【妖珈琲物語】第12話「自家焙煎珈琲店に必要な物品」
【妖珈琲物語】
おは妖ございます。妖店長です。
コーヒーが飲めるようになって「半年」で、自家焙煎・販売までたどり着いた「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長の珈琲物語を連載しております。
宜しくお願い致します。
今回は、「焙煎から発送までに必要な物品とその流れ」というお話になります。
自家焙煎豆を個人販売(通販のみ)されている方にとっては良い情報収集になるかもしれません。
お客様にとっては「一つのお品が出来るまでこれだけ手間暇かけているんだー」位に感じて頂けると幸いです。
※良い悪いの話ではなく、自分に合った運営方法の記事になります。
他のお店の方針を批判したい訳ではありません。ご理解下さい。
【2022年11月04日~2023年05月04日】
※前回と同じ経過です。前回を読まれている方は飛ばしてOK。
~今までの経過~
⓪2022年11月04日【第3話】
⇒コーヒーが飲めるようになりコーヒー沼へ。
※元々【幼少期】に飲んだコーヒーが苦く遠ざけて生活。
※同年08月にコロナ後遺症から【嗅覚味覚脱落期間】あり。
①2022年12月/珈琲沼1ヶ月目【第4話】
⇒情報収集。
②2023年01月/珈琲沼2ヶ月目【第5話】【第6話】
⇒コーヒーに合う水、美味しい淹れ方を研究。
③2023年02月4日/珈琲沼3ヶ月目【第7話】
⇒コーヒーの欠点豆から「珈琲古典インク」を開発。
④2023年03月/珈琲沼4ヶ月目
⇒03/17:「営業届」提出。受理。【第8話】
⑤2023年04月/珈琲沼5ヶ月目
⇒04/01:独学で焙煎の勉強を開始。【第8話】
⑥2023年05月/珈琲沼6ヶ月目
⇒05/04:「自家成分焙煎 妖珈琲店」開店!!
※実店舗なし。通販のみ。
⇒開店後、「努力したこと」は下記。
【第9話】 【第10話】 【第11話】
根拠を踏まえた知識
まず、焙煎を失敗して無駄になる豆をなるべく出さないように「根拠を踏まえての基礎から勉強」をする。
⇒再現性を上げる、無駄な時間や労力を減らすためです。「まぐれで当たりました」では続きません。
2022年11月04日~
基礎知識やドリップ知識のために購入した書籍はこちら!
2023年04月01日~
焙煎の勉強のために購入した書籍はこちら!
他にも沢山参考になるコーヒー本はあると思います。
「知識や経験は資産」になると考えておりますのでどんどん吸収・消化すべきと考えます。
自分が焙煎した珈琲豆がお客様に届いた後。
お客様は「挽く」「抽出(淹れる)」「摂取」をすることになります。
ただ「焙煎で終わり」にせず、「抽出と摂取(私の場合は摂取後)まで踏まえて勉強する」と、今後実店舗を持った時に目の前で色々質問されてもスムーズに答えられますし、お客様の満足度も高くなると思います。
再現性を上げる抽出物品
①手挽きミル
◎「VKCHEF」は全6段階。
・各抽出器具別にグリップを回して大まかに挽けます。
◎「HARIO」は20段階(?)
●一番右にツマミを回して閉めてから、反時計周りにクリック。
・細挽き :5回
・中細挽き:10回
・中挽き :15回
・粗挽き :20回
◎評価が高いのは「コマンダンテ」や「タイムモア」。
⇒豆が均一に挽ける。抽出が均一になりやすい。
私も検討していたのですが成分は「最初の50mlでほとんど抽出されている」ということで、今の手挽きミルで落ち着きました。
※興味があるので、余裕が出れば購入も検討しています。
HARIOは、資格を取得した際におまけで付いてきました。
病棟の休憩室に持参して昼休憩中に先輩にも淹れてます。
②ドリッパー
各ドリッパーで湯流れ⇒濃度が変わるのでその研究用に数種類ドリッパーを購入しました。
ドリッパーの形やフィルターの形もそれぞれ違います。
その後「成分は最初の50mlでほとんど抽出されている」と知った時「何のドリッパーでも良いわ!!」となりましたね(笑)
以下、完全に妖店長個人の独断と偏見でのレビューです。
個人的に一番のお気に入りは「MUGENドリッパー/HARIO」
◎溝が少ない、大きい一つ穴(お湯の落ち方が遅い)
・蒸らし時間の短縮と濃度もしっかり。
・1投式で初心者のお客様にオススメしやすい。
「公式 MUGENドリッパー抽出方法」
●湯300g(93℃)を15秒以内に一気に注いで、落ちきるのが1:30目安。
⇒濃度がちょうどよく、雑味が出にくいとのこと。
「粕谷哲式 MUGENドリッパー抽出方法(粕谷哲)」
●中細挽き25g
⇒細かく挽くので湯投回数を短縮。
●湯300g(93℃)を15秒以内に一気に注いで、落ちきるのが1:15~1:45目安。
※粉1:湯12の割合。
⇒1:16が黄金比率ですが、あえて「12と濃度を濃く」する割合。
「浸漬式ドリッパー スイッチ360(ml)/HARIO」
◎スイッチのON/OFFで、V60も兼用できる。
・ON(SWITCH)は、一度穴に蓋をして湯に浸すので初心者でも扱いやすい。
・OFF(V60)は、湯流れが速いので玄人向け。
⇒初心者から始めて、上達してきても「OFFで使える」ドリッパー。
⇒ON(SWITCH)は、旨味と雑味が混ざりやすいので欠点豆除去は必須。
