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Webマーケで”ユーザー体験”にこだわってきた人事が、採用活動について考えてみた

こんにちは、こんばんは。ナイル株式会社で広報や採用をやっている渡邉(@spw63)です。

「ベンチャー採用AdventCalendar2018」のお声がけを頂き、記事を書きました。スタートからLINE青田さんメドレー加藤さんの記事がシビれる内容だったので、そのあと書く人のハードルが上がりまくって戦々恐々としています笑

自分はまだ人事歴が浅いので、これまでやってきたWebマーケティングになぞらえて採用について考えてみました。

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まずは簡単な自己紹介

新卒でナイル株式会社に入り、これまでSEOやコンテンツマーケティングを中心とするWebコンサルティング業務や、30名弱のチームマネジメント、時々ブログやセミナーでSEOについて発信などをやってきました。

Webコンサルタントとして、グリー様やベネッセ様などをはじめとする大企業から”ド”のつくスタートアップまで300社以上のWebサービスに関わらせてもらったので、Webマーケティングについてはそこそこは詳しい方だと思います(アドやSNS領域は専門ではなかったのでそこまで実務力は高くないです)。

今年の夏に人事に異動して、中途採用やエンジニア採用など、本格的に採用業務をはじめました。また、ナイルのかだんというオウンドメディア運営などの広報活動も行っています(新卒採用には2014年くらいから関わってます)。

前提:今回の記事で、誰に何を伝えたいのか

■伝えたい相手
・もっと採用力を強化したいスタートアップ企業の経営者の方々
・ワンオペに忙殺されがちなベンチャー企業の採用人事の方々
・採用活動に関わっている事業部サイドの方々

伝えたいこと
「採用をどのように考え、どのように実行していくのか、その時にマーケティングの考え方をどのように転用できるのか」

何故この記事を書こうとおもったのか
・人事のマルチタスクな現場稼動に忙殺されすぎることに愕然としたので
・これまでのWebマーケ経験で実践したことを採用業務にも活用できたので
・人事がより”クリエイティブな仕事”に集中できれば、もっと事業成長できると思うので

さて、前置きが長くなったのでそろそろ本題に入ります。今回は以下の3つのトピック+1オマケについて書きたいと思います。

記事トピック
・1.採用における戦略→作戦→戦術→兵站の接続をどうするべきか
・2.採用活動で用いるコンテンツの生産と流通
・3.他社の成功事例を参考にすることの是非
・オマケ:Webサービスと採用の変遷
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①採用における戦略/作戦/戦術/兵站の接続をどうするか

経営の立場「人事には優秀な人材を低コストで採用して事業成長加速させてほしい。でもこういう雑務もやってもらわらないと困る。」

現場の立場「普段の業務もやりながら採用業務にも協力するの大変。でも人事に任せると現場の求める人材要件ちゃんと理解してるか不安。」

人事の立場「面接同席たくさん。日程調整もしないと、ああ…求人票も作り直してスカウトも送りたい。経営と現場との調整するの大変。おっと…来週の全社会議の資料作らないといけない。。。オワタ\(^o^)/」

それぞれで考えていることが違う、色々取り組んでいるんだけどあまり納得感がない…スタートアップの採用では、上記のような状況はけっこうあるあるではないでしょうか。自分も人事に異動して実務をやるようになってその大変さ、煩雑さを実感しています。

本来ではあれば経営者や事業部の採用戦略パートナーとして成果を出すことに集中したいけど、なかなかできていない。経営者の考えること(戦略レイヤー)と現場の採用業務(兵站レイヤー)に大きく乖離がある状況です。

理想:戦略/作戦/戦術/兵站に一貫性があり、それぞれが接続されている

マーケの強い、上手くいっている会社は、上流の企画設計〜下流の実行まで、それぞれでやっていることが一貫している印象です。これは採用も同じだと思います。

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(画像引用:新任マネジャーは「戦略」「作戦」「戦術」の違いを図解で理解しよう (1/2) - ITmedia エンタープライズ

※戦略/作戦/戦術/兵站の解説についてはこちらの記事がわかりやすいです。

Webマーケティングの場合と採用の場合、それぞれの戦略〜兵站をまとめてみるとこんな感じでしょうか(ここでは正確な定義をしたいわけではなく、考え方を整理したいだけなので、表に対するつっこみは受け付けません笑)。

