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内臓脂肪を減らす…運動とカロリー制限、どちらがより効果的?【DoctorTのスポーツ・エクササイズ医学】

こんにちは、DoctorTです。局所的な雨が多い一方で、時々晴れた日も見られる今日このごろですね。

今回は情報の種類がいわゆる本格的な記事ではないのですが、みなさんも興味のある内容だと思うので紹介します。出典は世界で名の知れたBritish Journal of Sports Medicineなので信頼度は高いです。 

内臓脂肪vs皮下脂肪

まず始めに、過剰な内臓脂肪は皮下脂肪に比べ、生活習慣病やがんなどの健康への害が大きいことはご存知でしょうか。余分な内臓脂肪は減らしたほうがいいのです!

(食べたカロリー)−(使ったカロリー)=(体に貯まる)

脂肪を減らすには、上の式をマイナスにしないといけないので、食べるカロリーを減らす or/and 消費カロリーを増やすが必要になります。

両方必要なことは明らかですが、どちらがより効果的なのかは気になるところですよね。

今回の情報は合計2,190名の肥満の方を対象にした、計40の研究をまとめたものです。

運動もカロリー制限も、ともに内臓脂肪を減らす

研究の結果、運動もカロリー制限も内臓脂肪を減らすことがわかりました。ただ、両者の違いは、運動はやればやるほど脂肪が減るのに対して、カロリー制限はある一定を超えると脂肪の減りが鈍くなることです。

運動は量依存的に脂肪を減らす

上記ブログFigure1
内臓脂肪のサイズは画像で測定。

カロリー制限は一定以上で頭打ちになる

上記ブログFigure2

カロリー制限で脂肪の減りが頭打ちになるのはなぜ?

食べる量を極端に減らすと、必要最低限の栄養を下回る可能性があります。その結果、筋肉になる材料が不足し、筋肉量が減ってしまいます。

筋肉が減ると代謝が下がる

すでにご存知の方も多いかもしれませんが、筋肉が大きいほど、代謝(運動したときのカロリーの消費効率)は増えます。同じ10回のスクワットをした時に筋肉の大きい人のほうが、小さい人より消費カロリーが大きいということです。逆に筋肉が減ると代謝は落ちます。

食べる量を減らすあまり、タンパク質が不足すると筋肉が壊れ、代謝が落ちてしまうので、運動によって消費できるカロリーも減ってきてしまうということです。

体重が減っても内臓脂肪はそれほど落ちていない可能性

今回はBMIではなく内臓脂肪のサイズを測っています。食事を極端に減らして体重が落ちても、それほど内臓脂肪は落ちていないということはあり得ます。脂肪でなく筋肉が落ちても体重は減りますからね。

*BMIは簡単に肥満度を把握できる良い指標だが、筋肉質の人は高く出るなど、万能ではない。

この記事を読んで

言えるのは、極端なカロリー制限は勧めないということです。

実際、運動だけ、食事だけではなかなかうまく行きません。でも得意不得意に合わせてそのウェイトを調整するとそれほど苦痛ではなくなり、それが成功のカギになります!

「絶対こうする!」ではなく「なんとなく意識する」が大切

食べ物のカロリーもなにで減らすかがポイントですね。筋肉の主な材料はタンパク質なので、できるだけタンパク質が減らないように心がけてみてはいかがでしょう。

得意なことをやってるうちに健康全体への興味がわくかも!

私自身は運動するほうが得意で、食事は後回しになっていました。でも、運動でからだの調子が良くなってくるにつれ、自然に栄養にも目が向くようになりました。

好奇心から、ある食事を試してみる、さらに調子がよくなる、ほかも試してみるといった感じです。うまく行かなかったとしても、他のことをやればいいだけなので、気負わずにやってみましょう!

人から言われたことより、自分が面白いと思えることのほうがやっていて楽しいですよね。最初の一歩は少しエネルギーが必要かもしれませんが、皆さんが楽しく健康になる方法を自ずと見いだせると最高だなと思っています。

まとめ

  • 運動もカロリー制限も肥満のひとの内臓脂肪を減らす。

  • 運動はすればするほど脂肪は減る。

  • カロリー制限は一定を超えると内臓脂肪減少が下がる。

  • カロリー制限しすぎで筋肉量が減ると運動でのカロリー消費も減ってしまう。

  • 少しの意識で自分にあったやり方を見つけるのがよい。

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