見出し画像

深夜ラジオリスナー社員が好きなラジオ番組や神回について語ってみた

「深夜ラジオ」―。
布団に潜りながら、勉強しながら、運転しながら…パーソナリティの声に耳を傾け、ゲラゲラ笑わされたり、驚きの展開に「神回!」と興奮したり、時に救われるような気持ちになった経験のある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな深夜ラジオを愛する、「深夜ラジオリスナー社員」を集めて座談会を開催してみました。
一口に「深夜ラジオ」と言っても、AM派・FM派に分かれたり、「オールナイトニッポン派」と「JUNK派」に分かれたり、芸人ラジオリスナーとアーティストラジオリスナーがいたり。
年齢も、性別も、聴いているラジオもばらばらな5名の座談会をお楽しみください。
(※会話中、パーソナリティの方を親しみを込めて敬称略でお呼びしておりますがご了承くださいませ。)

▼これまでの座談会企画はこちら!

今回深夜ラジオ好き座談会に参加したのはこちらの4名!
いつもはニックネームで掲載する座談会ですが、今回はラジオ特集ということでラジオネーム(RN)でご紹介していきます


<参加者♯1 RN ず~しみ>

ず~しみ「わたしは前職がまさにニッポン放送で、先日もオールナイトニッポン55周年のイベントでニッポン放送の本社に行ってきたばっかりで(笑)  仕事としてもリスナーとしてもラジオに関わってきたので、今回は久しぶりにラジオの話聞きたいなと思って参加しました」

―ニッポン放送に勤めていたんですね!前職ではどんなお仕事を?

ず~しみ「制作ではないのでキューとかは振っていませんでしたが、最初は編成として、『ゴールデンボンバー 鬼龍院翔のオールナイトニッポン』、『気志團 綾小路翔のオールナイトニッポンPremium』、あとは深夜じゃないですけど、イルカさんの番組(『イルカのミュージックハーモニー』)の企画や深夜立ち合い、新聞の「ラテ欄」を書いたりしてました。そのあとすぐ営業に異動して、広告営業として番組の広告枠を売る仕事をしたり、CM枠を作ったりしてました」

―ラテ欄の“ラ”欄ってことですよね!

ず~しみ「そうそう中面にある。自分が書いた番組説明文が「今週のおすすめ」として載ると「よっしゃー!」って喜んでました(笑)」

*ゴールデンボンバー 鬼龍院翔のオールナイトニッポン(ニッポン放送/2012~2015)
*気志團 綾小路翔のオールナイトニッポンPremium(ニッポン放送/2017)
*イルカのミュージックハーモニー(ニッポン放送/1991~)

<参加者♯2 RN海水浴>

海水浴「私は中高大学の思春期に、勉強しながらFMラジオを――番組でいうと『ミリオンナイツ』とか、『やまだひさしのラジアンリミテッド』を聴いて、そのあとの『JET STREAM』でそのまま眠りにつくっていう生活を送っていました。でも、これは首都圏に住んでいる人と地方圏に住んでいる人の違いだと思うんですけど、局が少ないんですよ。僕は出身が長野県なのですが、TOKYO FM系の局と、TBS系の局と、NHK第1第2・NHK-FMしかなくて、オールナイトニッポン(以下、ANN)はTBS系のラジオ局でやっていて。だからJUNKが聴けなかったんです(笑)」

―TBSの深夜帯番組なのに、TBS系の局で放送してないってことがあるんですね。

海水浴「そうなんです。個人的にはサブカル系が好きだったので伊集院光のJUNKが聴きたかったんですけど、放送されてなくて聴けず(笑) それに、長野県の北の方に住んでいたんですが、AMの電波は韓国の方の電波と混ざって聴きづらかったので、FMをよく聴いていたんです」

―FMを聴かれていたのはそういうきっかけだったんですね!(笑) 今はもう長野県でも聴ける局は増えたんですかね?