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こうして書き出してみると、上流の企画設計〜下流で実際にやっていることの一貫性があるのか判断しやすくなりますね。

どうやって戦略/作戦/戦術/兵站を接続するのか

「考え方はわかったけど、こんな表にまとめたところで問題は解決しないよね」…おっしゃる通りだと思います(認識のすり合わせをする上では可視化するだけでも納得感は増すとは思いますが)。

じゃあ、どうやるの?という話になりますが、Webマーケティングにおけるカスタマージャーニーの考え方に基づいて考えてみるとわかりやすいです。

マーケティングの場合:自社のサービスを購入してくれる、その後継続利用してくれる顧客を増やしたい、その顧客にファンとして他の人におすすめしてくれるロイヤルユーザーになってほしい。

採用の場合:自社に興味をもってくれる、自社で働きたいと思ってくれる候補者を増やしたい、社員として働くだけではなくエンゲージメントの高い社員としてリファラル採用に貢献してほしい。

戦うフィールドは異なれど、目指していることはかなり近いですよね。これを実現するには、「ペルソナに対して自社のことを認知させ、ナーチャリングし、どうやってCVさせるのか」という押し付けの考えではなく、「どうやったらペルソナとなる人たちに、どうやって自社のことを知ってもらうのか、好きになってもらえるのか、ファンでいたいと思ってくれるのか」というカスタマー視点に立って考えるのが大事です。その時にカスタマージャーニーという考え方が有効です。

ただ、カスタマージャーニーにも弱点があります。それは「カスタマーが自社を選ぶ前提で設計されている」ということです。

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上記画像は以前SEOに関する記事を書いた際に使った図ですが、結局カスタマージャーニーも「企業都合の視点」で作れたものになってしまいがちです。

■”カスタマー視点で考える”コンセプトダイアグラムを用いた可視化

そこで自分が推奨するのが「コンセプトダイアグラム」という考え方です。これは弊社のDGM事業部のデジタルマーケティング戦略顧問でもある清水さんが提唱している「カスタマー視点」での考え方です。

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全ての候補者にとってのゴールが自社への入社とは限りません。自社のことを魅力的に感じてくれていても、その会社のことが好きなだけであれば「採用候補者」ではなく「ファン」ですし、逆に転職意向が強くても、自社への共感度が低いままであれば、候補者はきっと他社に転職するでしょう。

そこで、コンセプトダイアグラムの考え方を用いて「自社への好感度」を縦軸に置き、「転職意向」を横軸に置いて考えてみます。

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上記のように、それぞれのステップでカスタマーが態度変容を起こすきっかけを洗い出し、とるべきアクションを決めていけば、今何に取り組むべきなのか、それぞれのアクションがどんな成果に繋がっているのかが可視化され、社内での共通見解を作りやすくなります。

ミートアップイベントやろう!リファラル採用促進!とにかく媒体掲載増やして母集団形成頑張る!…みたいに、採用業務はどんどんやることが増えがちですし、それぞれの運用が意外と重いです。全部やろうとすると、結局”根性論のマンパワー勝負”になってしまいます。

そこでコンセプトダイアグラムの考え方を用いると、今何にフォーカスするべきなのか経営陣と握ってやらないことを決める時や、やると決めた施策を現場に押し付けるのではなく、この取り組みにどんな意味や効果があるのかを理解してもらえるという観点で、交渉や調整の際の武器になるはずです。

こうして取り組みを可視化することで、経営者の視点(戦略レイヤー)と現場の人事視点(兵站レイヤー)を接続していく、関係者間での共通認識を作っていくことで、より成果に繋がる業務に集中する環境づくりに繋がるのではないでしょうか。

※補足①:コンセプトダイアグラムの作り方についてはこちらの記事も是非

※補足②:今回便宜的にコンセプトダイアグラムの考え方を用いましたが、正確な定義や設計の仕方とは異なるので、正しい考え方を知りたい方はこちらの本をご覧ください

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②採用活動で用いるコンテンツの生産と流通

■課題①:コンテンツ生産

最近、色んな会社が採用目的のオウンドメディアを運営したり、実名でTwitterやっている採用関係者が増えたり、Wantedlyを上手く活用して採用につなげる企業があったり、これまで外部に依存しがちだった採用活動の内製化が進んでいますよね。

