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双極性障害は、心が弱いからなるわけじゃない。内藤千裕さんが感じる誤解と、病気との付き合い方

この記事は、生き方編集者・山中康司さんにインタビュー・執筆していただきました。記事中の写真も撮影していただきました。

誤解は、やっかいだ。
良かれと思って言った一言が、相手を傷つけてしまうことがある。けれど、相手がなんで傷ついているのかわからない。傷ついていることにすら、気づかないかもしれない。

「あぁ、誤解しがちなやつ、いるよなぁ」と思ったあなた。これは、僕やあなたの話です。だって、誤解してる本人は、そのことに気づけないのだから。

「双極性障害への“やさしい誤解”で、くるしんできたんです」

と、打ち明けてくれたのは、「そいちゃん」こと、内藤千裕さん。新卒から、会社に所属しつつフリーランスとしても活動する、いわゆるパラレルワーカーとして活躍してきた。

そんなそいちゃんは、社会人1年目で発症した「双極性障害」とともに生きている。くるしかったのは、その症状だけではなく、周囲の人々の病気に対する誤解の存在だったらしい。

僕も(もしかしたら、これを読んでいるあなたも)双極性障害について誤解してる。もしかしたら気づかないうちに、誰かを傷つけてしまうかもしれない。

そうならないために、双極性障害のことについて、そいちゃんに聞いてみることにした。

内藤千裕さんのプロフィール
生きづらさの代弁者。1997年新潟県燕市生まれ。中央大学文学部教育学専攻卒業。既存の学びのあり方に違和感を持ち、「日本の教育を変えたい!」と思い大学に進学。卒業後、株式会社アスノオトに所属しつつ、フリーランスとしても活動。最近のテーマはシティズンシップ。「みんなが市民であると思える社会」「迷惑をかけ合って生きていける社会」を目指して活動している。noteにて執筆・発信もしている。現代社会のあり様や社会課題を反映したテレビドラマを見ることが趣味。


躁状態とうつ状態を繰り返す病気

ー「双極性障害」って名前は聞いたことがあるけど、正直くわしく知らなくて。どんな病気なんですか?

そい:躁状態とうつ状態を繰り返す、脳の病気なんです。躁状態のときは、気が大きくなったりハイになったりして、逆にうつ状態のときは、落ち込んだり、倦怠感で動けなくなったりするんですよ。

ー「躁うつ病」とはちがうんですか?

そい:前は「躁うつ病」と呼ばれてたのが、今は「双極性障害」っていう名称になりました。

医学的に言うと、双極性障害はI型とⅡ型に分かれていて。はげしい躁状態とうつ状態をくりかえすのがI型、軽い躁状態とうつ状態をくりかえすのがⅡ型。ちなみにわたしはⅡ型です。

ーくりかえすのは、どれくらいの周期で?

そい:人によって違っていて、数ヶ月や数年周期の人もいるみたいですけど、わたしは何日かごとですね。

ーそんなにはやい周期で! 

今日話を聞く前にちょっとしらべてみたら、世界的にはおよそ100人に1人、日本では、500人に1人がかかるという調査結果もあるようで、思った以上に身近な病気なんだなと思いました。

そい:そう、身近な病気なんですけど、どんな症状があるのかはあまり知られていない気がします。

ーなんとなく、「気分の上下があるのは、誰でもそうなんじゃない?」って思ってしまいますけど…

そい:そうなんですよね。そういう誤解もあるから、当事者として生きづらさを感じるときがあって。だから、もっとたくさんの人に双極性障害について知って欲しいと思ってるんです。


誰でも発症する可能性がある

ーそいちゃんは、病気に気づいたのはいつだったんですか?

そい:社会人1年目の秋ですね。今から3年前だから、2019年かな。当時、すごく恵まれた環境で働くことができていて、楽しく元気に活動したんです。

でも、ある日急に朝ベッドから起き上がれなくなって。それが2週間ぐらい続いたんですよ。

ーなにかストレスを感じることがあったとか?

