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旅の思い出を持ち帰る「アレンジフラワーバッグ」~特別な贈り物に込めた思い~

皆さんは「大切な人への贈り物」といえば、何を思い浮かべますか?
私が頭に思い浮かんだものは『花』でした。花は、贈り手の心からの思いやりと愛情が込められ、言葉以上に深い感情を伝えることができる、素晴らしい贈り物だと感じます。

当館では、アレンジフラワーと本革のバッグを組み合わせた「アレンジフラワーバッグ」を、記念日のお祝いに大切な方へお贈りいただける宿泊オプションとしてご用意しております。

本記事では、その製作過程や私の思いをお話しします。

コンセプトとデザインのこだわり

今回ご紹介する「アレンジフラワーバッグ」は、【大切な旅の思い出を持ち帰る】をテーマにしております。
とてもシンプルなデザインにして、アレンジフラワーの美しさを引き立てるような設計にしております。
旅先で、《かわいいバッグとともに生花を持ち歩く》という非日常の体験も楽しんでいただきたいと考えました。


バッグとして使用する際には、ボタンを止めることでシンプルでありながらも、しっかりと計算された可愛らしいシルエットのバケットバッグになります。

逆台形のシルエットが可愛らしいデザイン。
大きく口が開くので、一目で何がどこにあるか分かります。


バッグを作るきっかけ

草菴では日頃、お誕生日、結婚記念日、母の日・父の日、さまざまなお祝いシーンでご利用くださるお客様がいらっしゃいます。その際に贈り物として、オプションのアレンジフラワーをご注文いただくことがよくあります。
しかし、これまでのスタンダードなオプションのアレンジフラワーはサイズが大きく、チェックアウト後の観光や移動の際に持ち運びが困難なためか、旅館に置いて帰られることも少なくありませんでした。本当は、花を受け取られた方も、お持ち帰りになりたいのではないかと、以前より感じていました。
「大切な贈り物を、より多くのお客様にお持ち帰りいただきたい」という思いから、こちらのバッグの構想が生まれました。

両立する美しさと実用性

このアレンジフラワーバッグには、「サプライズを演出する」、「旅のおともになる」、「旅の後に普段使いできる」、この3つの役割を持たせたいと考えました。
そのためには、アレンジフラワーを持ち運びやすくキレイに収めて、花を引き立てる「フラワーベースカバー(花瓶カバー)」としての美しさと、バッグとしての使いやすさや実用性の両方を兼ね備える必要がありました。このバランスをとることが今回製作において最も苦労した点でした。

まず試作段階では、「フラワーベースカバー(花瓶カバー)」のデザインを考えてから作成にとりかかったので、カバーとしては花とのバランスが良く、綺麗に仕上げることができました。
しかし、「バッグ」として発展させた際には、サイズが小さすぎて物の収まりが悪く、実用性が低いことに気付きました。そこで、サイズ調整を繰り返すことになりました。
試行錯誤しながらどうにか原型ができあがったものの、今度は新たな壁にぶつかりました。当初柔らかい革を採用していたため、中に物を入れた際に形が崩れてしまい、全体のシルエットが崩れてデザインが損なわれてしまったのです。
そこで、最終的に選んだ革が「ヌメ革」です。ヌメ革は繊維がキュッと締まっており、非常に頑丈な本革です。これにより、中に物を入れても形崩れすることなく、美しいシルエットを保つことができました。さらに、底の形を円形にして面積を広げ、縫い合わせたバッグを折り返すことでふくらみを出し、物がたくさん入るよう、バッグとしての実用性を高めました。

ちょっとしたお出かけに必要なものはひと通り入ります。

幅広い年齢層に愛されるシンプルなデザイン

シンプルで飽きのこないデザインは、様々なライフスタイルの幅広い年齢層の方々にご愛用いただけるかと思います。
また、バッグだけでなくインテリアとしても、暮らしに馴染むようなすっきりとした印象に仕上げたので、そのままお部屋に飾っていただいても、さり気なく、華やかに暮らしを彩ってくれることでしょう。

永く愛用できる丈夫なバッグ

本革を手縫いで丁寧に仕立てておりますので、花が枯れた後でも丈夫な「バッグ」として永くご愛用いただけます。

私も、これを完成させたときに、まず妻に贈りたいと思いました。日頃、面と向かって感謝の気持ちを伝えることができていなかったので、このバッグと色とりどりの花に思いを込めて贈りたいと考えました。きっと、妻の喜ぶ顔を見て、贈った私も心が温まるのだろうなと思い浮かべていました。
その一瞬の大切な思い出が、バッグとともに永く生き続けてほしいという願いを込めております。
本革も歳を重ねて、人と同じように経年変化し、味わい深くなります。
本当に大切な人への特別な贈り物として、いつまでも思い出が残る宝物になることでしょう。

製作途中の意見収集

製作の途中で、草菴の男性スタッフと女性スタッフにも意見を求めました。
試作品を見た感想として、男性スタッフは「花が小さい」と感じ、女性スタッフは「バッグに収まっているサイズ感が良い」という、全く正反対の評価でした。

この意見収集を通じて、男性と女性で「花を贈る」ということに対するイメージが全く異なることに気付きました。
男性は華やかで大きな花を贈ることの「演出」に重きを置く一方で、女性はかわいくて「実用的」なものを重視するという違いが分かり、このことは大変興味深い発見でした。今回は主に女性の意見を中心に商品のブラッシュアップをしましたが、価値を感じるポイントはお客様一人一人違うのだと実感しました。だからこそ、ただ単にモノを売るのではなく、お客様のストーリーに思いを馳せ、商品との出会いから使用されるまでのイメージをしっかりと描いた上で商品づくりをしなければいけないと思いました。

さいごに

今回の新作「アレンジフラワーバッグ」に込めた想いと、その製作過程についてお話しました。
大切な人への特別な贈り物として、ぜひこちらのバッグを手に取っていただきたいと思います。
次回もまた、新しい作品をご紹介したいと思いますので、お楽しみにお待ちください!

ショートムービー

ご購入に関して

アレンジフラワーバッグのご購入は、「湯宿 草菴」へご宿泊の際の宿泊オプションとなります。
草菴公式オンライン予約では、ご予約時にオプション選択ができます。

その他サイトでご予約をいただいた場合は別途お電話やメールでご注文下さい。
※ご注文はご宿泊日14日前までにお願いいたします。


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―雲出づる国 出雲・湯の川― 湯宿 草菴内
◎営業時間/朝8:30~11:00、昼12:30~14:00、夕15:30~20:30
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