入浴剤 vs人工炭酸泉|家庭で楽しむ炭酸泉とその限界
炭酸泉には大きく分けて2つの種類があります。1つは市販の入浴剤を使った炭酸泉、もう1つはスーパー銭湯などで提供される人工的な炭酸泉です。
結論として、家で手軽に楽しめるのは入浴剤の炭酸泉ですが、真の効果を求めるなら、銭湯やスーパー銭湯の人工炭酸泉がベストです。その理由を詳しく説明していきます。
入浴剤で作る炭酸泉の仕組み
まず、市販の入浴剤を使った炭酸泉についてお話ししましょう。
例えば、「バブ」のような入浴剤は、重曹と酸がお湯の中で反応して炭酸ガスを発生させます。この炭酸ガスがお湯の中に溶け込み、血管を広げる効果を発揮する。ただし、このとき発生する炭酸ガスの量はそれほど多くなく、血管の拡張効果も限定的です。
弱アルカリ性の入浴剤と炭酸ガスの効果
ここで少し難しい話ですが、入浴剤のお湯は「弱アルカリ性」という性質を持っています。主要成分の重曹がアルカリ性だから。この弱アルカリ性のお湯では、炭酸ガスがガスとしてではなく、イオンという形に変わりやすくなります。
炭酸ガスがガスのまま溶けているときの方が、血管を広げる効果が高いので、この点で入浴剤の効果は少し弱くなるのです。
簡単に言えば、入浴剤を使った炭酸泉はガスがすぐに変化してしまうため、血管を広げる効果が最大限には発揮されないということです。
スーパー銭湯で体験する高濃度炭酸泉の効果
一方で、スーパー銭湯などで提供される人工的な炭酸泉は、たくさんの炭酸ガスを直接お湯に溶かし込むので、血管をしっかり広げることができる。濃度も高く、1,000ppm以上という水準を超えます。これは、家の入浴剤では実現できないレベルの効果です。
人工炭酸泉の家庭での再現が難しい理由
しかし、家庭でこの高濃度の炭酸泉を作るのはとても難しいのです。炭酸ガスは温度が高いと逃げやすい性質があります。これはぬるいビールが気が抜けるの後同じロジックですね。
そのため、特別な装置を使わなければならない。ですので、家庭ではなかなか再現できません。
家庭で楽しむアロマ効果と炭酸泉の楽しみ方
それでも、家庭での入浴剤を使った炭酸泉には別の楽しみ方があります。それは「香り」です。
入浴剤には色々な香りが配合されていて、この香りがリラックス効果をもたらします。例えば、好きな香りを嗅ぐと気持ちが落ち着いたり、ストレスが軽減されたりしますよね?そういう効果が期待できるのです。
高濃度炭酸泉を求めるなら銭湯へ
高濃度の炭酸泉は、家庭では再現が難しいですが、その効果は素晴らしいです。プロのアスリートも体調管理のために利用していますし、医療のリハビリでも使われています。
もし近くに高濃度炭酸泉を提供している銭湯があれば、ぜひ利用してみてください。日々の健康にとても良い影響を与えるでしょう。