謎を追い求め、真相を突き止める。最近触れたミステリ、スリラー、サスペンス作品。


2021年が明けてから、ミステリ、スリラー、サスペンス系の作品にばかり触れている。謎を追い求めたり、小さな証拠から真相を突き止めたりするこれらのジャンルには、幼い頃から親しんできた。でも、これほどまでに立て続けに摂取したのは初めてかもしれない。ということで、記念にしるしておく。


【漫画】ミステリと言う勿れ

洞察力・推理力と知識量に優れた大学生・久能整(くのうととのう)くんを主人公にしたミステリ漫画。夜ふかしして漫画を一気読みするなんて、いったいいつぶりだったんだろう。おもしろすぎました。既刊7巻。

とにかく私は、この久能くんという男が好きだ。
謎解きの手腕にも感心するが、各所に散りばめられた「ずっと前から思っていたんですが〜」からはじまる、彼なりの世への問いと解釈に心惹かれる。常識を疑い、自分なりの考えを持てる人は魅力的だ。

まあ、余計なことをぺらぺらとしゃべって人をイラつかせることも多々ですが(これは探偵役のお約束(笑))。そういうところも含めて好き。


【小説】 ストーンサークルの殺人

英国発のミステリ小説。
イギリス・カンブリア州で起きた連続殺人事件を、警察官であるワシントン・ポーが追っていく物語。「州内に点在するストーンサークルで老人の焼死体が次々見つかる」というセンセーショナルな内容なので、想像しながら読むとときどき「ウッ」となる。

約600ページもある分、読み応えはたっぷり。
事件の内容が興味深いのはもちろんのこと、キャラクターがとても魅力的だ。特に主人公・ポーと分析官・ティリーが、年齢も性別も関係なく、同じ目標に向かって絆を深めていく過程に胸が熱くなる。バディものって最高! 大好き。

原作はすでにシリーズ化されており、3巻まで刊行されているとのこと。しかも5巻までは書き終わっており、6巻のプロットまで進んでいるという! さらにはドラマ化まで決定しているそう。配役発表はいつなのだろう。たのしみすぎる。しばらくは生きるに困らんな。


【ドラマ】 ヒンターランド

こちらも英国発、ウェールズの警察官が主人公のミステリドラマ。Netflixで観られます。イギリスの中でも舞台は異なるけれど、雰囲気が先ほどのストーンサークルと似ていたこともあって、放ったらかしにしていた最終シーズンを観賞した(全3シーズン)。

主人公のマサイアス警部がとてもイケオジ。眉間に常にシワが寄っているところが、渋いおじさん好きにはたまらんです。正義感が強く、違和感を持ったことはとことん追求していくタイプ。たとえそれが内部の不正であっても。

それにしても、『SHERLOCK』(大好きすぎて何度も観ている)しかり『ヒンターランド』しかり、1話90分尺のBBCドラマの見応えったらもう! やっぱり受信料の徴収はクオリティに直結するのかしら……。

(この作品だけなぜかURLの埋め込みができないため、仕方なくタイトルに貼り付けてます)


【ドキュメンタリー】 ヨークシャー・リッパー:猟奇殺人事件の真相

Netflixオリジナルドキュメンタリー。70年代後半に世界を震撼させた、イギリス・ヨークシャーの連続殺人事件を追った捜査録。女性ばかりを狙い、切り裂いた手口から、犯人は「ヨークシャー・リッパー(ヨークシャーの切り裂き魔)」と名付けられた。もちろん、ジャック・ザ・リッパーから拝借されている。

この事件はおどろくことに、5年間も犯人を捕らえることができず、13人もの犠牲者を出している。警察官の思い込みやジェンダーバイアスによって、解決が遅れてしまったのだ。

印象的だったのは、事件に対するヨークシャーの女性たちの行動だ。
「危ないから外を出歩かないように」という警察からの呼びかけに、「なぜ女の行動が制限されるのか。危険な男こそ外に出るな」と抗議して回っていた様子が残されていた。たしかにその通りだよなぁ。犯人が外に出なければ事件は起こらないのだから。当時のフェミニズム運動も感じ取れる作品だった。


【ドキュメンタリー】 ナイト・ストーカー シリアルキラー捜査録

こちらも連続殺人事件にまつわる、Netflixオリジナルドキュメンタリー。時は1980年代後半。ロサンゼルスを恐怖に陥れたシリアルキラー・「ナイト・ストーカー」の捜査実録だ。事件の内容はここには書きづらいほど残忍極まりなく、フィクションよりもずっとおそろしい。作中では現場写真や当時の資料などがバンバン出てきて、「ここまで見せても良いものなのか」と不安にもなった。

それでも最後まで見入ってしまったのは、些細な証拠をたぐり寄せ、真相に近づいていく過程を見届けずにはいられなかったから。なかなか一筋縄ではいかないところにやきもきするからこそ、余計に。同じ地区を担当している別の警察署に捜査を邪魔されたり(ただのプライド合戦)、マスコミとの情報公開の攻防があったりと、想像以上にしがらみもあることがよくわかった。困っている市民を前にしても、市民だけのことを考えているわけではないようだ(だめだろ、と思いますが)。

ちなみにシリアルキラーというものには、一定数のグルーピーが存在するらしい。いったい彼らのなにが、相手を惹きつけるのだろうか。


ちょっと前に観た:【ドラマ】クリミナル:イギリス編

ついでに、昨年観た取調室を舞台にしたドラマも紹介。容疑者の証言、上がってくる証拠から真実を突き止めていく。

私はイギリス編しか観ていないけれど、ドイツ、フランス、スペインもある模様。あと、イギリス編だけシーズン2が配信された。観なきゃ。


次に観たい:【ドキュメンタリー】 スパイ技術の極意

 スパイ活動における技術と秘密装置に関するドキュメンタリー。キングスマンのファンとしては、チェックしないわけにはいかない、はず。あの映画みたいに興奮でドキドキしてしまうような、スタイリッシュで最先端な道具は本当にあるのだろうか。観てみたい。

ところでキングスマンはまた公開延期をしてしまったけれど、いつになったら観られるのですか。首を長くしすぎて、そろそろちぎれそうよ。


映像系はすべてNetflixの作品になってしまった。
今年も引き続き、入り浸っていくぞ〜〜〜。



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