見出し画像

第11話:「推し」の構造(※九鬼周造の話ではありません)

生物学的な観点からみれば、男性と女性の恋愛感情は異なる。機能的には男性は複数の女性を愛し、女性はひとりの男性に尽くす(はずであると思いたい、笑)。近代社会においては「一夫多妻」(論争)はあっても「一婦多夫」は倫理的な側面からなかなか生じづらい。

日本の男性アイドルグループは決して大人数ではない。しかし、女性のアイドルグループは大人数を可能にさせる。それができるのは、男性は複数の女性に愛の眼差しを向けることが容易いからである。より厳密に言えば、そのような欲望にマッチしたものを80年代以降の日本の名プロデューサーたちは提供してきた。秋元グループ、つんくファミリーはその典型例である。近年では(古参として)この仕組みを作った前者が強力なようだ。

小学校時代にモテる男子はスクールカーストにおける構造上の頂点に君臨する一男子に集中(しがちである)。顔がよく、スポーツができるとモテる傾向がある。また、中学時代になると男らしい「悪」も女性陣からなかなか好印象である。また、勉強もスポーツも顔もいい男性がモテることは言うまでもない(勉強の占めるウエイトは低いが・・・アメリカ社会だともっと分かり易い)。

例えば、共学校の15人の男子の中で5人以上に「推し」が定まることはないだろう。それはあまりに現実的ではない。女性は生物学的な身体構造上ひとりの男としか子が産めないようになっている。これは男性にとっては歓喜でもあり、悲劇でもある。否、ほとんどの場合、悲劇である。たいていの男性は青春時代とされる中高生時代、激しい暗黒期を過ごす。
(ドラマや漫画、アニメ、ゲームのようにはいかない。男子校は除く。特に中高一貫の進学校、笑)

一方、男性の「推し」は生物学的な身体構造上複数の女性を愛すことができる(ただし、特別な感情があれば話は別だ。幼馴染とか)。とはいえ、性機能的には淫らな行い(だらしのない生き方)が可能となる(笑)。女性が同じようなことをすると道徳的にだらしのない女か詐欺師になる。

男性は本来的には浮気性である。それは仕方のないことだ。女性の悩み相談をたくさんしてきたが、彼女たちの悩みは皆同じであった。浮気をされたことに悩んでいた。それがなぜ苦悩になるのか私には不思議だった。それだけモテる(いい男とは限らない、顔がいい男かどうかも分からない、頭がいい男かどうかも分からない、性格がいい男かどうかも分からない。恋愛には動物的な刺激、直感も重要なので)男をあなたは選んだのだから。男性はごく自然な行動を取っている。

もっとも立派な男性はその誘惑に耐えてひとりの女性を愛す。イケメンがひとりの女性を愛す姿は美しい。芸能界では男性アイドルグループやイケメン(とされる)俳優の浮気には甘い傾向がある。なかには、男として見直したという同性や女性ファンからの意見も垣間見える。とりわけ本人の能力(人気=収入、見た目)に不釣り合いな大物女優と交際した(手を出した)場合は(世間に)そのような見方をされる(と私は思っている、笑)。

もちろん「ウマ娘」もそのような男女における生物学的な身体構造上の「摂理」に逆らわずにできている。また、人間世界(日本のアイドル業界)の動向も調査して、戦略が巧みに練られている。

特にグッズ販売において男性の衝動は利用されがちである。一途な男性でも苦労するが、複数の「ウマ娘」を愛してしまったら大変なことになる(笑)。もともと競馬ファン、声優ファンの場合はより悩み(喜び)は深刻だ。さまざまな「名馬」に愛着がある。かつ、たくさんの女性声優が好き。財布のひもをしめる隙間がない。
逆に女性の場合はひとりのウマ娘に入れ込む傾向が多いようだ。それは同性としての友情的な感覚。ずっ友感情を利用したものなのかもしれない。でも、二次元であるから現実世界よりも「推し」の領域は多様で、広い。絵師(画師)さんの中で複数「推し」は決して珍しいことではない。
(これはあまりビジネス化できないので好きでやっていると思われる。承認欲求を満たすためか、心の底から湧き上がる愛情エネルギーか)

ウマ娘は二次元といえどもストーリーが良くできており、一人ひとりのウマ娘の個性も彩り豊かだ。ゲームの場合、リリース当初から約50人(44人)にも及ぶ「個」をコントロールしてきた。また、見た目と性格を問わず競馬ファンならどうしても愛してしまう(愛せざるを得ない)馬が何頭かいる。サイレンススズカやライスシャワーなどだ。この両馬はアイドルホース(スターホース)でありながら悲劇的な最期を迎えた。
したがって、両ウマ娘のファンは多い。またサイゲームスもそのことをよく熟知しており、企業が売り出したい声優をスズカに、大型新人声優をライスに、起用している(笑)これは「声優ファン」としての私の視点である。ウマ娘の顔のひとりであるスズカは、予想通り多忙を極めている。残念ながらそれは仕方のないことだと言わざるを得ない。これは企業(と所属事務所)の戦略なのだから。私は人気と本人の幸せが一致することを切に願う。


追記)

今回「も」まとまりのない変な回となった。

私は女性に推される(支持される)側をあまり経験したことがない(笑)

しかし、モテる側はモテる側として楽しんでいる間は良いが、厄介な話も聞く。

どうやらそれは女性側も同じようだ。

「推し」の構造って実にややこしく、複雑だ。

『「いき」の構造』(九鬼周造)の説明の方が私は得意なのかもしれない。

余談になるが、中野信子さんのモテる男性の条件が面白い。

(これを女性が知ると大変なショックを受けることになる、笑)

男性の場合は金と権力があればもっと有利なこと間違い(この上)なしだが、これをあまり自慢しすぎるのもあまり良くない。

かえって、自信がなさそうに見えてしまい駄目なようだ(笑)

自分が世間にしかない・・・男の子

「ありのまま」の自分を愛してくれる人が居たら、それが一番いい。

また、最後は変な話(内容)で終わった(笑)

*スズカとライスの担当声優さんの人気は抜擢時期に注目されたい。

(今回は3点オタクの力も発揮、「学術、競馬、中の人」

参考資料(紹介):

サイレンススズカ

ライスシャワー

サイレンススズカ(CV=キャラクターボイス、担当声優)

ライスシャワー(CV=キャラクターボイス、担当声優)

「サイレンススズカ」関連本

「ライスシャワー」関連本

「ウマ娘」ブームに乗っかって執筆。サイレンススズカとライスシャワー

中野信子(脳科学者、評論家)

九鬼周造(哲学者)

ウマ娘のサイレンススズカ役・高野麻里佳「適応障害」で活動を制限 10月中旬から体調不良(「日刊スポーツ」2022年11月1日付)

女性声優の体調不良での休養、増加の理由 原因は「求められること」の過度な多様化か(「マグミクス」11月2日付)


(2022.12.15)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?