そうなってきた時に、人事担当者の悩みのひとつが”コンテンツネタ集め”だと思います。「採用広報やりたいけど、いいネタがないんだよね」という悩みはよく聞きます。ただ、ネタがひとつも無い企業なんてきっとなくて、うまく拾いきれてなかったり、活用できていないだけだと思います。

自分がWebマーケのコンサルをやっていた時代には、毎回セミナーのネタを考えたり、毎回施策を考えたりするの大変だなーと思ってました。そこでやっていたのが、「ネタ集めの仕組み化」「コンテンツのリサイクル(再利用/統合/分割/スライド)」です。

■解決策①:コンテンツ生産の仕組み化とコンテンツリサイクル

<コンサル時代にやっていた「仕組み化」と「リサイクル」の一例>

・仕組み化
 -Googleアラートにウォッチしたいキーワードを登録し、自動で情報が流れてくるようにする
 -Twitterで有用な情報を発信している人をフォローする
 -Facebookで有用な情報を発信している人の投稿にいいね!して情報が流れてきやすくする
 -調べていて見つけた記事が参考になったメディアのFacebookやTwitterをフォローする
 -繰り返し参考にしたい記事はカテゴリごとにわけてブックマークしておく(再度探す手間の省略)

・コンテンツリサイクル(再利用/統合/分割/スライド)
 -再利用:プロジェクトの成功・失敗事例を、セミナーで事例紹介する
 -再利用:クライアントの営業資料をWebコンテンツ化してもらう
 -統合:テーマにわけてまとめ記事化することで価値を出す
 -分割:納品資料の一部をホワイトペーパーとして外部公開する
 -分割:長いオピニオン記事を、細かく切り分けて初心者向け解説記事のネタにする
 -スライド:類似事例の案件を経験した担当者にヒアリングする
 -スライド:フォーマットは同じで不動産/求人/ECなどテーマをずらす

自分は怠惰な人間で、都度考えたり、継続するのが苦手なので、仕組み化したり、ネタをリサイクルすることで、なるべくゼロから取り組むということをしなくていい環境づくりを意識していました。

人事や広報活動においても同じようなことをやっています。

<採用や広報でやっている「仕組み化」と「リサイクル」の一例>

・仕組み化
 -採用:面接案内メール送付時に、候補者にあわせた記事を事前添付
 -広報:更新頻度担保のために、テーマを決めて、記事をフォーマット化
 -広報:ネタ収集用のSlackチャンネルを作成し、メンバーから情報提供してもらう

・コンテンツリサイクル(再利用/統合/分割/スライド)
 -再利用:社内共有資料、営業資料などを選考時の企業紹介資料に転用
 -再利用:スキルアップ支援制度をテーマにした連載記事化
 -再利用:勉強会やイベントに参加して記事化
 -統合:おすすめ記事をキュレーションしたまとめnote作成
 -スライド:SEOの考え方を採用人事に転用

以上のように毎回ネタを探したり、考えなくても、ちょっとした工夫次第で、ネタを作る方法はいくらでもありそうです。

■課題②:コンテンツの流通

「コンテンツ作っているのに成果出ない」というのはコンサル時代も、採用人事になってからも、よく聞くセリフです。この場合にわりと多いのが、作って終わりになっていて、どうやってコンテンツを流通させるかの設計ができていないケースです。

例えば、Webマーケティングの場合でいうと、コンテンツ作ったのに全然SEOの流入増えないという相談をもらって見てみると、

・”検索してほしいキーワード”になっていて、”ユーザーが検索するキーワード”になっていないため、検索されないので情報にたどり着きようがない
・検索流入狙うよりSNS経由とかの方が相性良さそうだよねっていうコンテンツで自然検索流入増やそうとしている
・フッターにしかリンク導線なくて、訪問してきたユーザーがみつけられない不親切設計になっている

