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幸せになるお金の使い方

『幸せをお金で買う5つの授業(エリザベス・ダン著)』を読んだ。どんなお金の使い方をすれば幸福度がアップするか、という世界中で行われた研究結果をまとめた本だ。とても興味深かったので、備忘録としてまとめておく。

研究結果によると、

1.経験を買う
2.ご褒美にする
3.時間を買う
4.先に払ってあとで消費する
5.他人のために使う

こういったお金の使い方をすると幸福度が上がるそうだ。

大前提として、家や高級車といった高価なものであっても、「モノ」を買った高揚感や幸せは長続きしないと書いている。そして、「モノ」にお金を使うよりも「経験」にお金を使う方が幸福度が上がり、さらに幸福感が持続するという。

「経験」でいちばんに思いつくのは旅行だが、旅行は私にとってあまり楽しい経験ではないので、ヨガや中国茶、紅茶など、ずっと習ってみたかったことを経験してみれば、何かモノを買うよりずっと幸せになれるみたい。

また、ただ空腹を満たすための外食を日常的にするのではなく、普段の小さな外食をちょっと我慢して、贅沢な外食を月に一度すれば、「ご褒美感」がでて幸せになれる。

毎日チョコやコーヒーを消費するのではなく、普段は我慢して週に一度、特別美味しいコーヒーを飲むと幸せになる。

さらに、モノを買うときは「これが自分の時間にどう影響するか」を考えるといいらしい。しかも特別な日ではなく何でもない日、例えば毎週火曜日の私の時間にどう影響するかを考える。

この前買ったつげの櫛は、朝晩髪をとかすたびに(もちろんどの火曜日も)幸せで贅沢な時間を私にもたらしてくれるので、いいお買い物だったと言える。これからは、自分の日常の時間が楽しく幸せになるものにお金を使っていきたい。

モノを買った時の満足感は長続きしないうえに、クレジットカードの負債が私たちの幸福度を下げている。だから後払いはできるだけしないほうがいい。先に支払う「痛み」を経験したうえで、消費を後回しにするのが一番幸せでいられるらしい。現金やデビットで支払い、実際に使い始めるのをちょっとの期間我慢すれば、ワクワク感が持続するんだそうだ。私はほぼデビットか現金払いなので、これはいい使い方なんだろうな。

いままで、夫が宝くじを買うのを「どうせ当たらないのに無駄だなぁ」と思って見ていたのだけれど、この本を読んで、彼は「ドキドキという経験」を買っているのだと気が付いた。先に代金を支払い、当選発表の日まで楽しくわくわくドキドキして過ごすという、この本でいえば最高のお金の使い方をしているんだなぁこの人は、と感心してしまった。

また、寄付をすると幸福度が上がるという多くの研究結果がある。私は作業所のお給料の6割ほどを毎月動物愛護団体に寄付しているが、その行為が心の安定につながっていることは肌で実感しているので、この結果はとても腑に落ちた。

お金で全ての幸せが買えるわけではないけれど、お金の使い方によっては「より多くの幸せ」を買うことができる。

これからは、何かにお金を使う前に「これは私をより幸せにしてくれる使い方かな?」と考えるようになると思う。自分の日常の時間を楽しくしてくれるモノや、興味のあることを経験することにお金を使いたいなと思う。

早速、紅茶のレッスンに申し込んだ。レッスンが始まるまでのワクワク感、レッスンでの贅沢な時間とそこで得られる貴重な知識、経験が、きっと私の幸福感を上げてくれると思う。


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