見出し画像

#15 心理カウンセラーなら必ず読みたい本

夜と霧

1946年に出版された、神経科医で心理学者のヴィクトール・フランクルによる著作。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された彼の経験をもとに、人生の意味について、彼の探究が綴られている。

大学院のカウンセリングの授業で、一番好きだった教授が、カウンセラーを目指すならぜひこの本を読むと良い、と薦められて読みました。

言葉では語り尽くせない、想像を超えた、極限の収容所生活。人間としての威厳が全て失われ、文字通り全てを失った人生。自殺者が後をたたない生活。

その中でも、彼は生きることに意味を見つけていました。肉体的にも衛生的にも精神的にも、言葉にできないほどの最悪な環境の中で、一体生きることにどんな意味があるというのか。

人生の「目的」や「幸せ」を自分の中に求めたり、それだけを追求するとき、答えは見つからないと彼は言っています。自分を超えて、自分を自分以外の誰かにコミットできるとき、初めて意味が見つかると。

例えば、彼が収容所で生き続けたこと、それにより、彼の最愛の妻は、彼に先立たれる究極の孤独を体験することなく他界できます。それだけでも、彼にとって、非人間的な究極の環境で生きることに意味を見出していたのです。

この本で綴られている人生の「目的」は、読者によって、違った受け取り方があるかもしれません。カウンセラーの最大の目的は、クライアントが「幸せ」を追求する手助けをすること、だと私は思っています。その「幸せ」とは何かを、この本を読むことで、根本から考えさせられます。

だから私も、この本は、心理カウンセラーを目指す人なら誰もが読むと良いと思います。私も、もう一度、二度、何度も読み返していきたいと思います。

おそらくどの図書館にもあると思いますが、下記はAmazonのリンク。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?