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〝腸〟で生き抜く時代

第二の脳と言われる腸。

栄養を吸収したり、便として排泄する意外にも高度な働きをする腸ですが、

近年では、「腸内フローラ」や「腸活」とネットや雑誌などでもよく見かける、腸内細菌について記していこうと思います。

*長くなってしまったので・・目次から(腸内細菌の育成)へ飛ぶと食品例などが見れます🙇‍♂️


・膨大な数の細菌


腸内細菌は、3万種類あると言われています。

その内、200種類には100兆個の細菌がいます。

腸内細菌全体の重さは約1〜1.5kg。

 腸内フローラとは=腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)です。*フローラ=Floraはローマ神話に登場する花と春、豊穣を司る女神の事。

そして、細菌の構成はひとりひとり異なります。

違いは、遺伝的要素や食生活、薬、精神状態・・親子でも腸内フローラは異なるのです。

・腸内細菌の働き


・病原体の侵入予防、排除。

・ビタミン生成(ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンK、葉酸など)

・食物繊維の消化

・神経伝達物質(ドーパミンやセロトニン合成・・幸福感や快楽を感じるホルモン)

その他にも腸内細菌には、様々な働きがありますが、主に免疫を担っている事や精神の安定をも関連しているので、

何かと、「腸活」という言葉をよく見かけるのも納得です。


・腸内細菌の種類


腸内細菌の種類は大きく分けて3種類。

①【善玉菌】・・乳酸菌、ビフィズス菌など。(主な役割)消化吸収の補助、ビタミンの合成、免疫など

②【悪玉菌】・・ウェルシュ菌、ブドウ菌、大腸菌(有毒株)など(主な役割)食べ物を腐敗させ、細菌の毒素や発がん性物質を作る。(オナラがでるのも関連している。善玉菌が処理できない細菌を処理するとも言われています。

③【日和見菌】・・バクテロイデス、大腸菌(無毒株)、連鎖球菌(主な役割)善玉/悪玉のどちらか勢力が強いほうになびく。

3種類の理想的なバランスは、善玉菌20%-悪玉菌10%-日和見菌70%   が良いと言われています。


・酵素との関わり


酵素はタンパク質の一種で、何万種もあります。

消化、吸収はもちろん、見る、聞く、話すといった化学反応を使った神経の働きを仲介しているのが酵素です。

人の細胞で作られる酵素としては、「消化酵素」「代謝酵素」があります。

消化に負担がかかる、ジャンクフードや加工品を沢山摂取していると上手く代謝酵素が機能しなくなりエネルギー変換も滞り、毒素が溜まりやすくなります。(不妊にも関連している)

私の担当しているお客さんで、子を授かりたい方などによく提案する食事法ですが・・

朝はフルーツと水のみで行う、

フルーツモーニング(フルモニ)は極力消化に負担をかけず、排泄を促す事で溜まっていた毒素を出し、体内のサイクルを回してあげたりしてます。

*その他にも、細胞分化の促進や卵子の質を上げる為に、ビタミンD、A、E、亜鉛、DHA・EPAなどのビタミン系を摂取。昼からは高タンパク食などを目指してもらう。肌も綺麗になる。


ちなみに・・妊娠中のお母さんに、ストレスが多いと悪玉菌に偏る傾向があり、生まれてきた赤ちゃんには善玉菌も少なく、将来アレルギーを併発する可能性が高い研究結果もあります。


あとは腸内細菌が作る、「腸内酵素」です。

女性ホルモンに似た働きがある大豆イソフラボン、海苔などの海藻類は人の作る酵素ではうまく分解出来ません。

これらを分解し、人の力では作れないビタミンミネラルを取り出す働きをしてます。(腸内酵素を出して、役立つ働きをしてるのが善玉菌。腐敗させ有害物質を出すのが悪玉菌)

先程の消化酵素・代謝酵素は遺伝子に基づいて作られているので、人間がコントロールする事は難しく、

腸内細菌である、善玉菌&悪玉菌のバランスをコントロールする事で、より腸内酵素を活発に働かせる事が「腸活」となるわけです。


その他には、野菜や果物に含まれる「食物酵素」があります。こちらはよくサプリメントとしてドラッグストアなどでもよく見かけますよね。

食物環境の中で働く酵素の為、そのまま人間の酵素にはならないのが特徴です。


・腸内環境チェック

ストレスや食生活の乱れ、飲酒、睡眠不足など様々な要因で腸内環境は悪化しやすいですが、

実際、自分の腸内はどのような状態なのか?

便秘や下痢、肌荒れなどが悪化のサインとして現れますが便の「色、かたち、におい」などを観察してみると腸内の状況をチェック出来たりします。


(チェックポイント①〜便の色〜)

○腸内が良好・・黄土色〜茶色。

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*善玉菌が優勢。ぜん動運動が正常に行われ、腸内滞在時間も短め。


✖️悪玉菌が多いかも・・こげ茶色〜黒褐色。

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*悪玉菌が繁殖している。動物性タンパク質で黒くもなるがストレスや精神状態の影響もある。


(チェックポイント②〜便のかたち〜)