そい:心当たりはなかったですね。「ストレスがたまって発症する」って誤解されがちなんですけど、双極性障害の原因って、医学的にはまだわかっていないみたいで。わたしも、何が原因だったのかはわからないんです。

ーそうなんだ。それまでは、そういう起き上がれないようなことなかったんですか?

そい:なかったです。だから「これはおかしい」って思って、病院に行きました。

最初はうつ病とか、自律神経失調症なんじゃないかって思ったんですね。でも、活動的になるときもあったし、うつ状態だけじゃないのは明らかだったので、ちょっと違うかなぁって。

双極性障害って診断がむずかしいので、お医者さんもなんの病気だとは明確には言わなくて。診断されたのは一年前ぐらいですね。

ー何が原因なのかはわからないけれど、突然発症してしまったんだ。そういう意味では、誰でも発症する可能性はあるってことですよね。

そい:うんうん、そうですね。


躁状態は、カフェインを摂りすぎたような感覚

ーもちろん人によって症状は違うと思うんですけど、そいちゃんの場合は躁とうつ、それぞれどんな状態になるんですか?

そい:わたしの場合、薬のせいなのか最近は躁状態があまりなくなってしまって、うつ状態のときが多いんですけど、躁状態のときは、仕事がめっちゃはかどるんですよ(笑)。普段が80%ぐらいだとしたら、120%ぐらいの力が発揮できる、マリオのスターモードみたいな感覚ですね(笑)。

ーハイになってるような感じなんだ。

そい:そうですね。だから企画をたくさん思いついたりとか、人にどんどん連絡したりしちゃいます。カフェインを摂りすぎたときみたいな感覚かもしれないです。

ーそれだけ聞くと、「躁状態、わるくないじゃん!」って思ってしまいそうだ(笑)。だけど、いいことばかりでもないわけですか。

そい:よくないこともありますね。たとえば、気が大きくなってるから、相手に違和感を与えてしまうことがあります。「なんか今日、言葉がきついね」って言われたり。

わたしはそこまではなりませんが、躁状態が激しい人は、お金を使いすぎてしまったり会社を辞めてしまったり、トラブルで人からの信用を失ってしまう人もいるみたいです。ぶっちゃけわたしの場合、そこまで躁状態が激しくなかったので、「いつも躁状態であってくれ!」って思ってたんですけど(笑)。

ー躁状態のときにあれこれやってしまったために、あとになって困ることもあるわけですね。

そい:はい。あとは躁状態が激しいと、うつ状態のときとのギャップも大きくなるのも、この病気のしんどさの難しいことのひとつだと思います。躁状態のときに仕事をしすぎて増えた仕事を、うつ状態のときに対応できなくて、くるしくなるひとも周りの当事者にはいますね。


うつ状態の時は、食事も洗濯も歯磨きもできない

ー一方、うつ状態のときはどんな状態なんですか?

そい:わたしの場合、天気がきっかけでうつ状態になるんです。気圧が下がったりすると、調子がわるくなるんですけど、天気って完璧には予想できないので、基本的には突然うつ状態になる感じなので、大変なんです。

ー天気予報や気圧を予測するアプリもありますけど、100%の精度ではないですもんね。

そい:はい。だから当日になってみないとわからないんですけど、うつ状態になった日って、起きた瞬間わかるんです。目が覚めたら、テープで布団にくっつけられてるみたいな身体の重さで、起き上がれないんですよね。「あ、今日ダメだ…」って思って、カーテンを開けてみたら、やっぱり雨が降ってた…みたいなことがよくあります。

ー僕も雨の日は起きるのがつらいけど、きっとその比じゃないんだろうな。

そい:もう、睡眠薬を打たれたんじゃないかってくらい眠気もひどくて。だから、ぜんぜんベッドから起き上がれなくて、夕方にやっと起き上がってご飯を食べる、みたいな感じの日が多いです。

ーそれは、かなり日常生活に支障がでてしまうでしょうね。

そい:普通の日常生活は送れないですね。お腹は空くけど起き上がれないから、あんまり食事をとらなくなりますし。なんなら、水を飲みにキッチンに行くのもつらいので、薬を飲むこともむずかしかったり。
。文字通り動けないのでお風呂も入れないし、歯を磨いたり、化粧をしたとしても落としたりするのも無理。洗濯物も2週間ぐらいたまっちゃったりします。