みたいなことがわりと多いです。採用や広報活動でも同じようなことが起きているケースがあると思います。

■解決策②:コンテンツの情報流通設計

・When/Whereの設計

認知拡大/情報収集/比較検討/意思決定…いつどのフェーズで見てほしい情報なのか、求人媒体/自社採用サイト/オウンドメディア/Wantedly…どこで見てほしい情報なのかを考えてみると、「そもそもこの内容って意思決定フェーズの人に読んで欲しい内容だから、無理に拡散狙わなくてもいいよね。オファー出す人に印刷して渡そうか」みたいな結論に至るかもしれません。

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それを考える時に前述したコンセプトダイアグラムは使えそうですね。

・Howの設計

メディアのコンテンツ作ったらSNSで拡散!SEOで上位表示!みたいな安直な考えになってしまいがちですがそれは危険です(っていうか、そもそも採用オウンドメディアの流通チャネルでSEOって相性どうなんでしょうね)。

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上図は以前とあるコンテンツマーケティング案件でコンテンツの役割と種類について整理したものです。コンテンツの情報性質によって、検索集客がいいのか、Facebookがいいのか、広告集客がいいのか…と、相性のいい流通チャネルは異なるはずなので、ちゃんとここらへんを整理した上で考えてみるといいのではないでしょうか。

近からず、けど遠からずな内容を先日Tweetしたので興味ある方はこちら

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③他社の成功事例を参考にすることの是非

「メルカリみたいな組織づくり、採用・広報活動したい!」というスタートアップ企業は多いと思います。この想いや熱意自体は悪いことだとは思いません。ただ、他社の”成功事例”だけをみて真似をするのはやめたほうがいいというのが個人的な意見です。

■よくある課題:成功事例”だけ”をみてマネしがち

Webマーケのコンサルをやっていた時にも、よく「MERYがうまくいっているのでキュレーションメディアやりたい」といってクラウドソーシングでテキストコンテンツを量産したり、indeedがうまくいっているので同じようにアグリゲーションメディアを作った結果、思うようにいかないという事例をいくつも見てきました。

・サービスもだけど、営業や編集などの現場組織がイケてる
・手法論に終始するのではなく、思想をもって牽引できるキーマンがいる
・始めるタイミングがよかった(今のGoogleやFacebookだと厳しい)
・ドメインパワーに圧倒的な差がある

といったような成功要因の変数が無視されて、表面に見える施策だけを真似してもうまくいくはずがありません。

組織づくりや採用・広報活動も同じだと思います。

■企業のフェーズが異なれば作るべき組織体制や制度も異なる

Webサイトの場合だと、サイトのフェーズによって取り組むべき課題は異なります。例えば、新規ドメインでいきなりindeedばりのページ数をもつアグリゲーションサイトをリリースしたら、速攻でパンダアップデートに引っかかってジ・エンドでしょう(これSEOやっている人にしか伝わらない例えだな…)。

他にも「全国の店舗情報掲載して、そこにユーザーの口コミ情報を増やしましょう!」みたいな施策も、スタートアップ企業が真似できるわけなく、それって日本全国に優秀な営業マンがいるリクルートだからできる施策だよね?ってなって終わるはずです。

やばい…語りだすと長くなりそうなので、もっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

さて、人事の話に戻すと、先日の青田さんのTweetはたしかにそうだよなあと改めて考えさせられる内容でした。

■じゃあどうすればいいのか

前提としての人事戦略どうするかという話はこれまた青田さんの記事がめちゃくちゃ勉強になりました。特に「組織能力」というのは聞き慣れないフレーズでしたが、たしかにここの軸がしっかりしていれば、他社の成功事例に踊らされずに「自社らしい」人事戦略を作ることができそうです。

あとは「成功事例ではなく”失敗事例”から学ぶ」ことをおすすめします。前述したように成功事例は、その会社だから、その人がいたから、その時期だったから…など成功要因の変数が多すぎて再現性に乏しいですが、失敗事例には必ず共通項があるはずです。

ドイツのビスマルクの言葉で「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」という名言がありますが、本当その通りだなと(ちなみに自分はずっと愚者タイプでした…)。