○腸内が良好・・柔らかく、ほどよい太さ。

*炭水化物や食物繊維がとれてる証拠。スルッと排出できる。

×悪玉菌が多いかも・・細く固い。

*食物繊維の量が少ない。揚げ物やジャンクフード、肉類が多め。


チェックポイント③〜におい〜

○腸内が良好・・無臭。

*おならは、腸内細菌が食べ物を分解した際に発生する。主な成分は水素、二酸化炭素、メタン。


×悪玉菌が多いかも・・悪臭。

*悪玉菌が有害なガスを作ってる。交感神経も刺激するのでイライラしたり精神にも影響を与える。

排便も一定期間でリズムよく繰り返されていると腸内良好の証です。


・腸内細菌の育成

善玉菌を増やす際に、「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」を覚えておく必要があります。

プロバイオティクスとは・・体によい影響を与える微生物(またはそれを含む食品)で乳酸菌やビフィズス菌、死滅しても活躍出来るコッカス菌など種類は様々です。(人それぞれ、相性がある)

プレバイオディクスとは・・善玉菌のエサになる物。(食物繊維、オリゴ糖など)

補足:シンバイオティクス ・・プロバイオティクスとプレバイオティクス、どちらも兼ね備えている物。

「菌を入れて、育てる!」を意識する事で、偏りなく腸内細菌を育成する事が出来ます。

それでは、実際どんな食をすれば良いか記していきますが・・それぞれ相性があります!そして、一回食べるだけではなく継続的に続けて相性を観察して頂ければ宜しいかと思います(目安期間:1週間〜2週間)


《プロバイオティクス》

ヨーグルト(乳酸菌が多め。胃酸で死滅する確率が高く、実は日本人との相性は良くない。色んな種類を試し、見つからなければ納豆・味噌がオススメ)

・チーズ(こちらもヨーグルト同様に、胃酸に弱い)

・キムチ(植物性の乳酸菌ラクトバチルスが多い。胃酸に強く、生きたまま腸に届きやすい。日本のキムチは、薬品で誤魔化し発酵していない商品もある。「アルンちゃんマーク」がついてる商品は発酵している証。

・納豆(納豆菌に含むナットウキナーゼは、血栓を溶かす効果があり動脈硬化、脳梗塞、脳出血、心臓疾患などの予防に有効。)

・味噌、醤油(2〜3年熟成している物が良いが、市販の安い味噌は、薬品を使い短期間で仕上げている物が多い)

・ぬか漬け(白菜がオススメ。食物繊維により腸のぜん動運動が促進され、整腸作用が促されます)

・ピクルス・ザワークラウト

・かつお節(麹菌が含まれる、使いやすい)

・甘酒(しょうが汁やヨーグルト、料理の甘みとして足しても良い)

マッコリ(蒸した米と小麦麹で発酵。美肌効果も)

・アンチョビ(カタクチイワシを発酵させオリーブオイルに漬けた物。ニンニクやハーブとの相性が良くパスタなどにも合う)

・紅茶(緑茶は不発酵茶、ウーロン茶は半発酵茶)

・ワイン(抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれている為、美容にも◎)

・お酢(種類は様々ですが・・黒酢・バルサミコ酢・リンゴ酢がオススメ。インスリン抵抗性にも有効なリンゴ酢はダイエット中にも◎)


《プレバイオディクス》

・大根 ・ごぼう ・アボカド

・玉ねぎ ・キャベツ ・セロリ ・おから

・きのこ ・海藻類 ・こんにゃく・寒天

・りんご ・キウイ  ・バナナ・プルーン 

・大麦 ・あずき  ・梅干し ・クルミなど

・イヌリン(野菜嫌いの方はこのサプリが王道)

*大豆について・・イソフラボンやエクオールなど美容にも良い成分が摂れますが・・ミネラル排泄、甲状腺機能の低下、タンパク質の消化が悪くなるなど少し欠点が。腸内細菌的には、納豆や味噌で大豆を摂取が◎

・オリゴ糖(スーパーなどでも売ってる。母乳にも入っており、赤ちゃんの腸内でビフィズス菌を増やし、免疫機能を育ててくれる)

その他ですが、油(脂)にも気を使うと腸が喜びます。

・オリーブオイル ・エゴマ油 

・ココナッツオイル ・MCTオイル・発酵バター

・DHA/EPA(サバ、イワシ、アジ、カツオなど)

*腸内の潤滑油になるので、便秘気味の方にオススメです。

《水》も発酵の際に必要なので、1日最低でも1.5〜2リットルを目安に飲まれると宜しいでしょう。


まだまだたくさんの、腸に良い食品はあると思いますが・・結局は自分に合った物を1日に意識して摂取する必要があります。

今までの記事で高タンパクな食事を推奨してきましたが、確かに肉オンリーだと悪玉菌が増えやすい状態になる。

ただ細胞や血液、皮膚・筋肉など、体のパーツやホルモン系の為に、タンパク質は外せないと個人的には思ってます。


納豆などの大豆系、サバやアジなどの青魚を食事に織り混ぜながら、食物繊維を多く食べる事でバランスを保つのが適切なのではないかと思います。

トレーニングを行う方でよくプロテインを飲む場合は、

消化の負担を軽くする為に、EAAなどを上手く利用する事で、少しは腸にも優しく過ごせるのかと思います。

*EAA(Essential Amino Acid)・・体内で生産出来ない9種類のアミノ酸。タンパク質は50〜10数万個のアミノ酸が連鎖した状態。


最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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