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チケット売上・観客動員数UPに向けて~vol4.コアファンを味方にした成功事例~

皆さん、こんにちは。
スポーツビジネス向上委員会の今住です。

梅雨の時期に入りましたが、雨でも関係なくプロ野球観戦に勤しむ今日この頃です。

今回は、野球観戦が日課の自称プロ野球コアファンである私が、「コアファンを増やすこと」がなぜ重要なのか、とその事例について、実体験をもとにお話ししていきたいと思います。
少しでも皆さまの日々の業務のヒントとなれば幸いです。


コアファンはなぜ必要か

スポーツチームの中には、コアファンを増やすことよりも、ライト層の獲得に力を入れている、そんなチームもいらっしゃるかと思います。
一方私は、ライト層を増やすためには、コアファンの協力が必要だと考えています。
それは、コアファンはライト層を会場に連れてきてくれる、一番強い味方だからです。
Bリーグでは、ライト層に「なぜ、会場まで⾜を運んだか」と質問をした際、ほぼ全員が「誘われたから」と答えた、というデータがあります。
つまり、コアファンを増やし、友達を連れていきたいと思う仕組みを作れば、コアファンが「アンバサダー」的役割を担い、必然とチケット売上、観客動員数UPが実現できるのです。
チケット購入だけでなく、魅力的なグッズ、飲食、などより多くの購買行動を行いたいと思う施策、より継続的に応援したいという意欲を掻き立てるイベントなど、毎試合・毎年飽きずに楽しめる施策を増やすことで最終的な「LTVの最大化」を実現することもできるでしょう。

ここからは、コアファンを増やすための施策について、私も体験した事例を含みながらご紹介していきます。

①チームのアンバサダーになり得るコアファンをどう作るか

コアファンは、チームや選手に関する肯定的な情報を、自発的に発信してくれることが多く、チームからの一方的な宣伝よりも、口コミ同様、信頼性が高いので、受け手にとっても説得力があります。
チーム(団体)側にとっては宣伝等の追加コストがかからないため、効果的かつ経済的なプロモーションとなりうる可能性もあります。

Jリーグでは、「Club J.LEAGUE」というアプリを通じて、
1日1回ペアチケットが当たる抽選に参加できる仕組みがあります。
当選した後は、コードを友達に共有するのみで、チケットの受け渡しが可能ですので、無料+簡単という仕組みで友連れがしやすい魅力的な企画だと思います。

「Club J.LEAGUE」アプリのJチャレ
(参照元: https://www.jleague.jp/j-tano/1602/ )

福岡ソフトバンクホークスでは、ファンクラブ会員+アンケートに回答した方限定で、「鷹の祭典(※今年から「鷹SUMMER BOOST」に名称変更)」という毎年大人気イベントのペアチケットが当たるキャンペーンを行っていました。
残念ながら外れてしまった方にも、Wチャンスで公式戦のペアチケットが当たるチャンスがあります。(参考: https://www.softbankhawks.co.jp/news/detail/202400495702.html

私も実際に、プロ野球を見たことが無い友達を連れて観戦に行くことはありますが、このような無料のペアチケット企画があることで、「無料だからいってみない?」と誘う方もハードルが下がるメリットがあり、さらに友連れがしやすくなると思います。
とはいえ無料招待だけでは、売上UPにはならないので、無料招待で誘われた人を再度来場させる仕組みまで、セットで用意することも重要になりますね。

また、SNSのハッシュタグを利用したキャンペーンも、認知拡大や新しいユーザーを引き付けるのに効果的です。
Bリーグでは、「#やっぱりバスケが好きだ」と思った瞬間のエピソードを投稿するハッシュタグキャンペーンを実施していました。

Bリーグ SNSプレゼントキャンペーン

「バスケ未経験だが臨場感がたまらない!」「勝っても負けても、選手がボールを持って走る姿を見れば自然と声援を送りたくなる!」など、多くのファンが投稿を行い、SNSを賑わせていました。期間中はもちろんのこと、キャンペーン期間が終わってからもこのハッシュタグは使い続けられており、これぞ拡散の力が感じられますね。

Bリーグ SNSプレゼントキャンペーン参加方法

②長期的に応援してもらうための仕掛けづくり

コアファンは、ブランドやサービスへの深い信頼から、長期的に応援をしてくれる価値ある存在です。「上位2割の顧客が全売上の8割を生み出す」というパレートの法則があるように、売上の安定性を高めるのにもコアファンの存在は重要になってくるでしょう。
スポーツ業界でも、シーズンシート・ファンクラブなど、まずはコアファンから安定的な収益をつくり、新規の顧客を増やしながら、追加の収益を組み立てていく考えが主流になっています。

そんな顧客のLTVを高める、毎試合飽きずに楽しめるイベントや、客単価を上げるMD・飲食の事例についてご紹介します。
ここからは、プロ野球の話が多くなってしまいますがお付き合いください。

横浜DeNaベイスターズでは、イニング間に楽しめる3つのファン参加型イベントがあります。

1.「ズッバーン!NICE PITCHING」
外野グラウンドに登場する大きなキャッチャーミットをめがけて、ピッチングにチャレンジする企画です。ストライクの数に応じて、飲食の割引などの嬉しい特典もあります。