・10人の”ド”のつくスタートアップ
・50人のスタートアップ
・100〜300人のミドルベンチャー
・1,000〜人のメガベンチャー
・1万人の大企業

…自社がこれから迎えるフェーズのちょっと先の企業のトライ&エラーの取り組み、組織崩壊→組織改編による復活など、先人たちのしくじりの歴史に学べば、いつかきたるべき、ぶつかる壁を乗り越えることができるかもしれません。

ナイルの場合は、未上場の100名規模の複数事業展開しているミドルベンチャーなので、上場直後の会社、ホールディングス化した会社、300〜500名規模の会社の失敗談は知りたい内容です(そういった企業の人事の方いたら是非お話したいです)。

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オマケ:Webサービスと採用の変遷

よく「人事領域はマーケの3年くらい遅れている」と言われていますよね。たしかに数年前にマーケ領域で起きていたことが今、人事領域でも起こっているなと感じることがあります。

ということは、裏を返せばマーケ領域での出来事や時代の変遷を学んでおけば、これから人事領域で起こり得る変化をある程度予測して先んじて策を講じることができるわけですね。

<マーケで起きた変化>

①コミュニティの変遷
・クローズドコミュニティの時代:2ちゃんねる、mixi
・オープンコミュニティ:Facebook
・属人性の高まり:Instagram、TikTokなどのインフルエンサー

②メディアの持つ情報価値の変遷
・広告価値:ぐるなび、HotPepperなどの企業側が作成した広告媒体
・口コミ価値:食べログなどのユーザー投稿の口コミが価値になる媒体
・パーソナライズされた口コミ価値:Rettyなどのように”誰の口コミ”か分かる情報が価値になる媒体

③マネタイズタイミングの変遷
・掲載課金:ぐるなび、ホットペッパーグルメなど、掲載に対して課金
・反響課金:LIFULL HOME'Sなど、送客に対して課金
・成果報酬課金:マッハバイトなど、成約に対して課金
・広告収入:indeedのように、基本無料で送客。集客力を武器に広告でマネタイズ。

④メディア種類の変遷
・広告掲載メディア:リクナビ、マイナビなど
・バーティカルメディア:マッハバイト、アルバイトEXなど
・キュレーションメディア:MERY、RETRIPなど
・バイラルメディア:笑うメディア クレイジー、grapeなど
・分散型メディア:C Channel、クラシルなど
・アグリゲーションメディア:Indeedなど

※思い出しながら書いたので、正確な分析は出来ていないです。つっこみは勘弁してくださいm(_ _)m

今回は本題から外れるのでそれぞれの解説や分析はしませんが、上述したように時代変化にあわせてサービスのコンセプトや特徵が変化していることを捉えてみると、人事領域でも今後起こり得る変化のヒントが見つかるかもしれませんね。

■採用領域で起きている変化:採用広報とエンゲージメント

ここらへんはまだ自分も自信をもって語れる内容ではないので、メドレー加藤さんPR Table菅原さんのnoteをご覧ください。

・オウンドメディアブーム(SEOやコンテンツマーケの文脈)
・口コミの情報価値向上(食べログ、Rettyなど)
・パーソナライズされた情報が価値をもつ(InstagramやTikTok)

あたりはマーケ側で過去に起きた変遷ですね。自分ももっと経験値積んで、実体験から言えることが増えたらこのテーマについて発信するかもしれません。

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終わりに


・1.採用における戦略→戦術→兵站の接続をどうするべきか
・2.採用活動で用いるコンテンツの生産と流通
・3.他社の成功事例を参考にすることの是非
・オマケ:Webサービスと採用の変遷

について書いてみました。皆さんが採用活動に取り組んでいく上で何かひとつでも参考になる、使えるネタを提供できたのであれば嬉しいです。

色々とそれっぽく書いてみましたが、自分自身もやりきれていないこと沢山あるし、実験途中のこともあるので、今後取り組んでいく中でブラッシュアップされたり、意見が変わるかもしれません。

あと、300社のコンサルティングに関わってみて思うのも、人事として経営者や現場メンバーと関わってみて思うのも、やるべき施策の特異性云々よりも、

・関係者との認識のすり合わせ
・関係者との交渉や調整
・現場の実行力や継続力

の方がよっぽど重要だし、成功に繋がるなというのが感想です。というわけで、人事のみなさんお互いがんばりましょう。それでは。

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