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開店当初にやらかしたこと

2015年にオープンした私たちSPARK COFFEE ROASTERS。2020年の現在からすると、2015年と聞くと懐かしさすら覚えますね〜。

さて、今回はその独立開業時に私たちがやらかしたことについてのお話です。

何かというと、「自分たちのコーヒーの経験値をウリにしようとした」という事です。コレが大きな間違いでした笑

独立開業の際には当然ながら開業資金が必要で、もちろん手持ちの資金では足りないので融資を受けます。私たちの場合は日本政策金融公庫というところにお世話になっています。

日本政策金融公庫の基準が厳しいのかどうかは私にはよくわかりませんが、幸にして私たちの場合はすんなり融資がおりました。

一般に言われていることですが評価基準としてはもちろん事業計画の実現可能性と、その分野での業界経験が挙げられます。

特に業界経験に関しては、経験年数が6年以上あって同分野で開業する場合に金利が優遇されるプランがあります。もともとやってきたことだからうまくいく可能性が高いということです。

逆にいうと全く違う分野の会社員だった方が脱サラしてラーメン屋を始める、といった場合はいくらラーメン食べ歩きの経験値があったとしても審査は有利に働きません。

というわけで公庫の融資を受ける上では「自分たちの経験をアピールする」という事はかなり重要だったのですが、いざ開業してお客さんを相手にするとなると同じようにはいきません。

というか、半端なスペックしかアピールポイントがない事は致命的です。

全員はじめましてのお客さんにとっては、店員さんがいかにこの業界で経験を積んできたかはどうでも良くて、目に見える事が全てです。もちろん、SNSで流れてくることも含みます。むしろそこに流れてこなければ存在しないのとほぼ同じです。

というわけで、残念ながらお店に立っている人が誰か?という事は最初のうちはどうでもいいのです。それよりもカフェならば内装や魅力的なメニューなどを作り込むべきでしょう。

ニューオープン時の取材依頼もほぼ断っていたのも大きな間違いでした。

開業時の融資というのは見積もり通りに実行されるので、当然ですが必要な分しかありません。つまりおりた融資で内装工事費や機械設備費を支払ってしまえば手元にはほぼ残らず、それどころか同時くらいで返済がスタートします。

それ故に、新規開業時にあらゆる手段を使って集客をしないと、すぐに資金ショートの状況に陥ってしまいます。

開店当初忙しいのは当たり前で、3ヵ月もすれば客数は減ります。恐ろしいほどに減ります。なのでとにかく初速が肝心です。(テレビに映るのはイヤだから、、、)とか言ってる場合ではありません。

という訳で、「コーヒーの経験値」とか「家庭では味わえないレベルの美味しさ」などという目に見えないものをウリにしようとした結果、全く知名度が上がらないまましばらく苦しむ事になっていったのでした、、、笑


つづく(つづいてる?)

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