症状よりもそういう人間らしい生活を送れなくなる、「2次災害的」なものが辛いですね。

ー双極性障害のことをあまり知らない同居人がいたら、「怠けすぎじゃない?」って言われることもあるんですかね。

そい:ありますね。でも、ぜんぜん怠けてるわけじゃなくて、本当に動けないんです。せめて昼間のあいだ寝ることができればありがたいんですけど、眠くもないときは、時間を溶かすのが大変で。

ー時間を溶かす?

そい:うつ状態の日は、一応目は覚めてるけど身体が動かなくて、何もできない状態がずーっと続くわけじゃないですか。だから、ひたすらその日は必死に「時間を溶かしてる」っていう感覚なんです。

ーあぁ、なるほど…「はやく時間すぎてくれ〜」って感覚ですね。

そい:そうです、そうです。

ーそういう状態の時は、ご飯はどうしてるんですか?

そい:Uber Eatsで食事の配送を頼んで、頑張って玄関まで取りにいってますね。あとは冷凍食品とかレトルトとか、日持ちする食事を元気なときに買いだめしておくようにしてます。

ーそうか。日常生活すらままならない状態だと、仕事はどうしてるんですか?

そい:うつ状態のときは仕事は諦めてますね。感覚でいうと、思考が普段の30%くらいになるような感じなので。外出することや車の運転だって避けた方がいいくらいですね。外に出て歩いていてもぼーっとしてしまって、最近バスに轢かれそうになったこともあります…。当然、人とうまくコミュニケーションもとれないですし。それでも「仕事しなきゃ」って焦っちゃうのでつらいです。

ーどうしてもできないんだけど、「しなきゃ」って思っちゃうと。

そい:たとえば、「メールの返事しなきゃ」って思えば思うほど、パソコンを開くと動悸がしちゃったり。

ー仕事ができなくて、焦ってしまって、不安感でもっと仕事ができなくなる…っていう、悪循環になってしまうんですね。

そい:そうなんです。

職場では、「双極性障害を持ったままどうやってうまく働いていくか?」という話をする時間を定期的に持ってくれているんですが…。それでもひどいと、1か月くらいうつ状態が続いて、迷惑をかけてしまうこともありますし、他の人とは違う働き方を考えなければいけないことも、大変だと感じることはあります。


ただ誰かが同じ空間にいてくれるだけで、助けになる

ー3年前に調子をくずして、1年ほど前に双極性障害と診断されたそうですけど、病気のことはどう受け止めていますか?

そい:発症してから2年間は、普通に生活できている人のことがうらやましかったです。「なんでわたしだけこんなに辛いんだ」「なんでわたしが双極性障害にならなきゃいけなかったの?」って、考えては泣いてました。

一時期シェアハウスに住んでいたんですけど、わたしがうつ状態で部屋にこもっているとき、リビングから楽しそうな声が聞こえたり、平日に普通に職場にいく同居人を見たりするんですよ。

そういうとき、「わたしだって仕事したいし、みんなと一緒にご飯食べたいのに、なんでできないんだろう…」って、他の人を妬んじゃうことはありました。今ではだんだん、障害受容できるようになってきましたけど。

ー障害受容、っていうのは?

そい:障害がある自分を受け入れられるようになることです。1年前くらいに双極性障害という言葉と出会って、実際に診断もされたことで、「そういう病気なんだったら、わたしがコントロールできることじゃないから、落ち込んでもしょうがないな」って思えるようになったんです。

ー文字通り、障害を受容できたんですね。

そい:そうですね。あとは、うつ状態のときの過ごし方がわかってきたのも大きいです。

ーたとえばどんな過ごし方ですか?

そい:起き上がることができなくても、「その1日をできるだけ楽しく溶かす方法」を見つけたんですよ。

たとえば「しんどくなったらこの動画を見よう」っていうものも決めておいて、それをひたすら見るとか。あとは知り合いに電話をしたり、もうちょっと症状がマシな日は少し散歩に行ったり。

ーなるほど、自分の取扱説明書的なものができてきた、みたいな感覚ですか?

