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「”良い姿勢”とは?〜正面から見る異常〜」

今回は、

・普段、姿勢指導してるもののいまいち理解できていないトレーナー/セラピスト
・Sportip Proアプリのユーザー

の皆さんに向けて「良い姿勢」を科学的知見に基づいて紐解き、最新の姿勢評価方法をお伝えできればと思います!(この回は正面編です。側面編はこちら!)

最後まで読めば
臨床現場で活かせる科学的な姿勢分析の方法・Sportip Proアプリの真髄がわかるようになると思います。ぜひ最後まで目を通してみてください!

1. 良い姿勢とは◯◯である

良い姿勢とは? (2)

正面から見たときの良い姿勢は
背骨が垂直であり、肩と骨盤が左右に傾いておらず水平である
とされています。

それに加えて
・胸の肋骨が開きすぎたり閉じすぎたりしていない
・肩甲骨が正しい位置にある
・X脚O脚ではない

これらが良い姿勢の要素とされることが多くあります。

詳細にいうと…
・頚椎・胸椎・腰椎が垂直
・胸骨下角(みぞおち部分の肋骨の開き角度)が70~90度
・肩甲骨が第2~7肋骨に位置し、胸郭上で平坦に位置する
・肩甲骨内側縁は左右平行
・両肩峰は第1胸椎棘突起のわずか下を通る水平線上
・骨盤は左右腸骨稜が水平
・膝は生理的に約5度外反
ということが示されています。(竹井, 2013)

2. 「側弯」は大きく2種類

良い姿勢とは? (3)

前額面からの姿勢評価において、脊柱の湾曲を評価することはとても大切にされていると思います。脊柱の側方への湾曲を側弯と言いますが、この側弯には大きく2種類あります。

1. 構築性側弯
2. 機能性側弯

1. 構築性側弯
椎体や椎間板に構築的な変化が生じており、自分の意思によって湾曲部の矯正が難しく、他動的矯正も困難な側弯を指します。医師による治療が必要となる可能性も高いです。

先天的なものや症候性のものもありますが、側弯の70~80%は「特発性側弯症」であり、思春期の女子に多く発症すると報告されています。構築性側弯の評価は、X線や前屈検査(下の画像)を用いて行われています。

側湾症テスト画像

(引用:Angela L, Adolescent Idiopathic Scoliosis: Common Questions and Answers)

2. 機能性側弯
一方で機能性側弯は、脊椎が側方へ湾曲しているものの、その変形は固定されておらず自分の意思で矯正できるものであり、普段の姿勢やスポーツ活動の偏りによって生じるものを指します。

原因を取り除けば直すことのできる一時的な側弯であるともされています。だからと言って、機能性側弯を放置して良いというわけではなく、機能性側弯は構築性側弯(医師による治療を必要とするもの)に移行する可能性が示唆されているので注意が必要です。

機能性側弯では、構築性側弯に移行する前に不良姿勢の改善や弱化筋と優勢筋にアプローチするエクササイズをすることが大切だと言えますね。

3. Sportip Proの姿勢評価

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現状の問題として、機能性側弯や不良姿勢を評価することは測定者の主観的評価に頼ることになってしまっていることが挙げられます。

Sportip Proでは、一台のスマートフォンで専用のアプリを使用するだけで、正面からの姿勢を客観的指標で評価することを可能としています。

不良姿勢では、肩や骨盤が左右どちらかに傾いてしまうという傾向が多く見受けられることからSportip Proは肩の傾斜角度・骨盤の傾斜角度を算出して姿勢評価をしています。

姿勢解析(正面)

結果から3つの姿勢タイプに分類します。

① 骨盤が傾いているJカーブ
② 肩と骨盤が傾いているCカーブ
③ 正常な姿勢であるノーマル

姿勢判定(Cカーブ)

これらの判定結果から、弱化筋と優勢筋を予測して3Dで骨格筋を表示したり、

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不良姿勢を改善するためのトレーニングプランを提案したりする機能も付いています。

おすすめプラン

角度などの客観的指標を使用することで、主観に頼らない評価と介入ができるようになるだけでなく、患者や選手に対して外的なフィードバックを与えることで、モチベーションの向上や評価に対する納得感に繋がります。さらに、指導による改善度がわかることも大きなメリットですよね。

Sportip Proでは脊柱の評価だけでなく、重心位置を予測したり、X脚O脚の判定も行うこともできます。

重心位置

X脚:O脚判定

実際に、多くのセラピストやトレーナーの方々に使用していただいております!

“Sportipは患者様の身体を評価して個人に合った運動メニューまで提案してくれます。患者様にアプリが提案したメニューを行っていただきつつ、自分たちもこのような方にはこのような運動を勧めると良いんだということを学べるので魅力を感じています。
セラピスト 株式会社ハートメディカル 岡本様

エラーを可視化することで、選手の理解が深まっていると思います。それとマネージメントの視点からも、クライアントにトレーニングの成果をビフォア・アフターで見せることができるのは、間違いなくモチベーションにつながり、クライアントの確保にも役立つと思います。全くキャリアのない学生や専門学校でも使えるアプリなのではないかと思っています。”
トレーナー CORE N’ CODE 早稲田様

今回は以上ですが少しでも現場で活躍するトレーナーやセラピストの方々を手助けできたら嬉しいです。

それでは次回またお会いしましょう!

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<参考文献>
1. 竹井仁, 姿勢の評価と治療アプローチ. Spinal Surgery: 2013, vol.27, no.2, pp.119-124
2. Rousseau CM, Bessette A. Scoliosis : Causes, Symptoms & Treatment. Nova Science Publishers, Inc; 2012. https://search.ebscohost.com/login.aspx?direct=true&db=nlebk&AN=541084&authtype=sso&custid=deakin&site=eds-live&scope=site
3. ANGELA L. KUZNIA, MD, MPH; ANITA K. HERNANDEZ, MD; and LYDIA U. LEE, MD, Adolescent Idiopathic Scoliosis: Common Questions and Answers. Am Fam Physician. 2020 Jan 1;101(1):19-23.

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