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生きる場所を一緒に考える。佐々木流、未来を見据えた1on1とは?

こんにちは、スペースマーケットPX&Cultureの倉橋です。スペースマーケットは、創業初期より上長との定期的な1on1の実施を続けています。中でも、“気づかされる1on1”と定評のあるCHRO佐々木さんに、1on1をなぜやるのか?どうやっているのか?などを聞いてみました!1on1を取り入れている、これから取り入れたいがなかなか難しいな〜という方の参考になれば幸いです!

誰にでも起きる”ゆらぎ” その時に、ちょっと手を差し伸べられるかどうか

ーー色々な部署のメンバーから定期的に1on1をお願いされると聞くんですが、過去にも数々の1on1をこなされて来たのでしょうか?

これまで4社経験してきましたが、1on1を導入している会社はスペースマーケットが初めてで。実はうちに入社して初めてやったんですよね、1on1って。

スペースマーケットでは創業当初から対話をとても大切にしています。意見交換をしながら、尊重しあって進めて行こうというカルチャーです。その延長線上で1on1も導入されていましたが、私が入社した当時はまだ1on1の型は出来上がっておらず、人や部署によって話している内容もやり方もバラバラでした。
せっかくの良いカルチャーなので、1on1の時間をより意義深い時間にしたいと思い、まずは自分から色々試して1on1の型を作っていきました。

もともと、人の相談に乗ることとか、コーチングとかメンタリングとかそういう所に興味があって、ずっと触れてきてはいたんですよね。中学生ぐらいの頃に「あ、自分は自分の経験や知識を他の人に教えるのとか得意なんだな」と気づいて(笑)ビジネスだけでなく、サッカーのコーチなどもやっていましたが、その際にも、コーチングとかメンタリングの手法は大事な要素ですよね。

ーーそういった知識・経験が佐々木1on1の肝なんですね。ちなみに1on1って絶対必要なのでしょうか?

必要ですね。うちの会社は20代〜30代のメンバーが中心です。それぐらいの年齢って、自分自身を取り巻く環境も周囲からの見られ方も変化が大きい時。どんな人でも、ゆらぎは絶対出るんですよね。キャリアについて悩んだり、家庭を持つことで心境が変わったり、働き方に関する価値観が変わったり。そんなゆらぎが出た時に、より良い人生を歩むための一助が必要だと思います。

調子がいい時は、放っておいていいんですよ。でも、ゆらぎが全く出ない人って見たことが無いですし、一年間放っておいていい人もなかなかいないでしょうね。理由も性格も人それぞれなので、ゆらぎに対して話を聞くだけで良い時もあれば、壁打ち相手になったり、はっぱをかけたり、対応方法は様々です。

ゆらぎが出ていることに本人が気づいていない時もあったりするので、悩んだらいつでも声をかけてね、ではダメで。1on1という形で、定期的にあえて対話の時間をとることが必要だと思います。とはいえ、定期の機会を待っていたらタイミングを逸することもあるので、MTGや対面で見かけた時に小さくても違和感を感じたら「ちょっと話そうよ」って1on1を誘うようにもしています。

1on1は、常に相手から始まる

ーー1on1のコツはありますか?

これは色んなところで言われていることですが、1on1は、全て相手から始まるんですよね。ただし、1話したいことが準備されている時と、されていない時で分岐します。スペースマーケットでは自然自走を大切にしていますし、1on1は受ける方のための時間であることが大前提なので、受ける側が話のネタを準備してくることを原則としています。
それでも、しっかり準備されている時と、今はあまり特別話すこと無いんだよな、という人もいる。

準備されている場合は、その話をすればいいのですが、準備されていない時にどうするか。私はまずは、その人が今何に関心があって、どういう心情なのかを聞くようにしています。この人には何を聞いた方がいいかを、3〜5分の雑談の中で探るんです。心情や関心を探るために、本人の予期していない質問も飛ばしてるでしょうね。その中でアタリをつけて、深掘っていくんです。

アタリをつけるコツとしては、微妙な表情の変化とか、口調の変化の中で展開を考えています。相手が何を話すと前のめりでくるかとか。結局、この場合も、相手から始まるんですよね。こちらが話したいことを話したり、言いたいことを言う場ではありません。

また、1on1は終わり方も重要です。その場でその話をする時間を持てたこと、そのものが価値になることも多いです。ですが、それだけで終わりにはせずに、じゃあ誰が次何をやるかを決める。いつぐらいにまた話そう、だとか、こういうところに話を聞いてみようとか、お互いのタイミングを確認して次のアクションを決めるようにしています。

悩みの初期の段階ならいきなり決断までいかなくてもいいですし、1on1の中で全部を解決なんてほぼできませんからね。時系列で変化していく。なのでそれをしっかり一緒に追いかけることが大事だと思います。記憶に残りやすい“キーワード”に落とし言葉を共有することも非常に有効で、よく手段として使っています。

そのためにもメモは残すようにしています。こういうこと話してたよね、とか。全部記憶できるならいいんですけど、無理ですから。また、メモはお互いが個別で取っていると、表現の揺れなどから時間が経つと認識相違が生まれることが多々あるので、共有メモで取るのがおすすめです。

生きる場所を見つけられれば、やりたいことは無くても良い

1on1をやる中で「君は何をやりたいのか?」とwillを詰める人がいますが、私はそれはやらなくてもいいと思っています。
もちろんやりたいことが決まっている人は、やりたいことに向けて思いっきりイキイキと走って欲しいです。でも、みんながみんなそういうタイプではありません。見えなくてもいいんです。悩んでますと言われたら、悩めばいいじゃんって言いますね。

その上で、歩みが止まってしまっているとか導く必要があるなら一緒に考えてみます。willがなくても、今の環境で満足している部分はどこなのかを確認したり、A or Bのどちらが良いかなら選べたりはするので、その選択肢を提示してみたり。まずは今を生きる、という方向に持っていくこともありますし。

自分の専門を確立しなきゃと悩む方もいるんですが、専門職以外でも生きる場所はある。その人が、イキイキと働ける「生きる場所」を一緒に見つけられるのが、人事責任者の役割だと思っています。日々充実して過ごしている時期と、会社の成長の時期をマッチさせて、win-winの関係を作ることが大切なんです。報酬や自分自身の成長にwinを感じる人もいますが、それ以上に、会社やサービスが成長し会社を通して社会に貢献すること、また、会社の仲間に対して貢献することにやりがいや価値を感じる人が以前よりも増えてきているなと感じます。働き方がこれだけ自由になっている時代に、会社に所属して社員として働くというのはそういうこともあるんじゃないかなと思っています。

なので、1on1をする側がすべきことは、その人の役割や成果を、会社の成果や未来と紐づけてちゃんと説明をしてあげること。貢献欲求に対して、ただ、目の前の個人目標というもので分断してしまっていると、先が見えないとなったり…。個人の成果は必ず会社の成長に繋がっていますから、そこが見えていないメンバーにはちゃんと具体的に伝えてあげられるかが大事ですね。

ーーありがとうございます。最後に、今後目指していることなどはありますか?

キャリアや仕事感について、想いを馳せている時に佐々木と話してみようと思ってもらえるようにいたいですね。決まってからではなく、想いを馳せ始めた時に。私自身、転職経験も何度もありますし、幅広い部門をカバーする経験もあったり、ゆるくも厳しくもいけるので(笑)変に会社だけの都合で引き止めたいとかそういう話では無いんです。全員がイキイキと働くこと、それが成果に繋がり会社を成長させてくれると思っているので。スペースマーケットに関わってくれた以上、全員にそれぞれの生きる場所を見つけて欲しいと思っています。

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