見出し画像

【インタビューVol.3】取締役CTO・米本浩一先生〜教授時代〜現在

この記事は、CTO・米本浩一先生のインタビュー続編となっております。Vol.2はこちらからアクセスできます。

こんにちは、インタビュアーのLichtです!今回で米本先生のインタビュー記事は最後となります。ここまでお読みいただきありがとうございます。Vol.3では米本先生が九州工業大学に移った後に注目していきたいと思います!それでは引き続きお付き合いください。

#九州工業大学に移った当初

 九州工業大学は第2の人生でなんですよ。本当は、教鞭をとり、趣味のテニスをして悠々と暮らそうと思っていました。ですが、当時の学生5人組からスペースプレーンについて教えて欲しいと言われたんですよ。テニスの時間を少し減らして研究に時間を割こうかなと思っていたのですが、あまりにも学生が熱心なものだからほとんどの時間を彼らに使うことになりました。あれっ、予定が狂っちゃったぞと思ったんですね。

#教授になり変化したことはありますか。

一つ目は、企業では10年、20年先を見越した研究をやろうと思うと、お金にならないから却下されるんですよ。ですが、大学では先の技術を生み出すことができるんですね。このことを知らなかったので、大学は大事だなと気づきました。

二つ目は、研究する内容に制限がないことですね。大学はどんな研究でも誰も怒らない世界なんですよ。なので、かなり巨大なことができる可能性があります。
以前、東京理科大学で行なっている研究を一緒にやろうと欧米の大学に声を掛けたのですが、断られたことがあります。それは、飛行物体は研究に総合力が必要なため、大学で行うのは難易度が高いからです。けれど、大学の可能性を理解してきていたので、殻を破って挑戦しようと思い九州工業大学で研究を始めました。

ビジョンを持ち研究をすれば日本の大学もMITのようになると思います。大学には無限の価値があり、日本が落ちぶれず世界の仲間になるためには大学の教育を本当の研究に近づけることではないでしょうか。

#東京理科大学に移ったきっかけを教えてください

ちょうど定年退職で、九州工業大学に米本研究室を残そうとしていたときに連絡が来たからですね。けれど、オファーした先生は自分を残して先に退職してしまいましたけどね。

画像1

東京理科大学 宇宙システム研究室(米本研究室) 

#ビジョンを教えてください

SPACE WALKERのビジョンと同じで「みんなが行ける宇宙にしたい」です。特に、日の丸飛行機で行くことですね。もし他国との関係が悪くなったとき、ソ連と米国の関係が悪かったように、日本が宇宙分野から弾き飛ばされてしまうと危機感を持っているからですね。イーロン・マスクやジェフ・ベゾスのように大富豪が宇宙分野に参入する時代に小さな日本にあるSPACE WALKERが立ち向かうには良き友達になることが一番だと思います。最初は模倣から始まるかもしれませんが、努力して技術を発達させることで良き友達になり、人類のためにもなると思います。
宇宙科学研究所の長友先生の言葉を用いると、SPACE WALKERは日本のため世界のため人類のために良き宇宙人になることが大事だと思います。

画像2

いかがだったでしょうか。インタビューをさせていただき、米本先生の熱く消えぬ炎を灯し続ける姿に心を掴まれました。一言一句、地に足がついており熱い想いを受け取らせていただきました。こんなカッコイイ大人になれるように精進して参りたいです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

取材・文:Licht(大学生インターン )