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なぜ「ステマ」はなくならない? 企業が間違えがちなSNSの「ヒット手法」とは。

 皆様、こんにちは! SPIRIT運営事務局(@spirit__japan)、PX(パートナーエクスペリエンス)担当の木島と申します😊

 SPIRITの運営会社「リデル株式会社」には、日本最大級の約30,000人のインフルエンサーが所属しており、個人の皆様が活躍できる環境作りを提供すべく、日々奮闘しております。

 私たちは、2017年より「ステマ撲滅啓発活動」を行っていますが、「ステルスマーケティング(=ステマ)」と聞いて、どんな印象を抱きますか?

 大抵の人がその怖さを知っているはずなのに、最近でもキー局の人気アナウンサーや大物YouTuberが炎上するなど、「ステマ関連」の話題に事欠きません。なぜ世の中から「ステマ」は無くならないのか。それは、企業側のSNSマーケティングの捉え方に起因しているのではないでしょうか。

今一度、「ステマ」をおさらい

 「ステマ」について少しだけ下記にまとめさせていただきました。もっと詳しい記事がWEB上に数多く出ていますので、ここでは頭の整理程度に、簡単な振り返りに留めておきます。

 ステルスマーケティング(=ステマ)とは
マーケティング手法の1つで、宣伝であると消費者に悟られないように宣伝を行うこと。いわゆる金銭や、金銭でなくても相応の対価が発生しているのに、それを隠してPRする行為。スポンサー企業が依頼し報酬が発生する場合、「PR、AD、広告」などと明示が必要で、広告表記のない投稿は、投稿を見たフォロワーやユーザーを惑わすことから、ステマ行為に該当する。
ステマが発覚したインフルエンサーの被害
・多くのフォロワーや支持者を失う
・オーディエンスから誹謗中傷のコメントが多くなる
・家族や取り巻く関係者にまで被害が及ぶ
・出回った情報がネット上で拡散され、事実無根でも消すことが困難

ステマが発覚した依頼企業の被害
・消費者からの信頼を一気に失う
・長年かけて積み上げてきたブランディングが崩壊
・顧客やステークホルダー離れが起き、売上や株価の低下
・最悪の場合、ブランドの廃止や企業の倒産も

ステマがここまで嫌われ、炎上する理由

 なぜステマは炎上するのか。
それは個人間の信頼と共感で成り立っている「SNSプラットフォーム」において、「ステマ=消費者を騙す裏切り行為」と見做されているからです。

 今や多くの消費者がSNSを活用して情報発信しており、ステマで得た情報を知らずに拡散してしまう。信じていた人や情報に裏切られ、自分自身も加担するリスクがある。その負の感情が大きな反発を生むのです。

「炎上」は「ヒット」の逆現象。嫉妬心が負の共感を生み出す

 最近では「炎上商法」という言葉が流行り、Youtuberやお騒がせタレントが、注目を集めて成功しているようにも見えます。SNS上の情報拡散において極論を言えば、バッシングされれば炎上、されなければヒット。ヒットと炎上は、SNSマーケティングの光と影のような関係で、炎上から紐解いてヒットを考えることもできます。しかし感情面において、炎上はヒットと逆の現象ともいえます

 炎上の根っこにある構成要素の1つ、嫉妬心
「ステマ」こそ、もっとも分かりやすい炎上の燃料です。多くの人は「企業の思惑に便乗して楽に稼いだ」「嘘をついて楽な商売の仕方をした」という点に、自分に直接被害がなくても嫉妬や怒りを感じ、負の共感を生み出します。ストレス解消を求めている人、不平不満の捌け口を探している人たちなど、無関係な人たちまでが炎上に加わり、爆発的に拡散します。

 今まで自身や他者が称賛していた分反動は大きく、少しの負の感情で反転します。そこに、関係ない人たちも攻撃参加し、収拾がつかなくなる。これが炎上発生の大まかなメカニズムです。炎上から共感に結びつけるのは、非常にリスクが高く、企業向けのマーケティング施策ではないとご認識願います。