海水浴「いや、まだ少ないと思います。でも今はradikoのエリアフリーがあるので地方の人もいろんな局を聴けるようになりましたね」

ず~しみ「ちょうどradikoのエリアフリーが始まった時はまだニッポン放送にいて「これ課金する人いるのかなあ」って思ってたんですけど、始まってすぐに一気に数万人の登録があって驚いたのを覚えてますね」

しま「東京にいると無料で使えちゃってるから実感なかったです!」

*「ミリオンナイツ」(TOKYO FM/1993~1999)
*「やまだひさしのラジアンリミテッド」(現・「やまだひさしのラジアンリミテッドF」)(JFN35局/1999~)
*「JET STREAM」(TOKYO FM/1967~)

<参加者♯3 RNファイトニッパツ!(以下、ファイト)>

ファイト「今45歳なんですけど、4つ上の兄がちょうどとんねるずとかウッチャンナンチャンのANN世代で、部屋にいくといつも録音を聴いてたので一緒に聴いたりしていました。でも自分の意志で聴くようになったのは伊集院光ですかね。その流れで電気グルーヴとか浅草キッドのラジオも聴くようになって、ラジオにハマっていきました」

―伊集院光さんは深夜ラジオの代名詞とも言えますよね。

ファイト「そうだね。で、今度は伊集院がTBSに移るっていうんでJUNK聴いて。あとはアンタッチャブルのラジオ(『木曜JUNK アンタッチャブルのシカゴマンゴ』)とか、(星野)源くんが出る回のバナナマンのラジオ(『金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』)とか。
『小島慶子 キラ☆キラ』は、ピエール瀧が木曜レギュラーで出ていたので聴いてたんですが、終わっちゃったのでその後番組の『たまむすび』を聴いてます」

―家族の影響でラジオ聴き始めるっていうのはありますよね。持ってきてくださってるのは本ですか?

ファイト「あ、そうそう。これは伊集院光のラジオ本」

ず~しみ「昔結構こういうのありましたよね(笑)」

一同「ありましたありました」

―(パラパラめくって)すごい…雑多な本ですね(笑)

ず~しみ「読んでもリスナーにしかわからないですね(笑) 伊集院光といえばこの前の55周年の企画で久しぶりにANNのパーソナリティをやっていたことでも話題になってましたね」

―そうでしたね!深夜ラジオの中でもかなり聴取率が高いことでも知られていますが、伊集院光さんのラジオの魅力は?

ファイト:「えー!(笑) 中2の時から聴いてるので逆にわかんないですね(笑)「聴くでしょ」「聴いてないの?」って感じ(笑)」

海水浴「当時はネットもなかったから、『伊集院、めっちゃラジオ面白いらしいぞ』『下ネタとか猥談とかも面白いらしいぜ』みたいな噂が回ってきて。でも例によって長野県は聴けないから、その『面白いらしい』っていうのだけを知りながら大人になりました(笑)」

―そっか。「知る人ぞ知る」みたいな。知っている人だけのひそひそ話的な要素があったんですね。でも当時はradikoもないからみんな夜遅くまでリアタイしてたんですかね?

ファイト「僕はカセットテープに録音してましたね」

海水浴「僕はMD世代なので、MDで録音してました」

しま「昔のラジオあるあるで聞いたことあるのは、録音の予約をして寝たのに、録音開始のカシャって音で起きちゃうっていう(笑)」

―(笑) 今のradikoも便利ですけど、音声を取っておきたいなって思う時もありますよね。

ファイト「radikoで聴けるって思うと油断するしね。意外と期限切らしちゃう(笑)」

*「伊集院光のオールナイトニッポン」(ニッポン放送/1988~1990)
*「伊集院光のOh!デカナイト」(ニッポン放送/1990~1995)
*「月曜JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ/1995~)
*「木曜JUNK アンタッチャブルのシカゴマンゴ」(TBSラジオ/2005〜2010)
*「金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD」(TBSラジオ/2007~)
*「小島慶子 キラ☆キラ」(TBSラジオ/2009~2012)
*「たまむすび」(TBSラジオ/2012~2023)

<参加者♯4 RNしま>

しま「震災があったころにラジオ聴き始めた記憶があって…オードリーとかサンドウィッチマンとかのラジオを聴いてました。radikoが使えるようになってからはかなりがっつり聴くようになって、「暇なんかい」って思われそうですけど今はほぼほぼ聴いてます(笑)」

―震災の時、テレビはずっと報道とか…CMも同じでしたもんね。

しま「そうですね。そんななかサンドウィッチマンのラジオには特に救われました」

*「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送/2009~)
*サンドウィッチマンは震災のあった2011年、オールナイトニッポンをはじめ多くのラジオ番組をかけ持って出演していた。 

しまさんも足を運んだ「オールナイトニッポンミュージアム」でもらえるリーフレット。
歴代ANNパーソナリティが年表になっていて、これを肴にずっと喋っていられます!