そい:そうかもしれないです。あと、最近はあまり活用してないですけど、「セルフヘルプグループ」って呼ばれるような、自分を助けてくれる人のコミュニティをつくりましたね。

ーたしかに、ちょっと前にSNSで、しんどいときに助けてもらえるような人を呼びかけて集めていましたよね。

そい:はい。最近はあまり活用してないですけど、そのグループに「今日うつ状態です」みたいなことを投げかけて、看病に来てくれる人とか電話してくれる人を募る、みたいなことをやってました。

ー自分だけで抱え込みすぎずに、誰かの助けを借りたんですね。

そい:でも、誰かにそばにいてもらえるだけでちょっと落ち着くので、いてもらったりするだけでも助かります。

ーなにかをしてもらうわけじゃなくて、そばにいてもらうだけで?

そい:はい、いてもらうだけでありがたいです。仕事ができないと、社会から断絶されているような孤独感が募っちゃうんですよ。だから、何もしなくてもいいけどただ同じ部屋にいて、わたしは近くで寝てる、みたいな感じでも、すごく助かるんです。

ーあぁ、なるほど。

そい:あとは、ボードゲームもいいですね。ただ動画を見てるだけだと何もできていない感があるんですけど、ボードゲームをやると、「ちゃんと何かをした感」を感じられるって気づきました(笑)。



双極性障害に対する、“やさしい誤解”

ー双極性障害の症状以外で、生きづらさを感じるときもありますか?

そい:それは、すごくあります。リアルにつらいのは、まずお金のことですね。双極性障害があるから、普通のひとみたいに1日8時間、週5で働くことは難しいので、他の人と比べたら収入は多くないです。それなのに、医療費や食事をつくれないときの配達費用などはかさむので、「稼げないのに支出は多い」という矛盾に苦しさを感じますね。

あとは、“やさしい誤解”の存在を感じたときにモヤモヤすることがよくあります。気遣ってくれてるんだけど「そうじゃないんだよな…」みたいに感じてしまうんです。

ー“やさしい誤解”。たとえばどういうものですか?

そい:双極性障害について知らない人は、「心が弱い」とか「ストレスをためてる」と思うひとが圧倒的に多いですね。それは誤解だよ、ということは伝えたいですね。

たとえば、「ストレス解消してね」とか「なにかあったの?」とか「落ち込みすぎないでね」とかいう言葉をかけてくれる人もいます。そんなときは、ありがたいんですけど、モヤモヤしますね。

ー僕もそう声をかけてしまいそうだ…どうしてモヤモヤするんでしょう?

そい:さっきも言ったように、双極性障害は医学的に原因はわかっていないんです。でも、「双極性障害は心の病気だ」とか「ストレスでうつ状態になっている」と思われがちで。でも、わたしの場合、ストレスではなく気候によって影響を受けてしまうのと、身体が動かないとか眠気や動悸の症状が強いので、心というより身体の病気だっていう感覚なんですよね。

ーそうか、ストレスとか気持ちの落ち込みのせいで調子がわるくなる、っていうわけじゃないと。

そい:はい。それに、気持ちの落ち込みがあったとしてもそれはひとつの症状で。心が弱いから双極性障害なのではなく、双極性障害だから気持ちの落ち込みという症状が出るんですねよね。

だから、心配してくれてるのはとてもありがたいんですけど、病気を理解してくれていないことに、悲しくなってしまうことはあります。

ーあぁ、なるほど…。それは今日聞けてよかったなぁ。

そい:もう一つの「やさしい勘違い」は、「努力したら治せる」っていうものです。

ー双極性障害は、努力しても治せない?