ズッバーン!NICE PITCHING
(参照元: https://www.baystars.co.jp/event/ground.php

2.「サガミ presents ドッカーン!FLYCATCH」
ホームベースあたりから飛んでくるボールのフライキャッチにチャレンジできる企画です。まさに選手と同じプレーが体験できます。
こちらも成功すると嬉しい特典が付いています。

サガミ presents ドッカーン!FLYCATCH
(参照元: https://www.baystars.co.jp/event/ground.php

3.「Hisense ハマスタバトル」
球団チア「diana」とファンクラブ会員のガチンコリレーバトルです。外野を全力で走ることができ、こちらもdianaに勝つと嬉しい特典付きです。
これは、千葉ロッテマリーンズでもダッシュマンレースという似たイベントがあります。ロッテでは、勝つとコアラのマーチが大量にもらえます。

Hisense ハマスタバトル
(参照元: https://www.baystars.co.jp/event/ground.php

他にも、来場者をビジョンに映して、選手にまつわるクイズに答える企画があったり、試合後にはグラウンドを開放したりと、さまざまな参加型イベントが開催されています。

試合日以外では、福岡ソフトバンクホークスのタカガールデー(※現ピンクフルデー)も有名ではないでしょうか。
タカガールデーとは、女性の集客を目的として、来場の女性全員に限定デザインユニフォームを配布したり、限定のピンクグッズを販売して、いつもと違う雰囲気を楽しめる試合イベントです。
無料配布のユニフォームは、2018年からファンの投票によってデザインを決めています。グッズのデザイン決めに参加できる、これはファンにとっても嬉しいイベントではないでしょうか。

タカガールユニフォーム2022投票デザイン
(参照元: https://www.softbankhawks.co.jp/news/detail/00004989.html

4.客単価を上げる魅力的なグッズ、飲食
千葉ロッテマリーンズでは、応援グッズとは別に、「umi」というアパレルブランドを立ち上げて、販売を行っています。(umiブランドサイト: https://www.marines.co.jp/goods/umi/ )
シンプルでモノトーンのデザインも多く、普段着として重宝するので、私も実際に購入しています・・・!
ウェブサイトに掲載しているモデルも選手や球団チアで構成されており、普段と違う選手やチアを見れるのもまた一つ新鮮で、選手と同じ服を着れるというのもより購入意欲が高まりますね。

このような球団色が全面に出ておらず、普段でも使えるグッズは最近増えてきています。
福岡ソフトバンクホークスでは、流行りのキャンプグッズやランチボックス、カトラリーなど、野球以外で使えるグッズも販売しています。

ランチボックス
(参照元: https://www.softbankhawksstore.jp/ja/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/p-1268445768677455+z-939-2841458957?_ref=p-DLP:m-GRID:i-r15c1:po-46
ステンレスカトラリーセット
(参照元: https://www.softbankhawksstore.jp/ja/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88/p-1269580125874667+z-951-3376085383?_ref=p-DLP:m-GRID:i-r12c0:po-36

また、飲食では、有名店とのコラボや、選手コラボメニューなどが人気を博しています。
千葉ロッテマリーンズでは、「大阪焼肉・ホルモン ふたご」や「蔵出し味噌 田所商店」など有名店が常駐で店舗を出しており、毎回行列ができているのを目にします。
最近では、横浜DeNAベイスターズが大人気店「らぁ麺 飯田商店」と共同開発した商品を販売するなど、飲食にも力を入れている事が分かります。(参考: https://sp.baystars.co.jp/news/2024/06/0620_03.php )

また、同じく横浜DeNAベイスターズでは、「ベイカラ(唐揚げ)」「ベイ餃子」など、横浜スタジアム定番グルメが根付いている印象もあります。
他にも千葉ロッテマリーンズでは、選手コラボメニューが豊富で、選手とかけたネーミングからもセンスが感じられます。

出来すぎ、うますぎ、友杉の冷製パスタ ガスパチョソース
(参照元: https://www.marines.co.jp/gourmet/players_menu/


おじまっちゃふらっぺ
(参照元: https://www.marines.co.jp/gourmet/players_menu/

このように試合観戦だけでなく、食事も美味しく楽しめるのは、何度試合に来ても楽しみが尽きないですね。
私も初めて球場を訪れる友達には、ここの料理がおいしい!是非食べてほしい!とつい飲食もお勧めしています。

さて今回は、チケット売上・観客動員数UPに向けて「vol4.コアファンを味方にした成功事例」をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
読んで頂いた皆さまにとって、少しでもプラスの情報として受け取って頂けましたら幸いです。

弊社では、スポーツ団体様の抱える課題を、デジタルマーケティングを用いて解決するお手伝いをさせて頂いております。
今回ご紹介した、コアファン化に関する企画や運用のご支援も、既に複数のスポーツ団体様とのお取組実績もございますので、もし無料で相談してみたい、どんな支援をしてくれるのか話を聞いてみたい、などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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