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15.国体初のドーピング違反は、以前から摂取しているサプリが原因だった

あなたは、サプリメントを服用していますか?
もし服用しているとしたら、どのような基準でその製品を選んでいますか?

若いアスリートなら一度や二度くらい、何かしらのサプリメントを摂取してみようと考えたことがあると思います。

筋力をつけたいから、カロリー摂取の目的、健康のため、美容のためなど様々な理由があると思います。

そもそも論として、あなたにとってそのサプリメントは本当に必要ですか?


そのような訳で、今回の「SPヤマト」の中高生にもわかりやすい「アンチ・ドーピング」では、そんなサプリメントについて取り上げてみます😊。

サプリメントや栄養ドリンクは、法律上は医薬品ではなく、「食品」に分類されています。

医薬品には主成分だけでなく、添加物まですべてを表示する義務がありますが、「食品」には、商品の成分表に全ての原材料を記載する義務がありません

つまり、ラベルやパッケージ、外箱に表示されていない物質が、その製品に含まれている可能性があります。

あなたが、サプリメントを摂取するときは、表示されていない、確認できない物質が入っている可能性があるというリスクを十分に理解したうえで、服用してください。

本当にそのサプリメントや栄養ドリンクが自分に必要なのかを、アスリート自身が判断することが求められます。

今回は、健康食品の成分として表示されていない物質が原因で、アンチ・ドーピングのルール違反になった国体初のドーピング違反の実例をご紹介します。

それは、平成28年岩手国体でおこってしまいました。
なんと、自転車競技選手🚲が国体史上初めてドーピング違反に問われたのです。

競技会時の尿検体から、筋肉増強効果がある禁止物質であるテストステロン、アンジオステンジオンが検出されました。

この話を聞いて、あなたは自分には関係がない話だと思いましたか、それとも自分にも関係がある話だと感じましたか。

ここであなたが、どう感じるかが運命の分かれ道です。

以前にもお伝えしましたが、人生には「まさか」という予想もしないことが起こることがあります。
表彰台に上ったのに、「まさか」ドーピング違反でメダルはく奪とは・・・

この選手は以前から米国企業のマルチビタミン剤を服用していて、以前にも同じ製品を服用してドーピング検査を4回受けており、いずれの場合も陰性の判定でした。

しかし、以前と同じサプリメントを使用していたにもかかわらず、この岩手国体のドーピング検査のときには、禁止物質が検出されてしまったのです。

しかも製品ラベルに禁止物質含有の記載がなかったにもかかわらず、表示されていない禁止物質が検出されたのでした。

実はこの製品の成分組成が変わっていたのですが、メーカー側は組成が変わったことや禁止物質を含有していることなどを、製品のラベルに明記していなかったのです。

本件では、①この商品の成分組成が変わったという事実を選手側が証明できたこと、

②国体の約半年前の大会をはじめ、過去4回のドーピング検査時に、以前から同じ商品を使っていたということをきちんと申告していたこと、

③過去いずれの結果も陰性だったことから、「アスリートに重大な過誤または過失はない」と判断され、当初4年間の資格停止という制裁処分が4か月間に軽減されています。

あなたがもしドーピング違反を問われたとき、外国製品の成分組成が変わったことをご自身で証明できますか?
証明するにしても、そこには時間とお金と苦労が伴うことは容易に想像できると思います。

ドーピング検査では、検体から違反物質が検出されれば、それが故意でなくても、どんな理由であれ違反となります。

今回紹介した例からもわかるように、サプリメントを摂取するときは、常にリスクが背中合わせであることを頭の片隅に入れておいてください。

「SPヤマト」が最後にもう一度お尋ねします。

あなたは、何を求めてそのサプリメントを使用するのですか?

本当に食事からだけでは、摂取できませんか?


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