インフルエンサーを味方に。称賛の「共感」を目指すべき

 SNSマーケティングで「炎上」しないためにはどうしたらいいか。炎上のメカニズムをまず知って、炎上とは逆の方法を正しく行うべき。

炎上の原因となるのは、嫉妬。その逆が、称賛です。

炎上の逆、「ヒット」を狙うには、いかにインフルエンサーやフォロワーに正の感情で「共感」させるかが重要です。マーケティング担当者は「インフルエンサーの称賛を得る」という意識を最初に持つべきです。これができていない企業にインフルエンサーは警戒心を抱きます。「いかに共感を集めるか」を考える際、「共感を集められない投稿依頼の仕方はどんなものか」という視点から考えると、炎上防止ヒットのヒントが同時に見えてきます。

SNSの「これは広告です」が、売れないという思い込み

 ここまでで「ステマ」はリスクが高く、企業が「ヒット」を狙う手法として適さないことがご理解いただけたでしょうか。実はマーケティング知識がある経営陣やマーケティング責任者ほど「『これは広告です』って言ったら売れないだろう」「なるべく広告に見えないように」と考えてしまいがちです。WEB広告はなるべく記事っぽく、SNS広告もオーガニック投稿っぽく。出元が分かりにくいSNSのタイアップ投稿ならわざわざ「PR」や「広告」なんてつけなくても…と。私も成果を出したい、商品を広告バイアスのかからない目で選んで欲しいという気持ちはよくわかります。

ただ分かっていただきたいのは、「ステマ」はどんなに巧妙に仕掛けようとしても、最終的には「共感を集める投稿」にはなりません

 SNSのPRにおいて簡単そうに見えて、もっとも危険なのが「ステマ」。フォロワーは普段の投稿を見慣れているため、いつもと違う投稿に違和感を感じ、依頼元の存在を簡単に見破ります。インフルエンサーが後ろめたさを感じながら、指示通りに投稿したコンテンツ。「商品を持って、ロゴが見えるように投稿してください」なんて指示を出したら一発です。インフルエンサーのファンであるフォロワーは、その価値観や世界観に共感してフォローしています。だからこそ「広告」と明記して投稿することがインフルエンサーととフォロワーとのPRモラルなのです。インフルエンサーには「称賛の共感を呼ぶPRを一緒に考えて欲しい」と誠実にお願いし、堂々と広告していきましょう。

企業PRはインフルエンサーのステータス。味方につけよう

 インフルエンサーたちにとって、自分たちがSNS世界で支持され、注目されることは喜ばしいこと。「企業からPR依頼が来る=自分を認めている」なのです。タレントで言えばTVCMを何本やっているかが人気のバロメーターのように、PR案件に関して「広告明記」することは、人気があることの証明。フォロワーもこのことを理解しています。「広告を頼まれてる。さすが!」と負の感情どころか、応援する気持ちになるのです。もちろん、自分が本当にお勧めしたいモノでフォロワーに喜んでもらう気持ちがあることが前提ですが、SNS上でのPR表記は決してネガティブに見られないことが大多数でしょう。このSNS独自の倫理観や価値観をマーケティング担当者の皆様は是非ともご理解願います。

 インフルエンサーは自身のアカウントにおいて、絶大なる力を持っています。雑誌でいうと編集長、テレビでいうとプロデューサーです。決してモデル・タレントがインフルエンサーというわけではないのです。そしてフォロワーはその信奉者です。インフルエンサーは、より自分のアイデンティティを強固にしようと、商品を自分の世界観に馴染ませ、創意工夫を凝らした投稿をします。その投稿には熱があるため、フォロワーに支持され、PRとして大きな効果を持つようになります。

 正々堂々と「広告」とうたっても大きな成果を出せることは「リデル」が5000社を超える企業様と行った過去のSNS施策が証明しています。もし「どうヒットさせたらいいか」と迷ったら、是非私たちにご相談ください。

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