ブラジャーを作ってみた
ある時期を境にストッキングやブラジャー、ゴムのスカートなど
体を締め付けるものを身に着けると具合が悪くなるようになった。
そこで、締め付けない下着を作っている作家さんにお願いして
作ってもらうようになって数年。
いつか自分で作れたらいいなとは思っていたんだけど、徐々に値上がりし、
さすがに既製品の3~4倍のお値段では続けていくのが大変になってきたのを機に、自分で作ってみることにした。
作ってもらっていた下着はゴムが入っているものと違い、伸縮性がないので
万人に合うものは作れないという特性もあって、どうもしっくりこない部分があったのだけれど、
自分で作ればそのあたりを改良できるかなと思ったのも、きっかけとして大きい。
とはいえ教えてもらうわけでもなく、完全に一から作るのだからけっこう高いハードルで。
それでもスイッチが入るとできるものだから驚く。
まず、いま身に着けているものの合わない部分をつまんだりしてその形で型紙を作った。
そしてシーチングで仮縫いして試行錯誤し、4枚目の型紙でとりあえず本番を作ってみることにした。
で、一枚目。
既に身に着けているので画像UPはしないけれど、なかなかの出来栄えだった。
しかも、着けているときのモソモソ感がかなり軽減している。
これは本当に嬉しかった。
何度か使用して、ちょっといまいちだなと感じた部分を修正し、いよいよ2枚目にトライ。
2枚目は黒なので、縫い目と生地が同化して全然縫い目が見えないという難度の高さ!
それもあって失敗したり、ちょっぴり下手な仕上がりになってしまった。
けれど、1枚目を作った後のメモを見ながら
「よく私こんなもの作れたな・・・」というくらい複雑な作り。
本気になるって凄いことなんだわと、自分事ながらしみじみ感心した。
作ってもらっていた時も生地を選んだりできたので特別感はあったのだけれど、自分で作ったものってさらに感慨深い。
そして、今あるものが痛んでも、自分でまた作れるという自信と安心感みたいなものが私を少し強くした。
なんでもある便利な世の中。
でも、たくさんある中から選ばされているだけ。
そこから一歩脱することができたというような満足感は、大きな副産物だった。
もちろん全然完璧ではなくて改良が必要な部分もあり、
サイズが変わったら型紙を作り直さなきゃならない。
それでも、既存の製品に自分を合わせるのではなく、
自分の体に合わせて作るというのはとにかく快適で心地がいい。
市販の商品のように素敵であか抜けたものは出来ないかもしれないけれど
本来人に見せるものではない。
レースをつけてみたり、生地を選んだりして
自分なりの楽しさを見つけていければいいのだ。
そんな気持ちで、ゆっくりとこれからも作っていこう。
自分の体を守ってくれる、世界でたった一つのブラジャーに
愛をこめて。
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