見出し画像

「過程」を楽しむ「過程人(かていじん)」

先日、銀座の森岡書店さんで素敵な展示があると友人に教えてもらい、遊びにいってみた。

ちょうど閉店間際だったのですが、著者の飯塚さんと撮影を担当されたよねくらさんとお話する機会を得た。料理研究家でありデザイナーの飯田さんにレモネードをいれてもらいながら、少しへんな質問をしてみた。

Q.レシピ動画とレシピ本の違いは何でしょうか?

この私のぶっきらぼうな質問に対し、飯塚さんはレシピ動画は「楽しさ」や「食べてみたいな」という気持ちを伝える手段としてはいい、としながら

A.料理って❝過程❞が楽しいんですよ

そう、教えてくれた。なるほど、確かに全く料理をしない私でも飯塚さんの本でみせてくれる「過程」をみているとワクワクするし、よねくらさんの写真は単純に「一枚の作品」として、美しくみえるのだ。

普段、料理をしない私にとって「レシピ本」は遠い存在であった。でもこの話を聞いて、迷いなくこの本を購入することを決めた。

過程を楽しむこと

いまおしゃれなカフェなどにいけば必ずといっていいほどケーキやコーヒーなどを撮影している女子がいる。私も撮影が好きだ。でも「仕上がった状態」の美しさや可愛さだけでなくその「過程」にまで意識はできていなかった。
これをレシピ動画とレシピ本で分けてみよう。

このように同じ料理に関わるサービスでも「便利」と「楽しむ」できれいにわけることが出来るのだ。ともするとそれぞれの客層も変わってくるはずだ。

レシピ動画:料理初心者でも気軽に楽しみたい
レシピ本:料理が好きで過程も楽しみたい

こんなところでしょうか。で、この「過程」を楽しむのか「利便性」を追求するのかという感覚ですが、なにも「レシピ」に限ったことではない。どっちもいいところがあるってのもミソだなぁ。

どうでしょう。マッチングアプリが最近ものすごく流行しているように思える。これは「従来の恋愛」におけるめんどくさい「過程」をすっ飛ばして出会うことが出来る超便利なサービス。Amazonによる「レコメンド」もまさにそれ。あなたにはこんな本があってますよ!とか便利すぎる。


便利じゃないところがいい

でも一方で、町の本屋さんって楽しくないですか?
自分は「建築」の本を買いに行くんだ、と思っていってみたら「旅行」の本があって「あ、今度台湾いきたいな」って思う。
この「偶然の出会い」ってのは過程をすっ飛ばすと得られないんだよなーと。

<参考>
「本を中心に人々が集い、 これからを生きるための新しい知識・新しい仲間に出会える”本と人との交流拠点”となる場」神保町ブックセンターは本の町を再起動させるか « マガジン航[kɔː] https://magazine-k.jp/?p=23346


まとめ

今回は森岡書店さんでの偶然の出会いから便利な世の中における「過程」って結構よくないですか?ということを書いてみました。
私は合理主義者です。でも一方で「過程」も楽しむ人であることがわかりました。そんな「過程人(かていじん)」を推していきましょうかね。

まずは「過程人オフ会」みたいのを企画してどんな過程が好きか議論したいな~。ご興味ある方、是非、ご連絡くださいまし。

Twitterもやってますのでご意見など頂ければ幸いです。

ホワイトボーダーズ#11 完


タイトルイラスト Designed by Freepik




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?