海まで100km 2004夏 ②
少し寝て酔いを冷まし、僕らは再び海へ向けて出発した。そこにいっても何が変わるわけでもない。でも無性に行きたくなった。
政則は現在、誌のサークル活動に没頭しており、最近は彼女と一緒に住みはじめたということを聞いた。
昔から僕と彼は気が合い、同じ音楽を聴いたり、同じ彼女を好きになったりしていた。
彼は僕と同じで、普通の人とは少し違っていたと思う。
安定よりも夢を追い、長いものに巻かれることなく自分の世界を大事にする奴だ。
僕は、夢をあきらめずいつまでも少年のような気持ちを持って