Let's 経営学 #2
問1・2この手術、受けますか? について
前回出した問1と2は、こういう質問でした。
あなたは重い病気にかかっています。お医者さんがあなたに言いました。
A「手術を受けると治せますが、その手術は高度な技術が必要で、2000人に100人は死んでしまいます」
B 「手術を受けると治せますが、その手術はずいぶん普及しており、成功率は95%です」
その手術、受けるかどうか悩みますか? それともほとんど迷わずに判断できそうですか?
みなさん、あらためてA、Bを並べて読んで何か気づくことはありませんか? A「2000人に100人は死んでしまう」、B「成功率は95%」、どちらも同じ確率なのです。
でも、きっとAのような言い方をされたら、手術を受けるかどうかみんな相当悩むのではないでしょうか。受けない人もいると思います。Bのような言い方の方が、手術を受ける気になる人の方が多いと思います。
A、Bどちらも同じことなのに、伝え方が変わるだけで人の受け取り方、そして行動まで簡単に変わります。
今回は「だから伝え方は大事です。どう話せば伝えられるか、いつも考えるようにしましょう」という話ではありません。受け取る方の心理について考えてほしいのです。上記のAとB、同じことを聞いても、なぜこんなに違って聞こえるのでしょうか?
次回もまたみなさんに質問します。勘どころのいい人は、質問に答えていくうちに見抜くかもしれません。蛇足ですが、ここまでの事例で、この話の先を読める人がいたら、人の心や文章、社会の出来事などから本質を読み取るポテンシャルが相当高い人だと思います。でもたぶんそんな人、いないと思います。
つづく
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