造することを目的として「事業創造デザインプログラム」を運営しています。

2023年度は、日本のイノベーションの起点となった開港都市の社会課題の解決に着目し、活動しています。

2023年6月~7月に、開港3都市(神戸・横浜・長崎)にて「事業創造デザインプログラムBasic」を開催いたしました!
神戸での開催レポートも公開しておりますので、ぜひご覧ください。
(※長崎での開催レポートは2023年8月以降に公開予定です。)


SSDCについて

SSDCは「人と社会の幸せな未来のために」を理念に、社会課題解決や夢の実現のための事業創出を目指して2019年に設立された一般社団法人です。

↓ SSDCの活動記事はこちらからご覧ください!


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