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キャッシュレス歓迎、両替にかかる無駄な経費


この数年間施設のリニューアルや、新規出店をお手伝いをしていますが、つくづく変わったなと思うことの一つに、キャッシュレスの浸透です。

スーパー銭湯の決済、精算手段は、券売機が主流でした。

券売機は釣り銭の受け渡しのミスが少なく、人件費の削減にも役立ちます。客数の多い施設なら、人件費は3分の1から4分の1に抑えることができます。

デメリットは、釣り銭を準備しなければならないことです。キャッシュレスだと、釣り銭準備の心配がいりません。

どんなサービスはタダではない


現場を離れて、もう6年以上経ちます。

当時、私の勤めていた施設では1店舗あたり、一ヶ月間に必要な100円硬貨が平均すると、24,000枚、10円硬貨は16,000枚準備が必要でした。

 
銀行では、大量の硬貨は4,000枚単位で、太糸のナイロン帆布を平織に編んだ、頑丈な巾着袋に入れられて渡されます。

10円硬貨は1枚4.5g、100円硬貨は1枚4.8g
なので、一袋約20キロ近くの重さになります。 

この枚数を両替するのに必要な手数料が当時、
1袋あたり4千円、上記の枚数から換算すると
1店舗あたり毎月4万円の経費がかかっていました。

3店舗で毎月12万、年間150万近くが釣り銭硬化の両替手数料として必要でした。

昔はサービスだっただけに、なんか納得いかなかったのですが、銀行の経営も大変だし、よく考えれば、両替商という商売もあるわけなので仕方ありません。

 

恐ろしい両替犯


硬貨は、券売機だけでなく、両替機にも必要です。

ある時期下足ロッカー用の両替機か異常に使われ、硬貨の減りが早いことがありました。

入館者と比較して、明らかに両替頻度が高いので不審に思って見張っていると、一人の女がやって来て、施設に入店する訳でもなく、何度も両替を繰り返しているのを発見しました。

現行犯で、注意をすると、その女性は目尻を釣り上げて、激しくつっかかってきます。

 
盗人猛々しいとはこのことですが、その言葉が聞き取れません、言葉は中国語なのです。

施設の近隣にある公団には、中国系の住人が多い地域でした、当然利用をしてくださる方は多くおられます。

差別をする訳ではありませんが、文化の違いから生じる軋轢は多少なりあります。

入浴マナーや、館内での振る舞い、それを指摘した時の反応が攻撃的なことが多いのです。


仕方がないので、今後はダメだ!という姿勢だけを示し、その日は見逃しました。

しかし、その後も両替機の減りが多いので、素性を探るため、再度犯行を行いに来た女を付けてみると、倉庫型の工場が並ぶ敷地の一つに入っていくのを確認しました。

鼻息荒く、抗議をしようとその工場に突入すると!

暗がりの倉庫の中には、大量の空き缶が山積みにされており、大量のアルミ缶から垂れながれる甘だるい液体の臭いが充満しています。

恐らくそれを潰しているのであろう、プレス音が重苦しく音を立てていました。

街中でよく見かける、アルミ缶を集めるおじさん達が、ここに売りに来ているのだとわかりました。

そういう場所か・・・硬貨はその授受に必要なのだろう。

そう、想像をしながらも、商売なら商売で、必要経費として準備をして貰わなければ困ります。


抗議をつたえるために、プレス音にかき消されないよう、大きな声で訪問を告げ、責任者と話したいと伝えたところ・・・

薄暗い倉庫の中に、複数の人影が浮かび上がるように現れ、その中の一人が中国語で、まくしかけてきました。

何やら、ヤバイ空気感に恐怖心が湧き、咄嗟に踵を返して、倉庫から逃げ出ました。

普段の彼らの振る舞いから、話し合える相手ではないと直感したのですが、全く腑に落ちません。

不当な両替とはいえ、事件性もありませんので、警察に通報しても埒があきません。

 
その後も、やってきたら根気よく追い返すを繰り返すうちに、来なくなりました。

キャッシュレスがさらに進み、こんな、無駄な仕事も省けると助かります。

今後もますます技術の発展に期待したいですね。

 

 

 



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