そい:基本的に治るものではなく、上手に付き合っていくものだって言われてます。それを知らずに、たとえば「もっと運動したほうがいいですよ」とか「整体に行くといいですよ」みたいに、治すためのアドバイスをくれる方もいます。それはありがたいし、生活習慣を整えて運動したほうがいいっていうのはわかるんですけど…

ー治せないのに、「治すために頑張ろう!」といった言葉を投げかけられるのは、たしかにつらいですね。

そい:そうなんです。うつ状態のときって、本当に何もできないんですよ。起き上がる気力すらないような状態なので、ましてや頑張って闘病するなんて、無理だよ…という気持ちになります。

あと、生きづらさでいうと、パートナーや家族との関係構築のむずかしさもあるかな。

ーパートナーや家族との関係構築。

そい:本当にしんどいとき、大事な人にそばにいてほしいと思っても、それが相手の行動を制限することになってしまったりするんです。たとえば、そばにいてもらおうとすることが相手の生活の妨げになってしまって、喧嘩になるとか。

あとは、思考が弱まっているから物を定位置に片付けられてないこともあるので、それを指摘されて喧嘩して仲が悪くなる、みたいなこともありました。親に薬を飲むことを反対されたりも。

ーパートナーや家族が、病気に理解があるとは限らないわけですもんね。


相手の生きづらさを決めつけず、耳を傾ける

ー今日そいちゃんの話を聞いて、一見優しさに見えるものであれ、誤解にもとづいて接することは避けたいな、と感じました。そいちゃんは周りの人に、どんなふうに関わってほしいですか?

そい:なんだろう…ひとつは、双極性障害に対してちゃんと理解しようとしてくれることがわかると嬉しいです。

今日、日々感じる違和感を吐き出しちゃったんですけど、正直、ちゃんと話を聞いて、理解してくれようとしてくれる人には、何を言われても嫌じゃないかもしれない。

ーそうか。大事なことは、「どんな言葉か」っていうことではない?

そい:はい。同じ言葉でも、理解しようとせずに「それはこうでしょ」みたいな固定観念を持ってる人からかけられると、つらくなってしまう気がします。

ー理解しようとしているか、っていう態度が見えることが大事なんだ。

そい:そうなのかもしれないですね。誤解したまま話を進められると、相談しづらくなってしまう感覚ですね。

最近、うつ状態で不安感も強くて、どうしても仕事の返事ができないことがあったんですね。そしたら、一緒に仕事してる人に、「そいちゃんと今後も仕事をしていきたいから言うけど、連絡がこないのは困るから、どうしたらいいか一緒に考えよう」って言ってくれて。

ーできないことを責めるんじゃなく、症状を理解した上で、どうするかを一緒に考えようと。

そい:そう。それがすごく嬉しかったんです。相手はわたしがうつ状態のとき、誰かに連絡するのが怖くてパソコンを開くと動悸がしてしまうっていう症状があるのを知らなかったので、そのことを伝えたら、「それは知らなかった、ごめんね」って伝えてくれて。

そうやって話を聞いてくれた上で、なるべくプロジェクトの進捗に支障が出ないような体制をつくってくれました。

ーその方のように、まずは「わからない」という前提に立った上で、理解しようとすることが第一歩かもしれないですね。

そい:はい。自分が当事者じゃなかったら、誤解をしてしまうのってある意味仕方がないことだと思うんです。だからこそ、わからないことがあったら「どういう症状なの?」って、聞いてもらえたら嬉しいですね。

ー聞くことは失礼なことじゃない?

そい:むしろわたしは、理解しようとしてくれてると感じられて嬉しいです。

今日話した内容も、あくまでもわたしの例で、双極性障害で悩んでいる別の方は、別の生きづらさがあるはず。それに、双極性障害以外の病気については、わたしも勘違いをしていることがあると思うんです。

だから、相手がどんな生きづらさを抱えているのかを自分で決めつけずに、相手の声に耳を傾けることが、本当に大事なんだなって、わたし自身が双極性障害になってから、強く思うようになりましたね。

そして、双極性障害とまではいかなくとも、気圧の影響で体調が悪くなりやすい人はかなりたくさんいると思います。そういう人たちの辛さもわたしが抱える辛さと似ている部分があると思いますし、

あなたが悪いわけじゃないんだよってことを伝えたいのと、安心して働けたり休めたりする環境をつくってほしいなって思いますね。


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