―私も実家で「魂ラジ(福山雅治の魂のラジオ/ニッポン放送)」はかかってましたが、自分の意志で聴き始めたのは星野源のANNですかね。それに加えて今は山田裕貴くんのANNX、フワちゃんのANN0をつまみ食いしたり。

ず~しみ「星野源のANN始まった時に若い女性のリスナーが増えたのが話題になって、星野源効果すげえって思いましたね。 今のディレクターの野上は、僕の後輩です(笑)」

しま・タンタン(聞き手)「“野上くん”!!!!」

―番組スタッフのキャラが立ってるのもラジオならではですよね。

ず~しみ「放送作家さん、ディレクター、ADさん、パーソナリティさんのチームで作ってますからね。前の週とかにみんなで企画会議して当日本番を迎えて…と準備するので絆が深まりますよね」

―そうですよね。チームワークあっての番組です。こう伺うと、皆さん一口に深夜ラジオ好きと言っても、AM/FMとか、AMでもTBS派かニッポン放送派か…などバラバラですね。そもそもAM/FMの違いもよくわかっていなかったりしますが…。

海水浴「一応仕事で電波の事を扱っているので解説しますね」

―なんと!(笑)ありがとうございます!

*「福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル・魂のラジオ」(ニッポン放送/2000~2015)
*「星野源のオールナイトニッポン」(ニッポン放送/2016~)
*「山田裕貴のオールナイトニッポンX(クロス)」(ニッポン放送/2022~)
*「フワちゃんのオールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送/ANNXとしては2021~)

 

AMとFMの違いって?


海水浴「放送って電波に信号を載せるんだけど、AMとFMだとその載せ方が違うんです。
AMは振幅変調(Amplitude Modulation)といって波の大きさ<振幅>を増やしたり減らしたりして音を載せる、FMは周波数変調(Frequency Modulation)といって波の回数<周波数>を増やしたり減らしたりして音を載せる。
AMは波の幅を音の波に重ねるだけのシンプルな仕組みなので、ラジオの送信所の近くのガードレールに共振してガードレールからラジオが聴こえてくる!なんてこともあります」

―そんな珍スポットがあるんですか!(笑)

海水浴「テレビで何度か紹介されていたと思う(笑)AMはシンプルな代わりに他の電波に干渉されるとノイズとしてザーザー音が入ってしまうけど、FMは周波数を変えるからノイズには強い。そのかわり、波長が短いので遠くには行かないんですよね」

―なるほど、なんとなくFMの方が音質がいいんだよなとは思っていましたがちゃんと仕組みを知りませんでした!


ラジオを聴き始めたきっかけは?


―さきほどしまさんから震災があって…というお話がありましたが、そのほかの皆さんはラジオを聴き始めたきっかけはありますか?

海水浴「私は小学生の時が『エヴァンゲリオン』が始まったタイミングだったのでハマって。 なので、(綾波レイの)声優の林原めぐみさんのラジオ『林原めぐみのTokyo Boogie Night』を聴き始めたのがラジオとの出会いですね」

―すごい。ラジオ歴のスタートは小学生の頃だったんですね!

海水浴「はい。でも夜中だったので、ポケットラジオにイヤホンつけて、布団被って聴いてました(笑)アニメの声優がラジオをやるジャンルを「アニラジ」っていって、本当は子どもの頃もっとアニラジを聴きたかったんですけどアニラジは文化放送に多かったんですよ。だから聴けなくて」

―ここでもまた局問題が。

海水浴「はい(笑) あと『ミリオンナイツ』は、たまたまラジオのダイヤルを回してたら、アニメ『こどものおもちゃ』のヒロインの声が聴こえてくる!と思って。それが小田靜枝さんで、小田靜枝さんと山中崇志さんがパーソナリティをやってるっていうことで聴き始めましたね。
『やまだひさしのラジアンリミテッド』はAMのノリに近いような感じのわちゃわちゃ感があって、最新のヒット曲も流れるみたいな、中高生くらいにはちょうど良い番組でした。モー娘。も好きだったんですけど、番組内にモー娘。のミニコーナーがあったのも良かったですね」

―わちゃわちゃに、最新音楽に…ほしいエンタメがてんこ盛り!みたいな感じ、良いですね。ず~しみさんはいかがですか?