「粕谷哲式 SWITCHドリッパー抽出方法【HYBRID METHOD】」
●「4:6メゾット」を超える抽出方法と言われています。
●前半:高温で透過式×後半:低温で浸漬式
⇒V60×SWITCHの【HYBRID METHOD】
・先に旨みを出して、後から出やすい雑味を抑える方法と考えます。
●細挽き20g:湯280g(90℃以上)
※1:14の割合(少し濃度が濃い比率)
①Switch OFF(OPEN)
●湯90℃以上
【00:00】1投目:60gまで注ぐ
【00:30】2投目:120gまで注ぐ
②Switch ON(CLOSE)
●湯70℃前後に下げる
【01:15】3投目:280gまで注ぐ
【01:45】 Switch OFF(OPEN)
【03:00】落ち切り目安
「カリタ 銅製 ウェーブドリッパー WDC-155/TSUBAME & Kalita」
◎三つ穴×フィルターがウェーブ式
・均一に淹れやすく、初心者にも向いている。
・写真映えするのでよくSNSUP写真用に使う
・30秒蒸らしありの、3投くらいで抽出
「スターバックス リザーブ® セラミックドリッパー」
◎台形/1つ穴
※個人的にカリタ製をいじったものか?と思っているのですが…
・湯流れが遅いので濃度が濃くなる。
・深煎り×硬水で、どっしりしたコーヒーを淹れる時に。
余談ですが、「スタバリザーブ」のコーヒーは「硬水」で提供。
焙煎度も他店より「深めに焙煎」していると直接伺いました。
ドリッパーといい、分かって流れを作ってますね( *´艸`)
等を持っています。
③コーヒーフィルター
◎私は「ダイソー」で購入しております。
ドリッパーが無い方には先に↓を勧めます。
④細口ケトル
◎1℃単位で調節できるものも売っていますが、
「60℃」「70℃」「85℃」「90℃」「100℃」と5段階あればじゅうぶんかと思います。
◎細口にする理由は、1投目に点滴dripをして「蒸らし」を行うためです。
珈琲豆と違い、珈琲物品は値段が高ければ能力も高くなると思っております。
が!いきなり初心者の方に「コマンダンテやタイムモアは、均一に挽けるからオススメ!」と言って扱いきれない高級品を買って頂くよりかは、最低限のセットから再現性を高めて「成功経験」を与える方が継続してハンドドリップをして珈琲豆の継続購入に繋がりやすいと思います。
⑤コーヒースケール
◎時間とgが同時に測定できるスケールになります。
⇒再現性を上げるためですね。
焙煎~配送に必要な物品
①生豆の仕入れ
問屋から生豆を仕入れます。
店舗数も多いので、値段の比較・クチコミ等から探します。
※詳細は非公表とします。
②焙煎機の準備
当店は2種類、3つの「熱風式焙煎機」を所有。
焙煎機ごとに煎り具合が異なってくるのでまだまだ分析の途中です。
※詳細は非公表とします。
③焙煎カルテの作成
再現性を高めるために毎焙煎ごとに、カルテを作成しています。
④焙煎前のピッキング
焙煎前に欠点豆のピッキングをします。
⑤焙煎時の追加物品
焙煎カルテに詳細を記載するために時間記載は外せません。
焙煎機は高熱になるので、耐熱グローブは火傷防止に必須です。
煎り止めを正確にするため、豆をクーリングする機械です。
しゃもじを使ってムラないよう混ぜます。
網が二重であり、下の網にチャフ(雑味の原因)がしっかり貯まります。
⑥焙煎後のピッキング
焙煎後も再度欠点豆をピッキングする。
⑦コーヒーの試飲
お客様に「成分焙煎豆」を提供する前に必ず行っているのは「味見」です。
◎元々コーヒー嫌いだった妖店長が「スムーズに飲めるコーヒー」であれば、合格。
×「どこかしら引っかかりがあるコーヒー」であれば、不合格。
⇒そのグレードによって「スタッフ間で成分摂取目的で飲む用」>「消臭剤」「珈琲古典インク」に再利用します。
⑧梱包
いよいよ、梱包です。
・袋の表面には、スタンプを使って「マメビエ」を護符として押す。
・袋の裏面には、成分ラベルを貼付。
・じょうごを使って焙煎豆を袋に入れる。シーラーで蓋をする。
※粉にも挽くようになったので後からシーラーを購入致しました。
⑨同梱
段ボールにもスタンプを押し、付属品も同梱。
⑩「クリックポスト」で発送
「成分焙煎珈琲」を400gまでであればA4のこちらの段ボールを使用して「クリックポスト」で配送可能です。
郵送代を支払い後、ラベルを段ボールに貼付しポストに投函します。
…いかがでしたでしょうか?
かなり愛情をかけて一つのお品を作っております( *´艸`)
「生鮮食品」を扱う飲食業を副業とするのは初めての事で、毎日手探りで「より良い理想のコーヒーを提供するためにはどうすべきか」を追求しております。
調理師の副店長である白くまKと「お客様を幸せにする努力」を精一杯して参ります。
宜しくお願い致します。
今日はここまで!
お読み頂き、ありがとうございました。
次回は、妖店長が「開店後約一ヶ月でどれ位売り上げを出したのかというお話」になります。
2023年5月28日
「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長:外堀 妖
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