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新興国でのコンシューマー向け販路開拓

新興国で商品を販売する場合、販路拡大はもちろん大切な要素ではありますが、ブランディングもそれ以上に重要と言えます。というのも、新興国においては消費者は知らない商品に対してはお金を使いづらい傾向にあり、新興ブランドに対しては既存ブランドよりも安心感がないという消費者の心理が働いているからです。広告を出すだけでは、ブランディングにはなりにくく、失敗するリスクを負いたがらない消費者に訴えるために、以下のような要素を考慮する必要があります。

認知

当たり前ですが、知ってもらわないと始まりません。認知されることが大事です。新興国の消費者にとっては、ブランドの独自性が魅力的です。自社のブランドにこだわり、他社との差別化を意識した商品やサービスがあると、消費者の目に留まることがあります。2行くらいで表せるくらいが良いですね。たとえば、東南アジアで展開されている日系ブランドでよくあるのは、“欧米ブランドほどは高くないのであるが、ローカルブランドにはないような品質が約束されている”など。

品質

上記にも通じますが、品質は大事です。新興国においては、品質の安心感が重要な要素となります。わざわざ高い外資ブランド品を買う必要が無いから。商品の信頼性や耐久性を明確に示し、消費者が心配をすることなく商品を選ぶことができるような工夫が必要です。逆に言うと、いくら日本産でも現地で美味しくないもの・ローカル製品と差違が無いものは売れません。

ローカライズ

ブランド力を高めるために、新興国で販売する商品をその国の文化や風習に合わせてアレンジすることも有効です。商品開発やサービス提供において、現地のニーズや嗜好に合わせた商品を用意することで、その国の市場で浸透することができます。日本国内とはイメージ変えてでも現地で工夫して売れる努力をする方がいいですが、それによりブランドを毀損したら無意味なので難しいところです。その点、外食分野はアレンジしやすいので取り組みしやすいですね。

その点、ベトナムのMcDonaldはフォー味のバーガー・コムタム(砕き米)やバインミーだしたり、ムーンケーキだしてみたり、メニュー作りの姿勢が柔軟で私としてはたいへん好ましいけれど、なぜかあまり店舗が増やせていないのではあるけれど。。。

以上のように、消費者に選ばれる新興ブランドを作り上げるために、上記の3つの要素を意識することが重要です。販路拡大だけではブランド力をつけることができず、ブランディングの重要性を理解した上で、ビジネスを展開することが求められます。