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ラーメン(漫画・アニメ「銀河鉄道999」)

我が家のラーメンは実を言うと野菜たっぷり入れてます。①煮込んだ野菜入りスープに麺を最後に入れるパターン、②炒めた肉野菜をラーメンのトッピングにして麺にフタをしてしまうパターンでございます。醤油味でも豚骨味でも、タンメンのようになり、食べ応え満点。手を抜きたくて、野菜も食べたい、温かい汁物が食べたい、の三位一体メニューです。

そんなラーメンですけれど、このやんごとなき事情により普通のお店で普通にラーメンを食べることに抵抗が出て来るようになり、「お店ラーメンを家で食べたい」という衝動に駆られる昨今。スーパーで麺、スープ、メンマ、焼豚、ネギ、もやしを求め、お店の味には叶わなくてもなんちゃってお店ラーメンを楽しむこともあるのです。油断するともやしを入れ過ぎて麺のフタにしてしまいますけれど。

ラーメンはいろんな作品に出てきますが、最近アマゾンプライムで「銀河鉄道999」を見て、「ああ、ラーメン賛美といえばこのストーリーでしょう」と思いだしました。停車駅「明日の星」で鉄郎がなんと美味しそうにラーメンを食べること。この作品は機械の体(永遠の命)VS生身の体(限りある命)がテーマなんですけれど、貴重な食糧としてもはや絶滅危惧メニューとなってしまったラーメンの価値を知る人とは、限りある命を精一杯生きる生身の体を持つ鉄郎その人なのでした。便利で加齢で衰えずに、熱さ寒さも感じず、味よりも効率的なエネルギー。服も不要(ガラスのクレアさんとか)。進化とは「楽になる」多数決で進んでゆくものなのでしょうか。進化とは、住んでいる環境を汚染させた生命体が、「テクノロジーでどうにでもなるもんね」と、もう戻らない汚染された環境に適応してゆくことなのでしょうか。

小さなカウンターだけのお店で料理人が目の前で作り、密状態で頂くラーメンに限って美味しいのはなぜだったのでしょうか。仕事で外を周りへとへとになっている状態でラーメン屋の暖簾を見るとどういうわけか安心する、そんな古典的動機付けに、どんな根源的な「憧れ」があったのでしょうか。

私たちが歩いている道とは、進化なのでしょうか?退化なのでしょうか?答えは出ないまま、今日も文明社会という列車は走り続けてゆくのです。「明日の星」がどうか悔いのない選択の向こうに見えることを願いつつ。

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