見出し画像

ローマは一日にしてならずからローマ史を物語として捉える

ローマ人の物語 ローマは一日にして成らず(上)1、塩野七生著を読了したので記録します。

『ローマ人の物語』は、塩野七生による歴史小説。「なぜローマは普遍帝国を実現できたのか」という視点のもと、ローマ建国から西ローマ帝国の滅亡までを描いている。本書は、歴史書として受容されることも多いが、この点について、複数の歴史学者から批判がなされている。

Wikipediaより

本作を読んで、逆説の日本史のローマ史バージョンといった感想をもちました。
引用したウィキペディアにも書いてある通り、歴史書としては極論な書き方もあると感じたからです。
実際に本文中には登場人物の行動理由として「〜だろうか」のようにフィクション的な表現が出てきます。

私自身はとても面白く読み進められたのでシリーズの続きも読んでいきたいのですが、史実というよりは読み物として扱ったほうが誤解がないのかもと感じました。
読み物として扱えるからこそ、世界史が苦手という人にもとっつきやすい本ではあるかもしれません。

世界史を勉強しようとすると、暗記科目のようになり苦手意識がありましたが、本作は登場人物がどんなふうに過ごしていたのか描写されているので、読み進めやすかったです。

特に私が面白いと感じたのは、以下の文に見られるような宗教や民族性に注目した考察です。

人間の行動原理の正し手を、宗教に求めたユダヤ人。哲学に求めたギリシア人。法律に求めたローマ人。

ローマ人の物語より引用

人間はどう生きるべきか考えたとき、なにかに頼ってしまうものだと思います。
その頼る先(正し手)が民族によって違うということは、民族ごとの生活や生き方が違うことなんて当たり前だなと思いました。

疲れた時はうさぎの動画を見て癒されましょう🐰💛 (犬も猫も鳥も爬虫類も…みんなかわいいですよね)