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スタートアップがMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を設計するベストタイミングはいつか

こんにちは。MAKOTOキャピタル インターンの石井です。

弊社は、東北に価値創造の仕組みを実装するために、
以下の3つの事業に取り組んでいます

①ファンド事業
②アクセラレーター事業
③コンサルティング事業


スタートアップの経営において、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の設計は非常に重要視されています。しかし、実際に起業をして、どのくらい設計に力を入れればよいのか?いつ設計するのがベストか?などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この点は正解はなく、人によって考え方も異なるのですが、MVVを組織として設計するタイミングを迷っている方に対してアドバイスするとすれば、「MVVを明確に定めるのは、PMF達成後や本格的に事業や組織を成長させるタイミングでも遅くはない」です。

なぜPMF後が良いのか?創業期など、はやめに設計しておくのはダメなのか?などの疑問も生じると思います。今回はMVVの設計、特にタイミングに関してまとめたいと思います。

ーMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは

経営理念のフレームとして、「MVV」が一般的に知られていますが、他にも「VMV」や「VV」、「MV」などもあります。今回は、特にMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に関して進めていきたいと思います。

MVVのそれぞれの定義は、様々ありますが、凡そ以下のような定義である場合が多いです。

Mission:会社の存在意義。社会に対して果たす役割。
Vision:ありたい姿。実現したい世界や未来。
Value:行動指針。企業や社員が大切にする価値観。

企業の具体的なMVV例は調べるとたくさんでてきますが、特許庁が2021年の6月に新しいMVVを公表していたので余談的に載せておきます。(個人的に特許庁がMVVを設計してるのも意外でした。)

▼Mission
「知」が尊重され、一人ひとりが創造力を発揮したくなる社会を実現する

▼Vision
産業財産権を通じて、
未来を拓く「知」が育まれ、新たな価値が生み出される
知財エコシステムを協創することで、イノベーションを促進する

▼Value
・透明性をもって、公正、公平に実務を行う
・ユーザーの立場で考える
・前例にこだわらず、改善を続ける
・プロフェッショナルとして主体的に行動する
・特許庁全体の視野に立つ
(出典:https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210615004/20210615004.html 2021/08/21閲覧)


ーなぜMVVが必要なのか


前提として、MVVの設計が必要ないと考えている起業家の方は少ないとは思いますが、改めてMVVを設計する意義をいくつか挙げておきます。

・企業の方向性を創業者と社員が共有できる
・企業及びそのプロダクトについて他社との差別化・優位性に繋がる
・人材の採用がしやすくなる

上記以外にも多くの意義がありますが、共通項としては、企業内での共通認識をとることができ、意思決定の合意形成が迅速かつ明確になるというメリットが最も大きいと思います。


ーいつMVVを設計するべきか

上述した意義を踏まえ、いつMVVを設計するのがベストなのでしょうか。

ひとことで言うと「PMF後に事業や組織を成長させるタイミング」が最適である場合が多いです。

また、多くの起業家がMVVを明確に定めたのは、「人が増えてくるタイミング」と語っていることが多い印象です。

では、なぜ「PMF後に事業や組織を成長させるタイミング」が最適なのでしょうか。それは社内に人が増えてくると創業者の考えが他の役員や従業員に伝わりにくくなり、必然的にMVVを明確化することが必要になってくるというケースが多いからです。実際に、組織の拡大フェーズで、MVVが明確でなかったために採用のミスマッチが生じてしまい、組織崩壊につながるというケースも見られます。

他方、創業後すぐにMVVを定める必要が必ずしも無いといえるのはなぜなのでしょうか。起業間もない時期はターゲット顧客やプロダクトが、顧客へのインタビューなどを通して当初の想定から変わっていくことが多く、自社が社会に対してどのような独自の価値を提供できるかも明確になっていない(仮説にとどまる)場合もあると思います。
そのため、創業初期の段階では、MVVを時間をかけて考えたとしても、時間がたつにつれて、「今のMVVはなんかしっくりこないな…」と思ってしまい、結局考え直さざるを得ないというケースが生じます。また、創業初期の段階では、とにかく生き残ることが重要なので、MVVを考えることに時間を割くよりも、顧客インタビューやプロダクトの磨き込みに時間を掛けて早期のPMF達成を優先することが経営判断として望ましいと考えます。

以上からすると、組織のMVVとして明確に定めるのは、PMFを達成して本格的に事業や組織を成長させるタイミングでも遅くは無いと思います。


ーまとめ

【MVVを設計するメリット】
・企業の方向性を創業者と社員が共有できる
・抽象度が上がり視座が高まる
・人材の採用がしやすくなる
【MVVを設計するタイミング】
PMF後に事業や組織を成長させるタイミング


今回の記事では、スタートアップがMVVを設計するタイミングをまとめました。
MVVの重要性は分かりつつも、どのように考えたらいいのか悩んでいた方の参考になれば幸いです。

とはいえ、MVVを明確化することは実際には容易ではありません。MAKOTOキャピタルでは、創業期のMVVの設計などに関する起業相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください!


また、MAKOTOキャピタルでは、東北のスタートアップ支援のため、今年度の東北グロースアクセラレーター(TGA)を仙台市と主催します。東北の起業家・スタートアップの皆様からのご応募お待ちしております!

Tohoku Growth Accelerator - TGA (tohoku-growth-ap.jp)


引き続き、記事を投稿していきますのでよろしくお願いします!

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担当:石井
2021年8月25日
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