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なぜ日本は感染者数を低く抑えられたのか

5/29、約2週間ぶりに新型コロナ対策専門家会議から新たな提言が出ました。「なぜ日本が感染者数、死亡者数を低く抑えられたか」について理由が述べられてます。小学生でもわかるくらいに噛み砕いて説明しました。

はじめに

こんにちは!「こどもコーチのこーちゃん」ことスタスタCEOの鈴木孝一です。

東工大院卒、ITベンチャーと一部上場企業を経て教育ベンチャー2社経営、趣味で器械体操やプレミアムテキーラのインストラクター、・・・。誰かが敷いたレールには従わない人生を毎日楽しんでいます。

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5/29、約2週間ぶりに新型コロナ対策専門家会議から新たな提言が出ました。「なぜ日本が感染者数、死亡者数を低く抑えられたか」について理由が述べられてます。小学生でもわかるくらいに噛み砕いて説明しました。

◆専門家会議の提言(5月29日)

👦:ねぇお父さん! 新型コロナ対策専門家会議が久しぶりに提言を出したんだよね? どんな内容だったの?

父:今回の提言では、これまでの取組・対策や緊急事態宣言の効果等について現時点での評価をしてる。目次はこんな感じ。

1.はじめに
2.感染状況等の評価について
(1)感染状況(疫学的状況)
(2)医療提供体制
3.新規感染者数・死亡者数のこれまでの推移等に関する現段階の評価について
(1)新規感染者数・死亡者数の推移について
(2)緊急事態宣言の効果について
(3)見えてきた課題
4.今後の政策のあり方~次なる波に備えた安全・安心のためのビジョン~
(1)次なる波に備えた「検査体制」の更なる強化について
(2)次なる波に備えた「医療提供体制」の更なる強化について
(3)次なる波に備えた「保健所機能」・「サーベイランス」・「感染予防対策」の更なる強化について
(4)治療法・治療薬の確立、ワクチン等の開発の促進について
(5)感染時の重症化リスクの高い集団等に対する感染予防対策について
(6)水際対策の見直しの方向性について
5.緊急事態宣言解除後における市民生活・事業活動の段階的な移行について
(1)市民生活における留意事項
(2)事業活動における留意事項
6.都道府県等の対応について
7.おわりに

この中でお父さんが特に気になったのは、3の部分だ。ここでは、

「なぜ日本が感染者数、死亡者数を低く抑えられたか」

についての評価がなされているんだ。

👦:おー、それめっちゃ気になるよね。最初は日本の対策は欧米から酷評されてたよね、それがいつの間にか「日本スゴイ」ってなってるよね。そこの理由は知りたいね。

◆欧米諸国より低く抑えられた理由

父:欧米諸国よりも感染者数や重症者数、死亡者数を圧倒的に低く抑えられた主な理由としては、

国民皆保険制度による医療へのアクセスが良いこと、公私を問わず医療機関が充実し、地方においても医療レベルが高いこと等により、流行初期の頃から感染者を早く探知できたこと、
・全国に整備された保健所を中心とした地域の公衆衛生水準が高いこと
・市民の衛生意識の高さや元々の生活習慣の違い、及び、政府等からの行動変容の要請に対する協力の度合いが高かったこと
ダイヤモンドプリンセス号への対応の経験が活かされたこと
・緊急事態宣言やその前からの自主的な取組の効果によって、新規感染の抑制がなされたこと

が言われているんだけど、それに加えてこの2つが特に重要な役割を果たしたと専門家会議では言っている。

(1)中国由来・欧州等由来の感染拡大の早期検出
(2)我が国のクラスター対策

👦:早期検出クラスター対策が特に重要だったんだね。

(1)早期検出

父:早期検出についてはこの表がわかりやすい。1月から2月にかけて中国武漢での感染拡大があって、そこから感染者が自国に入ってきて感染が拡がりつつあることを各国がどれだけ把握できていたか、を表している。

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👦:ドイツ、フランス、イギリスは2/18と2/25で、累積感染者数がほぼ増えていないね。

父:そうなんだ。水面下で相当の感染拡大が起こっていたと考えられるんだけど、それが全然感知できてなかったんだ。それで気づいたときには感染爆発が起きてしまったと。

👦:イタリアは? ちゃんと検出できてるんじゃない?

父:イタリアはもうこの時点で既に深刻な感染拡大が起きているのが明らかになってたんだ。日本は深刻な拡大にはなってないけど、ちゃんと感染者の発生を把握できてたんだ。それがなぜ実現できたかというと「クラスター対策」のお陰なんだ。

(2)クラスター対策

父:日本の専門家会議が諸外国よりも早い段階で、新型コロナの感染の性質を把握できていたから、クラスター対策ができたんだ。つまり8割の感染者は他の誰にも感染させず、残りの2割の人が多くの人に感染させる「クラスター感染」をするってことを。

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👦:インフルエンザとは全然違うってことだね!

父:それでクラスターさえ制御できれば感染拡大も制御できる、っていう判断をしたんだね。そしてその「クラスター」が起きやすい状況が「3密」だ。密閉、密集、密接を避けましょう、っていう注意喚起が早い段階でできたんだ。

👦:そっか、3密を避けるってのはクラスター対策だったんだね。でもどうして日本は「3密」が危険ってのを発見できたの?

父:良い質問だね。新しく感染者が発見されたら、その人が誰と濃厚接触したか、ってのをどの国も調査してる。ほとんどの諸外国では将来の感染者を探し出すために「誰に感染させた可能性があるか」という観点で調査が行われている。

👦:感染している可能性のある人を早く見つけて隔離するためってことだよね。

父:でも日本はそれに加えて「どこで感染させられたか」というのを明らかにしていったんだ。時間をさかのぼって調査して、感染者の共通の感染源を突き止めた。これが「3密」の場所だったってことだ。

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👦:なるほど。さかのぼり調査か。日本のクラスター対策すごいね。

◆東アジアの方が低い理由

父:ここまでは日本がスゴイ理由について説明してきたんだけど、実際フタをあけてみると、東アジアが全体的に感染者も死亡者数も現状は少ないんだ。

👦:特に台湾がスゴイんでしょ?

父:そう、東アジアの中でも台湾の感染者数・死亡者数の低さがすごい。主な理由としては、2003 年のSARS対応の経験を基に新型コロナが流行する前からの準備が日本に比べ十分できていたことと、下記の2つが指摘されてる。

① 欧州等からの人々の移入の規模が台湾の方が少なかったこと
② 台湾の方がより早く水際対策による対応を講じたこと

👦:なるほど。BCGとかの話は関係ないの?

父:まだ確定的なことはわからない。生物学、免疫学的な諸要因を指摘する声もあるんだけど、現時点においては確定的なことはわかっていないんだ。だからこの資料にはその話は登場しない。

👦:日本で感染者数が低く抑えられてた理由について理解できた! ありがと!

さいごに

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