あの人が 願っていたこと 10
願いには いろいろな形がある
この詩は 誰かの願いの物語から
湧きあがった直感を 絵にした記録
この絵を書かせてくれたあの人は
瞳を閉じて 言葉を選んだ
自由でいたいんだ
物事を学び 技術を習得するには
何かしらの型に 習う必要がある
けれど 習うだけでは足りない
いつの日か
その与えられた型を 脱ぎ捨て
はじめて 自分の型になる
その型が指すものは 学問だけでなく
社会との関わりや 生き方でさえもだ
僕たちは それすら
自由にできる
人間は ほんとうは そのくらい
自由な存在なんだ と
頭脳で 考えるのではなく
身体で それを感じてほしい
そう 語った
この願いは
優しさだけではない
囚われている人への
怒りにも似た 叱咤である
きみは ほんとうは
もっと 自由なはずだ
きみは ほんとうは
もっと 広がっていけるはずだ
きみは ほんとうは
もっと 力強く生きれるはずだ
今までは これ以上傷つかないよう
鎧を着込み 自分を守っていたかもしれない
けれど それは必要ないのだ
自分を 弱く扱わなくていい
なぜなら 本来は
もっともっと
きみは 人間は 生命は
力強いのだから
その制限する 思い込みを
私は 吹き飛ばしたいのだ
この絵は 願いの絵
本来の強さを呼び覚ます賢者の絵
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