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「結局、その担任は残念なことに…」

前記事で出てきた担任のその後のはなし。

長男の三学年をいい一年間にしたかった私に、ちょっとがっかりな情報が入ってきた。
家庭訪問の際、担任の先生がニガテだと感じたが、そのあとすぐにはじめての授業参観があった。

そこで会った同じクラスのお母さんに先生の感想を聞いてみた。
「よくな~い!もうね、みんな文句言ってるよ~」だそうだ。私だけじゃなかった印象の悪さ…。

授業風景は国語の本をグループごとに読むだけのものだったので、教え方などの確認ができるような内容ではなかった。でもこのとき聞いたお母さんだけの意見で、多数が同じように思っていると決め付けても一方的過ぎると一旦は思ったのだが…。

しかし、前年図書係でいっしょだった方(この方だったら気心知れていて、かなり信頼おける人で、前年同じ先生が担任だったらしく率直な意見が聞けるかもしれない)とスイミングスクールに行った時偶然会ったのだが、会話の途中でふと出てきた担任の話が、やはりあまりいい感じではなかった。

どう考えても学校でしか考えられない失くし物の対処について、あまり親身になってくれなかったらしく、もう先生をあてにしなくなったとか、かなり先生との距離ができてしまったことを話された。
評判もあまりいい話は聞かない、宿題の出し方もなんだか適当で、置いていかれちゃう子が多い…ということも。

ガ~ンとショックだった。
たとえば先生には先生独自の方針が少なからずあるはずで、はじめ受け入れられなくても次第にみんなに理解してもらえる…それは自然と子どもたちの成長に関して学校生活の中での先生の良い影響も現れてくるわけで…そういうこともあるのだから、成り行きを見守っていこうと思っていた。

しかしそれが、あまり期待できそうにないと言われたようで、この一年間どうなるのだろうと不安だった。

でも、まだ始まったばかり。
もしかしたら、みんなが言うほどのことはないかもしれない。
とにかく子どもに問題がなければいいのだから。早くから起こってもいない見えない何かをあれこれ心配したって仕方がない。私なりに見守っていくことを続けるしかない。

ところがである。
長男は、というか男の子は学校での細かい様子や出来事を、親にきちんと話してくれるわけではない。

何かが起こっていたのか、学年も終盤になったときに、やはり問題が噴出してしまった。
私はよく内情を知らずにいたのだが、ひとりのクラスメイトに対する担任がとった対応の問題があり学校から、夜、クラスの保護者へ召集がかかった。

説明会の会場となった部屋に、校長、教頭、担任が出席していた。
集まった保護者は両親ともども来ている家庭もあったが、私は主人が仕事で遅くなるというので、一人で参加した。何だろう?と不安と疑心暗鬼とやはりこういうことになったのかという落胆に満ちていた。こんなこと、初めてだった。

まず、担任が関わったある問題についての説明が教頭からあり、それについての質疑応答が保護者側からいくつも寄せられ、答えるのは教頭だった。
おまけに他の疑問もいろいろ噴出し、担任へのクレームの嵐だった。

やはりこの担任、教師としての資質にやや難あり、ということだったのか。
そんな人に当たってしまった子どもたちは、学校生活をどう感じていたのかな?

結局その担任からは、その日真摯な謝罪の言葉はなかった。
校長から、今後はこういう問題が起こらないよう気を付けるといった話で終了した。残念である。

きっと自分のどこに非があるのか、この担任にはわからないままだったのだろう。

後日、ある用事で学校の職員室に行く機会があり、そこで教頭と話す担任を見かけ、会話がついつい聞こえてしまった。あの説明会のことをあまり深刻に考えていないような話しぶりだった。
教頭はというと、ベテランの先生相手になすすべがないのか「やれやれ」という感じで対応されていた。

とても残念である。

クレームも話し合いも、その先生には全く響いていなかった。あれは無駄な時間だったのか。
長男がこの先生から何か不都合なことを受けたということはなかったが、あの話し合いの当事者の受難だった子どもと親御さんが不憫だった。

この学年が終わり進級する時点で、我が家の引っ越しに伴い転校したので、その後この担任がどうなったかはもうわからないままである。

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