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猿投山で迷子!?

連休中はハードだったので、明けた月曜日に「待ってました!」とばかりに早朝家を飛び出しました。

以前から行きたいなあと思っていた猿投山です。

天気がよくなりそうなので、植え付けたばかりのナスに水をやりに畑に寄って、ついでに食べごろのスナップエンドウを10個ほどもいでから猿投へと向かいました。

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情報によると駐車場は50台分とのことだったので早めの出発です。

連休中はさすがに停められないだろうというのもあっての月曜狙いでした。

6時半くらいに猿投神社に着いてご挨拶。

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神社のちょっと先の登山者用の駐車場には、すでにかなりの数の車が停めてありました。なんとなく、気持ちが焦ってしまったのは後のトラブルの原因の1つかも、と今となればわかります。

靴の紐をしっかりと結んで歩き始めるのですが、いきなりの分かれ道でどっちに進んでいいのかわからない。人が来るまでおろおろして待って、方向を確認しました。

少し進むと舗装された道から山道へと入ります。

木で階段を作ってくれてます。こちらの歩幅に合わないとストレスになったりもしますが、「整備されてる」という安心感はあります。

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階段に沿って歩いていれば迷子になることはないからです。

途中、休憩所や見晴らし台があるところで人を見かけました。

老若男女、いろいろです。

7割がた、マスクを着けられているのには驚きましたが。。

1か所、西宮ルートと東宮ルートと、大きく別れるところがあります。

登りを西宮、下りを東宮にしようと、西宮ルートを登り始めました。

西宮ルートは、少しだけ迂回ルートだったからか、人があまりいませんでした。そしていつの間にか、木の階段もなくなっていました。でも、人が踏みしめた跡があるので登山道であることは間違いないです。

でも、1か所だけ、間違いました。それが、迷宮入りの第1歩でした。

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頂上を目指してるのに下るはずがないと、看板が差してる方とは違う方へ進んで行ったんですね。はじめはまだ道がカタくて人が通ったらしいので「やっぱりこっちだ!」と歩を進めていたんです。

でも、だんだんふっかふかの腐葉土のような道になってくる。。脇にはイノシシがミミズを漁った穴がたくさん見られるようになりました。

登山道だと思っていたのが、実は獣道だった?(笑)

麓には「熊が出ます」の看板もあったし、少しずつ心細くなってきました。

で、引き返そうにも周りは木ばっかりです。道だと思っていたものも道には見えなくなってきて、少しずつ鼓動が早くなってきます。

もちろん人の気配などなく、しーんとした山にたった1人です。

水でも飲んで落ち着こうと、リュックの中の水筒を探しました。

が、2本あるはずが1本しかない。しかも、もうすでに半分以上飲んでしまってる。。。食料は、コンビニでナッツでも買おうと思っていたのですが、早く到着しようという焦りか、立ち寄るのを忘れていました。家から持ってきたバナナ1本と、出かけるときにもいできたスナップエンドウ10個だけ。。って、もうすでに5個くらい食べてたけど。。

こんなとき、不安は不安を呼び込みますね。

「40代自称施術家、猿投山で遭難・・・」って報道されたらどうしよう?

「身元不明の男性、熊に襲われる・・・」いやいや、僕なら熊と友達になれる。。とか、頭の中でいろいろ対話が始まります。

でも、こういうとき、反省や気づきが多いのも事実。。

「ゴミ出し、してこなかったなあ」とか、

「山に行ってくるって家族に言ってこなかったなあ」とか、ね。。

山で迷子になってる状況、今の仕事にも当てはまるところがあっていい気づきをもらえたりもした。

個人事業主って、上司もいなければ部下もいない。1人で気楽な分、全部自分の選択、決定、責任になる。今、ちょうど新しいことに挑戦しようとしていて、まさにどっちにどう進めばいいのか頭を巡らせているとき。。

誰かがすでに作ってくれた道を歩くのは楽だけど、道も何もないところに一歩を踏み出すってすごい勇気がいるよね。

でも、山でも社会でも、先人たちがそれをやってきてくれたんですよね。

尊敬と感謝です。

そして、もぎたてのスナップエンドウは力を与えてくれました。

水分と栄養と、そしてやっぱり「プラナ」ってものを感じます。

自然な環境で育てられた新鮮な野菜には、数値では測れない「力」があると改めて感じさせてもらいました。

なので、バテルことなく歩き続けることができて、なんとか西宮にたどり着くことができました。そこから頂上へは「正しい」ルートで難なく登頂。頂上でバナナを食べてホッと一息つきました。

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東宮ルートで下りましたが、こちらは人も多く、登りの孤独さとは全くの別世界でした。若い女性も多く、にぎやかです。

国内外のいろんな山、アマゾンのジャングル、メキシコの砂漠などを歩いてきました。それぞれの場所に神様がいるとしたら、僕は神様に好かれていると思っていました。なぜかというと、これまでいい経験しかなかったからです。どこに行っても「護られている」って感覚がありました。

でも今回の猿投山の神様は、僕を優しく𠮟ってくれたようです。礼節を欠いたことをやってしまったんですね。例えば、スナップエンドウのスジを、「有機物だからいいよね」と、道中にピッて捨てて歩いていたこと。あるいは、途中、おしっこが我慢できなくなって山道で立ち〇ょんしたんですが、お地蔵さんの近くだったこと。。

そういうことも、追いつめられた状況では、スッ、スッと入ってきます。

気づいてからは、エンドウのスジはポケットに入れて歩くようにしました。すると、西宮への道に戻れたんですね。

素直さと謙虚さが大事だな、と。

往復2時間半を予定してたんですが、結局4時間かかりました。1時間半を迷いながら歩いたことになります。

空から見たら間抜けに見えたでしょうけど、本人は必死でした。


日常の中で、細かい礼節にも気を付けること、

人生において、もう少し必死になって道を見出そうとすること、

頂上を目指していても、時に下ることもあること、

などを学ばせていただきました。


温泉に寄って帰りました。

さすがに風呂の中でマスクしてる人はいなかったので安心しました。

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贅沢なリフレッシュでした。

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