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CTOが本音で語る、「自分を動かす」エンジニアに大切なこと

Sprocketには、上司と部下という関係性はなく、トップダウンで指示が降りるということもありません。メンバーそれぞれが裁量と自由度を持って、パフォーマンスと成果の最大化に挑んでいます。

そのため、Sprocketのエンジニアにはテクニカルスキルだけでなく自走力と周囲との調整能力が求められます。

株式会社ゆめみ、そして株式会社SprocketのCTOを歴任してきた中田稔に、エンジニアが他者を巻き込んで自己成長していく上で大切なことについて聞きました。


エンジニアの仕事は現実と理想のギャップをテクノロジーで解決すること

ーー業務に関する細かな指示や管理なしで個々のメンバーがパフォーマンスを発揮していくためには、それぞれのセルフマネジメント能力を養っていく必要があるかと思います。どのようなエンジニアが自己管理能力が高いと感じますか?

セルフマネジメントと言ってもいろんな観点がありますが、一番大事なのは「現状に疑問を持ち、ポジティブな思考で問題を解決する姿勢」だと思っています。

エンジニアの本質的な仕事とは、現状と理想との間にあるギャップをテクノロジーの力を使って解決することだからです。

そうはいっても、普通に過ごしていると潜在的な問題に気づくこと自体が難しいものです。現状に満足せずに、当たり前だと思っているようなことの中からもより良い理想形があるはずだということに気付け、そこに向かって解決可能な小さな問題にブレイクダウンしていける人は、自己管理能力が高いと言えるのではないでしょうか。

株式会社Sprocket CTO 中田 稔

ーー自己管理というと、時間の使い方も重要になってきます。時間の有効活用といった面ではどうでしょうか?

エンジニアの業務を大きく分けると、先ほど話した問題解決について考えることと、それを実現するためにコードを書くという2つになります。

エンジニアには、様々なタスクを切り替えるコンテクストスイッチは効率が悪く、一つのことにフォーカスしたいという方が多くいます。

後者のコードを書いて検証するという作業は、しっかり集中する時間を確保して取り組むことで生産性を高められます。

一方で、前者の問題解決について考えることは、PCの前にいなくてもできます。極端な話、移動中でも食事中でも思考を巡らせることはできるのです。やることが明確にできていれば、実装して検証することにも全力投球できます。

PCの前で集中してやることと、短時間でも考えられることをうまく切り分けてタスクコントロールしていくことが重要です。

ーーストレスマネジメントについてはどうでしょうか?

どんなことにも好奇心や目的意識を持って、おもしろがって取り組むことが大切ですね。「この新しい技術でこんなことができるんじゃないか」とか「これをこう使ったらより理想に近づける」ということができてくると、そもそもストレスを抱え込みづらくなるかと思います。

自社のプロダクトがどう使われているかを知らなければ、プロダクトを進化させていくことはできません。Sprocketのエンジニアには、自分からコンサルタントの業務に触れる機会を設け、自分たちが作っているものがどう使われているかを知るようにしているメンバーもいます。

そうした先入観にとらわれない自発的な行動が、雑念にとらわれずやるべきことに集中することにつながっていきます。

ーーどうしたら自己管理能力を高めていけるでしょうか?

「エンジニアの仕事は問題解決をすること」だと話しましたが、そのためには複雑性の高いものをコントロール可能な単位に分解していくことが必要です。

例えば、世の中にあるものを自分ならどう作るか、何と何を組み合わせれば同じものができるかということをパズル感覚で考えることも思考トレーニングとなります。

テクノロジーの勉強も、分解・再構築をしやすくするためのインプットと考えると有効です。

非エンジニアとの対話がロジカルなコミュニケーション能力を養う

ーー他者からの指示を待たずに他者と連携しながらメンバーそれぞれが意思決定をしていくためには、周囲との調整能力も重要になってきます。エンジニアに必要な調整能力とは、どのようなものでしょう?

