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奈良の履物工場見学!靴下だけでなく、奈良はサンダルや靴の産地でもありました。

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2021年7月22日~25日まで中川政七商店 奈良本店にて、【毎日着たくなる服と履物展】が開催され、弊社SOUKIも参加いたしました。
https://www.nakagawa-masashichi.jp/staffblog/blog/b809/

他参加ブランドは、
・ALL YOURS https://allyours.jp/
「着ていることを、忘れてしまう」ほど着ごごちが良い、日常の生活に溶け込む服を開発しています。

・TOUN https://toun-nara.jp/
奈良の老舗革靴工場でつくられた懐かしくも新しいスニーカーブランドです。

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(画像 https://toun-nara.jp/より)

・HEP https://www.hep-sandal.jp/
履物産地の奈良県で1952年に創業した川東履物商店が、つっかけやご近所履きとして愛されたヘップサンダルをアップデートするブランドです。

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(画像 https://www.hep-sandal.jp/ より)

なんと今回、中川政七商店が、合同展示会『大日本市』のスピンオフ企画として【ALL YOURS代表 木村まさしさんと行く各履物ブランドの工場見学ツアー】を組んで下さいました。サンダルや、革靴の工場を見学できる事は滅多に無いので、とても楽しみです。

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2021年7月21日
まずは御所市にある、HEPサンダルが作られている株式会社マルサンフットウェアーさんの工場見学からスタート!

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今日の足元は皆様TOUNとHEPと靴下はSOUKI!気合ばっちりです。

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工場を案内してくださるのは、HEP代表 川東宗時さん。 商談室にはナースサンダルなど、様々なサンダルがありました。お仕事シーンで使われる丈夫なサンダルが並んでいるのを見て、HEPサンダルを履いた時の丈夫で、安心感がある履き心地の理由がわかりました。

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積まれているパーツ材料

型抜き刃型

切り抜き型

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ソールの裁断機

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新しい商品の足底部分はもちっとしたクッションと3層になっています。マルサンフットウェアーさんならではのこだわりです。新しい商品も履いてみたい。

サンダルをソールにつける_アートボード 1 のコピー

上の部分と足底部分を、かぶせるようにして、貼り合わせていきます。
マルサンフットウェアー代表の西邨さんが実演して下さいました。
「HEPのサンダルは特に張り合わせを慎重にやらないといけないので他に任せられない。」西邨さんがぽろり。ここでも川東さんのこだわりが垣間見えます。

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しわを逃がすようにひっぱりながら、貼り付けていきます。
品質が良いHEPサンダルですが、手作業が多くとても驚きました。
私は、この日HEPサンダルを履いていきました。このように手作業でしわができないように貼り合わせて頂いたのだと思うと、とてもありがたく感じました。

プレス機械


足底を圧着させる為のプレス機械。2つがリズム良く下から突き上げるようにしてプレスしていきます。通常は上からのプレスになります。下から突き上げる機械は奈良特有のもので、リズム良く多くの数をプレスする事ができます。神戸・大阪がパンプスなどの高級靴を生産している中、奈良は量産型・低価格を実現し、差別化をはかりました。効率良く沢山の商品を作り出す為に、奈良ではその他の産地とは違った工夫が生まれたのですね。そこにしか無い貴重な機械を見る事ができるのは、工場見学の醍醐味です。

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効率化が重視だったものづくりの現場で、手間をかけ、品質にこだわるHEPサンダルをつくることは双方の理解と協力と努力が必要です。「無理な事は聞いてあげる、無茶なことはできへんよ。」と西邨さん。おふたりの信頼関係と、川東さんの熱意に答える西邨さんのものづくりへの誇りが感じられ、感動した工場見学でした。お忙しい中工場内を見せて頂き、ありがとうございました!


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(画像 http://narakutu.or.jp/company/oriental/奈良靴産業協同組合)
午後からは、TOUNが作られている老舗靴メーカー オリエンタシューズさんの見学をさせて頂きます。さっそくショールームでお話しを伺います。

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敷地内に入るときにとてもびっくりしたのですが、オリエンタルシューズさんがある場所は、大和郡山市の靴メーカーが集積する靴工場団地。現在も7社の工場が並びます。広陵町のように工場が並ぶ場所があるなんて、驚きました。

オリエンタルシューズさんは第二次世界大戦でのビルマ戦線からの生還者である松本常雄氏が、靴がないことが原因で命を落とした兵士を目の当たりにしたことで、帰国後、靴づくりで社会に貢献したいというおもいから誕生しました。創業から70年以上続く、老舗靴メーカーです。

工場

(https://www.oriental-shoes.co.jp/ 画像はHPの動画から)
さっそく工場に案内して頂きました。とても広いです。
革と接着剤、これが靴の工場の香りか...と香りだけでも靴の工場は迫力があります。

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沢山の種類の革が並んでいます。これが靴になるんですね。

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TOUNの靴を発見!トゥラスターという機械。この機械がとてもカッコいい。出来上がったアッパーを靴型にかぶせ靴の型をつくる「吊り込み」という大切な工程です。

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記事の最後の動画でご覧頂けます。

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この機械を操作するのも優れた感覚が必要で難しいと、
案内をして下さった設計部門の犬飼さんが教えてくれました。

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左からオリエンタルシューズ設計部門 犬飼さん・TOUNクリエイティブディレクター、オフィスキャンプ 坂本大祐さん・中川政七商店 大日本市課 岡本恭法さん

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靴の工程は細かく数えきれない程あります。と取締役の松本英智さん。
工場を見渡すと、のりを塗ったり、足底を削ったり、磨いたり。
たくさんの職人さんが1足の靴づくりに携わっています。

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美しい靴はどの工程をきりとっても、美しいのだなと。TOUNの製造工程を見させていただき、クオリティーの高さと芸術品であることを実感しました。

私自身、靴とファッションについて詳しくないのですが、TOUN素晴らしさをお伝えしたいので、
ALL YOURS代表 木村まさしさんの記事をご紹介したいと思います。
TOUNの魅力が詰まっています。是非読んで頂きたいです。
https://note.com/hirihiri/n/nc06a229d171d

各工場見学を終えて、弊社も含め3社共通している事がありました。
早く・多く・安くの量産型から転換し、築き上げてきた技術の詰まった丁寧なものづくりをし、より多くの人に愛され、奈良のものづくりを守り地域貢献をすること。

私は東京から来ました。奈良県には靴と靴下の産地がある。奈良は鹿や大仏だけではない凄いところだと、奈良への敬意が知れば知るほど強くなります。地元の方はこの素晴らしいものづくりの事を知らない方が多く、もっと日本全国・世界に奈良の地場産業の事を自慢して頂きたいです。
当たり前の事かもしれませんが、今回の工場見学で、日本のものづくりをもっと良く知り、使っていくことで、私自身も社会貢献できるんだ。と改めで気づくことができました。
奈良の素晴らしい靴下づくりに携わっている事を誇りに思います。

創喜 営業 ネルソン美礼

記事を読んで頂きありがとうございました。
奈良の履物工場見学のダイジェスト動画です。動いている機械がご覧頂けます。
https://youtu.be/czoHOyPpowM

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