ず~しみ「私は大学の時部活で学生寮に住んでいて、テレビは先輩方が占領してたので見れなくて。消灯も22時だったんですけどラジオなら光らないしと思って聴き始めました。最初は『ゆずのオールナイトニッポンGOLD』、そこからハマって夜までそのまま聴くようになってました。とはいっても毎日5時起きだったのであまり夜更しはできないんですが(笑)
なので、パーソナリティきっかけというより時間帯きっかけでしたね」

―先ほども布団被ってミニラジオで…という話もありましたがラジオなら環境を選ばないですもんね。でも面白くて寝れなくなっちゃうのわかります(笑)

ず~しみ「はい(笑)大学生の途中でradikoができたのでタイムフリーで再生できるようになったのは画期的でしたね」

ファイト「僕は中学2年生の時に友達が伊集院のラジオ面白いって教えてくれて、その日に聴いて、そこからずっとって感じでしたね」

*「林原めぐみのTokyo Boogie Night」(TBSラジオ/1992~)
*「ゆずのオールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送/2009~2015)
*「radiko」は2010年よりサービス開始。

皆さん、はがき職人ですか?


―ラジオにはがきやメールでお便りをよく送る方のことを「ハガキ職人」と言ったりしますが、皆さんは投稿送ったりしましたか?

海水浴「自分が聴いてた番組は視聴者投稿とか電話のコーナーとかがあって、電話は何度かかけたんですが、つながったことはないですね(笑)」

ファイト「僕は『サンドウィッチマンの東北魂』では読まれたかな。あと伊集院のラジオでも読まれて、ステッカーが急に送られてきたから「いつ読まれたんだろう?」と思って探したらラジオ終了残り5秒みたいなところでさらっと読まれてた(笑)」

―それは聴き逃しますね(笑)

ファイト「その日の回も聴いてたのにね(笑)」

ず~しみ「僕はそうやって送られてくるメールとかはがきを選別してた側でした。パーソナリティによってはすごい件数くるから、スタッフさんも大変で(笑)」

しま「私はあんまり出したことはないですけど、有名なハガキ職人は覚えちゃいますよね(笑)」

―わかります。わたし、ハガキ職人のX(旧Twitter)フォローしてます(笑)

 *「サンドウィッチマンの東北魂」(ニッポン放送/2011~2021)


ラジオならではの良さって?


―ここまで皆さんのラジオ歴をお伺いしてきましたが、今本業として関わっているのはテレビ。それでも、ラジオならではだなっていう良さをどこに感じていますか?

海水浴「やっぱり、『ながら視聴』じゃないですかね、『勉強しながら』『仕事しながら』『運転しながら』…」

しま:「あとは『その人の日常を毎週覗いている、深く知れる』っていうのもラジオならではだなって思います。空気階段のラジオ(『空気階段の踊り場』)をよく聴いてるんですけど、もぐらさんが、ラジオ内で告白して初めて彼女ができて結婚して子どもが生まれて、その間に賞レースで優勝して、で、この間離婚して(笑)…そんな風にその人の人生を一緒に過ごしてるみたいな気持ちになるのが楽しくて」

―激動ですね(笑) でも確かに、「加工なしのその人」を見れてるって感じしますよね。あと、結婚とか、時にスキャンダルとか、そういう報道が出た後のラジオで「何言うんだろう」っていうのも注目したりします。

ず~しみ「生放送、リアルタイムだからこそですよね。テレビだと夜帯はとくに基本は収録した完パケの番組が多いですから。あとは営業的な話でいうと、ラジオのCMってテレビのCMに比べてスキップされにくいっていうのは、ラジオのメリットとして案内してましたね」

―確かに、ラジオで聴くCMって覚えちゃいますよね。ラジオCMではよく聴く企業とか。

一同「うんうん」

ず~しみ「一回オードリーのANNが10周年の時にイベントをやったんですけど、スポンサーさんもずっと同じ会社がついているから、イベントでそのクレジットを読むときにみんな一緒に言うんですよね(笑)
そういう熱狂を生むのも、ラジオだなあと思いましたね」

海水浴「そういうニッチさでいったら、CS放送であるスカパー!とも親和性がありそうですよね」

―この座談会を機に、何か面白い掛け合わせが生まれたら本望ですね。

ファイト「そうだね。ところで社内にはもうラジオ好きはいないのかな?」

ず~しみ「いや、いるんじゃないですか?(笑)」

―いますいます。でも、やっぱりラジオ好きの特性として表に出てこないのかも。社内のラジオ好きの皆さん、リアクションメールをお待ちしています、件名に座談会と書いてお送りください!(笑)

*「空気階段の踊り場」(TBSラジオ/2017~)


いかがだったでしょうか?
次回の座談会企画もお楽しみにお待ちください◎
(深夜ラジオリスナーnote民さまからのリアクションもぜひぜひお待ちしております!)

■スカパー!の番組情報は公式サイトから!

後日追記:スピンオフ企画として、ラジオリスナー社員でニッポン放送社屋を訪れました!こちらもあわせてお楽しみください!


そのほかの座談会記事はこちらから!


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!