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中国KOLマーケティング 終わりの始まり|中国当局がインフルエンサーへ新規制 果たしてKOLマーケティングの透明性は高まるか?

マーケティング業界専門メディアcampaign(英国本社)が、中国KOLマーケティングについて、現状と中国当局の新たなKOL規制の影響を分析しています。
今年はじめ、中国当局は、インフルエンサーのマルチ・チャンネル・ネットーワーク(MCN)の使用に関する規制を強化しました。中国版TikTok、抖音(Douyin)を皮切りに、微博(Weibo)などで、インフルエンサーは、アカウントのプロフィールページに、所属するMCN名の表示を義務付けています。MCNとは、クリエーターを、資金や制作面でサポートし、品質の高いコンテンツ制作支援と資金を供給します。2018年、抖音がコンテンツ充実を図るため、MCNと提携して以降、昨年までに3万のMCNが生まれ、2022年には4万に達すると見込まれています。中国のKOLマーケティングは、独自に発展し、MCNはその発展に大いに寄与してきました。しかし、中国のナンバーワンKOL、口紅キングこと李佳琦(Li Jiaqi)は、今年、オンラインから姿を消しました。薇婭(Viya)という女性のトップKOLも昨年、失墜してしまい、中国KOLマーケティングに若干の陰りがさしていることも明らかです。昨年10月、Youtube フォロワー数17万以上、微博フォロワー数10万以上のトップKOL、李子柒(Li Ziqi)は、自身のMCN会社、Weinianを訴えました。MCNを訴えたKOLは彼女だけではありません。MCNは、プラットフォームからトラフィックを安く購入し、資産を増やします。KOLが作ったコンテンツのトラフィックを独占したり、不正操作することもできます。当局の新たな規制で、プロが制作したコンテンツ(PGC)と、UGC(本来のオーガニックなユーザー生成コンテンツ)の2つのコンテンツ制作形態を、一般公開することが義務付けられました。もしこれまで、背後にMCNなどはなく、独立したKOLだと嘘をついていた場合、新規制の導入に伴い、特に大勢のフォロワーを持つKOLは、窮地に立たされる恐れがあり、そのKOLと関わっているブランドも、騒動に巻き込まれるリスクがあります。当局の規制強化は、従来のKOLマーケティングが段階的に廃止される道のりの途中と目されています。企業は、最新の規制とKOLマーケットの動向に注意を払い、トラッフィクだけを重視したKOL選択ではなく、あらゆるリスクを加味してKOLを選定する必要があります。(参照※1)

【出典元】
※1 Will China’s new influencer rules improve the transparency of KOL marketing? | Campaign Asia-Pacific


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