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Wi-Fiは叩いて直るはずがない <夫婦世界一周紀38日目>

かろうじてテレビぶっ叩き世代である。

我が家にはメインのテレビの他に30センチくらいの小さなブラウン管テレビがあった。画面は20センチと小さく、奥行きは40センチくらいあった。典型的なアナログテレビだ。やけに重たく、今からは想像もできないぐらい画面が暗かった。昔は母親が書斎で使っていただろうそのテレビを僕と兄はこっそりゲーム用に使っていたが、ぶっ続けでやると次の日には目が壊れたんじゃないかと思うぐらいの頭痛がしたものだ。

2000年の頭から2005年くらいの話である。そのテレビはひょっとしたら僕と同い年ぐらいだったかもしれない。ゲームをしているとふいにブンッという音を立てて画面を白目をむいた。画面が上部の画面外にひんむいてしまう。まさに白目だ。横っ面をひっぱたいたりてっぺんをこづいたりすると復活することがままあった。絶縁体の問題だとか色々な理由があるそうなのだが、テレビを叩くと直るというのは本当だ。ただ叩きすぎてある時から一切映らなくなった。叩かなければ直らない状態はすでにひん死なのだろう。

なんの話をしたいかというと、Wi-Fiだ。

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外に出ることが出来ない今、旅をできること自体に価値が生まれつつあります。僕たちが見てまわった世界はもうないかもしれないけれど、僕らが家にいる時にも世界は存在していて、今日もトゥヴァだってニウエだってある。いつか全てが終わった時に、あそこに行きたいと思ってくれる人が一人でも増えたらいいなと思って、価格を改訂しました。 無料で公開したかったのですが有料マガジンを変更することが出来なかったので、最安値の100円に設定しています。

2018年8月19日から12月9日までの114日間。 5大陸11カ国を巡る夫婦世界一周旅行。 その日、何を思っていたかを一年後に毎日連載し…

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