体に溜まった毒を出し、心身が元気になる

スパイス活用 超健康法


気がついたら20数年、、、
スパイスひとすじで進んできました。

洋食業界からスパイス業界に訳あって路線変更。
洋食とのあきらかに違う調理法、使用法、考え方、挫折挫折の日々の中で
試行錯誤しながら、誰にも教わることなく独学の日々、、

10年近くたった頃、ネットで見つけたスパイスコーディネーター協会の存在
迷わず協会に飛び込み、調理現場で得た知識と協会で得た知識で水得た魚のようにスパイスに没頭する。20数年経った今、もっと多くの人達にスパイスの良さを知ってもらいたい。そんなことを強く思っていたら、不思議で素敵な出会いであれよあれよという間に書籍出版となりました。

みなさまの健康としあわせに少しでも寄与出来ましたら幸いに思います。
                           


はじめに
スーパーで買える“漢方”ひとふりが心身を元気にする

スパイスのもう一つの顔

「スパイス」と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか?
「スパイスと言えば、カレーだよ。インドだね」
「味をおいしくする調味料。肉や魚の臭みを消すときに使うかも」
「とにかく辛いものでしょ? 私は辛いものは苦手・・・・」
「色や香りが食欲をそそるよね〜」
などなど、スパイスに対するイメージは人それぞれでしょう。
ただ、みなさんにぜひお伝えしたいことがあります。

それは、みなさんが持っているスパイスに対するイメージは、スパイスの特徴の一部にすぎないということです。

味はインド風になるだけではありません。イタリアン風、中華風、フレンチ風、メキシカン風など、スパイスを活用した味のバリエーションはとても豊富です。
スパイスは辛いものだけではありません。辛くないものもたくさんあります。そして何より、スパイスには料理をおいしくしたり、見た目をあざやかにしたり、食材をより食べやすくするだけではなく、「体・心の不調を整える」、つまり、私たちの心身の健康に大きな効果をもたらしてくれるという特徴がるのです。
この本では、スパイスの大きな特徴である「健康・美容」効果をクローズアップして、スパイスを活用した健康法をお伝えしていきます。

スパイスが持つ薬事効果を活用する方法

詳しくは、本書の中で解説しますが、スパイスは、医学が発達する前から世界中で薬として活用されていました。いわば、薬やサプリメントのルーツともいえます。
スパイスの薬事効果には、次のようなものがあります。

便秘改善
◎胃腸トラブルの緩和
◎腸内環境の調整
◎体内の解毒作用
◎糖尿病の改善(減糖効果)
◎自律神経失調症の改善
◎血液をサラサラにする
◎むくみ解消
◎関節痛・偏頭痛の緩和
◎ホルモンバランスの調整
◎認知症防止
◎二日酔い防止(肝機能の向上)
◎更年期障害の軽減
◎うつ病からの回復
◎ダイエット
◎美肌

などなど。ここで挙げたのはほんの一部です。
日本でスパイスと聞くと、一般的には冒頭で挙げたくらいのイメージしかないかもしれませんが、ヨーロッパやアジア各国では、食文化はもちろん、健康・美容文化にも根付いています。
わかりやすいところでは、インドの健康・幸福の哲学「アーユルヴェーダ」にはスパイスは欠かせないアイテムであることはご存じの方も多いでしょう。ちなみに、スパイス消費世界一のインドには、認知症患者がほとんどいないという研究結果も出ています。
日本でも、スパイスを「セカンドサプリメント」という感覚で、毎日の食生活に取り入れていけば、もっと健康で豊かな人生が送れると思うのです。
しかもスパイスがいいのは、処方箋などは要らず、近所のスーパーで手軽に入手出来る点です。
私は、スパイスを「スーパーで買える漢方」だとお伝えしてます。
そんな手軽で、いつもの食事にふりかけるだけで体に溜まった毒素を出し、心身を元気にしてくれるスパイスを活用しないのは、とてももったいないと思いませんか? この本では、わざわざ特別に料理をしなくても、簡単にスパイスを取り入れて健康な心身が手に入る「スパイス生活実践法」をお伝えしていきます。