さまざまなステークホルダーそれぞれの利害を認識して、落とし所を見つける勘所が必要です。例えば、開発目線では営業の「無茶振り」と受け止めがちなことでも、一緒にビジネス価値を届けるメンバーの中にはそういう役割の人間が必要なことも理解し、相手の立場に立った物事の考え方をできることが大切でしょう。

自分の中で一定の判断基準を持ちつつも、ステークホルダーからメリット・デメリットの情報を収集することで説明責任が果たせるようになる必要があります。

エンジニアには人と話すことが苦手だという人もいますが、そういう意味では「喋れるエンジニア」にもなっていく必要があるでしょう。

ーーどうやったらロジカルなコミュニケーション能力を高めていけるでしょうか?

まずは異分野の人と話す機会を増やすところからでしょう。エンジニアは同種で集まる傾向が強いかと思います。それはそれで刺激が得られはすると思いますが、会社の中でも役割が異なる人と話すことで、思考の仕方や注視しているポイントが全然別だということに気付けます。心地良いゾーンにとどまるのではなく、そういった場に自ら踏み込んでいく必要があります。

幸い、Sprocketの社内会議は基本的に誰でも参加自由なオープンなスタイルなので、時間の許す範囲でまずは話を聞くだけでも見る世界が変わっていくと思います。

いろんな利害関係があることを知り、視座を上げることで、エンジニア視点だけでは気付けなかったことが理解できるようになります。それが、周囲との調整能力にもつながっていきます。

社内ミーティングの様子

業務目標を通して自己実現を果たす方法

ーー中田さんは現在でも第一線のエンジニアとしてSprocketのシステム全体の設計や実装を行っていますが、どのようなときにエンジニアとしての成長を実感できますか?

実は、私自身に関して言うと成長ということをそこまで意識してきませんでした。開発自体が好きでやっていることで、好奇心を満たしたり面白みを追求するポイントをいかに作れるかの積み重ねが結果として成長につながっているのだと思います。

ですので、業務目標の中に、個人のチャレンジとなる要素を盛り込んでいくということを心がけています。

ーーそれはエンジニア以外の仕事においても取り入れられそうですね。

そうですね。同じようなことをやる際にも、前と違うやり方に挑戦してみたり、より効率的にできる方法を模索したり……漫然とただ同じことを繰り返すのではなく、探究心を持って自分なりの目標を織り込んでいくことを大切にしています。

そうすることで業務目標のクリアが自己実現にもつながる構造を作っているわけです。仮にうまくいかなかったとしても、新たなチャレンジの積み重ね自体が、そういったことをやってこなかった人との差につながっていくのではないでしょうか。

ーー「チームとしての成長」については、どのように考えていますか?

今の話をチームに広げるようなイメージですね。Sprocketでは「スクラム開発」を実践しています。プロダクトの継続的な改善を目指し、チーム全員が協調しながら柔軟に開発を行うアジャイル開発手法です。これにより、成果や成長も実感しやすくなっていると思います。

開発チームでは、1・2週間の「スプリント」という期間に区切って開発を進めています。スプリントの終了時にはチームごとに振り返りを行っています。その振り返りに用いる手法自体も、チームによって何が最適なのかを自分たちで話し合って決めています。

振り返りと同時に次のスプリントでどういうトライをするかも話し合っています。そうすることで、チームとして自己改善のサイクルが回っていく環境ができています。

ーー個人と組織がともに成長していくため、どのような人と働いていきたいですか?

Sprocketのミッションは「テクノロジーで、人と企業が高め合う関係を作る」です。そこに面白みを持って一緒に働くことで、喜びを分かち合っていきたいですね。

人を理解し、人に働きかけ、行動や態度の変容を生み出す。それをテクノロジーを使って実現することに関心ある人とつながっていきたいと思っています。

Sprocketのビジョンは「CONNECT, EMPOWER, BOOST~想いがつながり、力を与え合い、高みに向かえる世界を~」で、これはクライアントや社会とSprocketの間でも、社内でも実現していきたい世界観です。

お互いが持っている力を分け合い、ブーストさせることでさまざまな課題を解決していく。それを組織としても体現していきたいと考えています。

今いるメンバーは同じ目標に向かって意思疎通のできる人たちが集まってきていますし、お互いを高め合っていけるような人がどんどん増えていくと嬉しいですね。


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