サッカー文化を根づかせるために~コミュニティの形成と価値の創造~

日本のサッカーと海外のサッカーの違いを語る時、歴史の違いや、文化の違いがよく着目される。

日本サッカーのプロ化の歴史に目を向けると、Jリーグが発足したのが1992年だから、プロ化して28年。

海外サッカーと比べると、まだまだ歴史としては浅い。

また、サッカーが文化として根付いているかと問われれば、

サッカーが生活の一部になるほど根付いていないので、文化と言われるほど成熟していない。

だが、自分自身は、サッカーに魅せられ、今もなお指導者としてサッカーに携わっている。

どうにかサッカーの価値があがるように、サッカー界の端っこで活動しながらも、

自分たちには何ができるかを考えているところだ。

サッカーに携わってる僕らができる事は、現場で一生懸命努力する事。

これは、当たり前だ。

携わっている子ども達や保護者の方達に、一生懸命サッカーと向き合う事で、サッカーの素晴らしさが伝わっていく事が大切。

そんな当たり前の地道な活動が、サッカーの普及につながり、サッカー文化を少しずつ育てていくと思う。


そして、そんな地道な活動は、徐々に「コミュニティ」を形成していく。



この「コミュニティの形成」というのを、文化が根付くためのキーワードとして考えてみる。

海外サッカーを見ると、熱狂的なサポーターがいて、子どもも大人も、小さい子からお年寄りまで、男女問わず色んな人たちがサッカーを楽しんで見ている。

良いプレーが出れば、敵味方関係なく、自然と拍手が沸き起こり、悪いプレーが出ればブーイングが起こる。

そこには、同じ価値観が存在し、「コミュニティ」が形成されている。

その「コミュニティ」の大小で文化的であるかどうかを判断するのは、単純かもしれないが、

少なくとも、多くの人達がサッカーに関わっているという意味では、

「コミュニティ」の大きさも、文化の定着において重要な部分だと思う。



少年サッカー事情は、プロ化とともに、昔と比べ大きく変わってきた。

近所でサッカーボールを蹴るくらいの小さい「コミュニティ」が、プロ化によってサッカー人気になり、部活動という単位を持ったものに変わり、

今では、色んな学校の子ども達、色んなレベルの子が集うクラブへと範囲が広がっている。

それと同時に、九州リーグ、九州大会、全少、チビリンピック・・・。

カップ戦まで含めると、数えたらきりがないくらい、県内、九州(地方単位)、全国へと活動範囲も広がってきた。

「コミュニティ」とは、人と人との繋がり。

子ども達、保護者、指導者、少年サッカーに関わる者同士が広い範囲で繋がっていくと、新しい価値観が生まれ、新しい「コミュニティ」が生まれてくる。



自分自身関わっている最小の「コミュニティ」は、ソレッソ熊本というどこにでもある街クラブ。

まずは、最初にも、現場で一生懸命努力する事が大切と書いたが、

自分にできる事は、ソレッソのために力を注ぐ事だと思う。

だが、それだけでは、新たな価値を生むことも、新たな「コミュニティ」を生むことはない。

サッカー文化をもっと根付かせると考えるならば、少しづつはみ出しながらも、新たな「コミュニティ」を形成し、新たな価値を創造していく事が大切だ。

それが、僕らがサッカー文化を根付かせるためにできる+αの小さな一歩だと思う。



インターネットの普及により、やってる事の発信範囲は格段に広がってきた。

このnoteも、もしかしたらたくさんの人達に広がっていくかもしれない。

そう願っているが・・・。

ネット上のちょっとしたつぶやきみたいなもんだが、少年サッカーの考えに触れるだけで、

また新たな「コミュニティ」が形成され、新たな価値が生まれてくるかもしれない。

手段は様々。。。

一人一人ができる事から少しづつサッカーに貢献していき、子どもも、大人も、サッカーに関わる全ての人達が、それぞれの力で、サッカーに熱狂できる環境を作っていけたらと思う。

そうした小さな積み重ねが、サッカーが文化を根付かせてくれるはずだ。

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