20年以上に及ぶ研究・実践に基づいた方法

申し遅れましたが、ここで私のことをお伝えさせてください。
私は現在、湘南・茅ヶ崎でインド料理店を営みながら、スパイスコーディネーターマスターとして、業界内外でのスパイスのさらなる普及と、使用法の啓発、新しい活用法、楽しみ方などの指導を行っています。スパイスの研究・実践は、20年以上になります。
私のビジョンは、「日本にスパイス文化を浸透させ、スパイスで世界をつなぐ」。この本は、その1つの挑戦でもあります。
この挑戦に対して多大な応援してくださっている方が、本書の監修を引き受けてくださった武政三男先生です。私のスパイスの師匠でもあります。
武政先生は、スパイスコーディネーター協会の理事長としてスパイス活用の普及に努め、日本国内はもちろん、欧米諸国のスパイス研究者に高く評価されている、日本におけるスパイス研究の第一人者です。
そんな武政先生の世界最高峰の研究資料をベースにしながら、スパイスの健康・美容活用術をまとめたのが本書です。

第1章では、スパイスとハーブの違い、スパイスに対する日本人の勘違い、スパイスの主な働き、スパイスの歴史など、スパイスの全体像をお伝えしていきます。「そんなウンチクより、早く健康法を知りたい!」という方は、第1章を飛ばして第2章から読み始めてもOKです。
第2章では、スパイスが持っている主な薬事効果ごとにどのようなスパイスがどのようなメカニズムで私たちの心身に効果をもたらしてくれるのかを詳しく解説しています。
第3章では、近所のスーパーでも入手でき、使い勝手が良く、健康効果の高いスパイス14種類を厳選して、それぞれの特徴や活用法を図鑑的にまとめました。
第4章では、使いかけのスパイス活用法や保存法など、スパイスを使いこなすための基礎知識を中心にブレンドスパイスを作って、複数の薬事効果を一度に効率的に取り入れるためのブレンドスパイスの作り方やスパイス活用簡単レシピも紹介しています。
知識ゼロの方はもちろん、すでにスパイスを活用している方にもご満足いただける内容になっています。
この本を通してスパイスの健康効果を知り、日常の食事に取り入れ、あなたの心身が元気になるのなら、著者としてこれほど嬉しいことはありません。
             2018年7月              
                              川田洋士

第1章
スパイスとは、
人間とともに歩んできた必須アイテム

「小さな粒に秘められたマジカルパワー」

スパイスの世界へようこそ!
これからみなさんをスパイスの奥深い世界にご案内します。
これまで知らなかったことも多いと思います、どうぞお楽しみください。
第1章では、人間とスパイスがどのように関わってきたかをご紹介します。

そのなかで浮かび上がって来るのは、食事の味わいを深める働き以上に、
薬事効果、健康効果の重要性です。これが本書を通じて大きなテーマとなります。また、欧米と日本とのスパイス観の違い、使い方の違いについても解説します。
日本では広い年代でカレーが好まれる一方、「スパイス=辛い」という誤った認識もあります。「スパイスは辛いものではない」ということをぜひ知っていただきたいと思います。
そのほか、スパイスの定義、ハーブ系スパイスとドライ系スパイスの生産地や使い方、さらには世界史で主役を演じたスパイスについても触れます。
この章で、スパイスの色々な面を再認識しください。

インドだけじゃない!
全世界の食文化に息づいている
みなさんはスパイス、あるいは香辛料という言葉から何を連想しますか?
多くの人は「調味料の一種」と答えるかもしれませんね。確かに、トウガラシ(レッドペパー)やコショウ(ペパー)をかけるとどんな料理でもピリッとして、おいしくなります。
しかし、スパイスの働きは「辛い味」だけではありません
「香り」「色」「味の奥行き」など料理の幅を広げるたくさんの効果が隠されています。
スパイシー料理の代表、カレーの複雑な味わいも香辛料が演出していることはご存知のとおりです。「カレー粉」という1つのスパイスがあるわけではなく、10種類以上のスパイスがオーケストラのようにハーモニーを奏でているのです。
インド料理店では、カレーだけでなく提供される料理すべてにいろいろなスパイスが効いていますね。インド料理を中心とする熱帯アジアはスパイスの宝庫です。欧米にもアジアとは違ったスパイス文化が息づいています。
パセリ、バジル、ローズマリー、ローレル(ベイリーブス)、にんにく(ガーリック)などさまざまなフレッシュ系スパイスを活用し、深い味わいや香りをつくり出しています。そして、日本にも独自のスパイス・・・・

→続きは書籍にてどうぞ

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