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#言葉
天使はコンビニの制服を着ていた。
天使の背中には、
必ずしも羽根があるとは限らない。
あの日の私の天使は
コンビニの制服を着ていた。
黒髪のナチュラルショートで、
ゆでたまごのようにつるりとした白肌を持つ
男子学生だった。
なにしろ心が逆毛を立てていた。
やけに気持ちがくさくさとして、
そればかりか少し捨て鉢にもなっていた。
仕事のこと、家族のこと、人とのこと。
心配事が幾つも重なって、
それぞれが違う深度で同時進行する。
いつ
優しくする順番、一番は自分だから。
絶対にそんなことはないのに。
何故だか自分だけが疲弊している気がしてしまう。
あれ、なんでわたしってこんな必死になってるんだっけって。そんなことを思う暇すら与えてくれない。毎日が遅くなったり早くなったりするのはやめてほしい。けれどいつだって「辛いな」と感じながら生きたときの時間の流れは 骨の折れるものだった。
「生きる目的を考える。」
なんだか学校の授業みたいで退屈だ。
わたしは子どもの頃か