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日本語雑話

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2021年7月の記事一覧

胸痛テスト

胸痛テスト

[ 日本語雑話 ]

ぎなた読みという言葉遊びがあって、これは文章の区切りを間違えて読んだり、またはわざと変えて読んだりすること。
弁慶が、なぎなたをふりまわし・・というのを、弁慶がな、ぎなたを、ふり回し・・と読んだことに由来するらしい。

有名なところでは、

一休さんの逸話
ここではきものをぬぐべし
・ここで、履物を脱ぐべし
・ここでは、着物を脱ぐべし

近松門左衛門が数珠を注文した逸話
ふた

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ヱビスビール

ヱビスビール

[ 日本語雑話 ]

高校に入学したばかりの生徒に五十音図を書かせるのは、結構おもしろい。「ばかにするな」という勢いで書き始めた高校生は、ヤ行とワ行で大抵行き詰まる。

やいゆえよ

わゐうゑを

次にカタカナで書いてごらんと言うと、これがまた大抵行き詰る。

ヤイユエヨ

ワヰウヱヲ

次にローマ字で書いてごらんと言うと、混乱をきたす。

ti と chi
tu と tsu
si と shi

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オノマトペ

オノマトペ

森山良子にサトウキビ畑という歌があって、これはなかなかにいい歌だと思う。フォークで育った僕らには懐かしい調べだし、彼女の透き通った歌声や歌唱力の素晴らしさはまがうべくもない。沖縄戦の悲劇が切なく歌われていることもサトウキビ畑の哀切な響きを魅力あるものにしている。

同時に、何と言っても、あの「ざわわ」という言葉が繰り返し繰り返し歌われて、それが耳に心地よい。「ざわわ」はサトウキビが風に揺れる音だが

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