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夏バテと闘うという選択をしたその後の話

●急な意気込み

夏バテを克服したいと強く思ったのは今年の7月9日日曜日だった。
その日のことはよく覚えている。
夕方、家に一人で机に向かっているときのことだった。
ものすごくいらいらしており、怒りに満ち溢れていた。
ただそれは、ねちねちとした重たい不明瞭な感じのそれではなく、もっと花火のように明るくて明らかで派手な感じのそれであった。
なぜなら、人への怒りではなく、夏バテという概念への怒りだったからだ。
人への怒りの場合は、(自分も悪いのかもしれない)という気持ちがバランスを取り、思い切って怒ることができないが、概念への怒りの場合は気を遣う必要がないので、とてもまっすぐに怒りやすかった。
その瞬間から、夏バテを闘うべき敵として認識し、真正面から向き合うことにした。(お前を倒してやる!)と、夏バテに悩まされて4年目、今までにない不思議で急な意気込みであった。

●夏バテの分解 食欲不振、疲労感、あとストレス

闘う上で、まずは、敵のことをよく知る必要がある。
夏バテとはなんだろうか。
毎年悩まされているそれは、いったい何がどうなっているのだろうか。
そもそも夏バテとは、外はものすごく暑く、中は涼しいといった温度差の激しい環境の下、身体が頑張って調整しようとする反応として、自律神経が乱れることが原因だ。(夏バテについてはこれまで何度も何度もネットで検索してきた。)自律神経の乱れは、食欲不振やだるさ、疲労感などとしてあらわれる。
私の場合は、胃腸が弱りやすく、食欲不振とそれによる疲労感を強く感じやすい傾向があるようだ。ここ数年間、『夏バテ_対処法』で検索して出てきたものはすべて試してきた。お腹を冷やさない、適度な運動(ランニング)、入浴、冷房の温度調整、諸々。良くなっている部分もあるのだろうけど、満足できなかった。この不満が冒頭の怒りの根源である。(こんなに色々気を付けて生活しているのになぜ依然として改善されないのだ!)
私にとって夏バテとは、①食欲不振による②疲労感、それに太刀打ちできないことによる不満=③ストレスの3本柱に分解できた。
ここでふと気づく。
夏バテ対策をいくらしても食欲不振と疲労感はどうにもならなかった。
でもストレス解消ならできることはあるだろう。
そこで、私は目標を『ストレス解消』と設定し、以下の2点を検証することとした。
1.最適なストレス解消方法の検討
2.ストレス解消により夏バテが軽減されるかの確認

1.最適なストレス解消方法の検討

①エクササイズ(筋トレ) 7月10日~7月17日

まず、You tube動画で検索したエクササイズから適当に一つを選んで、平日の朝、出社前に20分くらいやることにした。
ハードなエクササイズだったので、はじめは全部をこなすことができなかった。ただ、日を追うごとにできることが増えていくのは楽しかった。そして最中にはストレスとバチバチ闘っている感覚があり、闘う本能のようなものに火がついているような感覚だった。初めはたくさん汗が出て戸惑ったが、ある程度時間がたつとそれも快感として感じられることがわかった。ただストレス解消には効いているものの、少しハード過ぎる。あと、運動後に汗まみれのヨガマットを拭くのが少しだるい。

②ヨガ(ストレッチ) 7月10日~現在

ヨガは数年前にインストラクターの資格(RYT200)を取ったくらい一時期のめり込んでいた。ヨガには心を穏やかにする効果があると実感している。こちらも平日の朝、出勤前にストレッチと合わせて行ってみた。
ポーズはその時にやりたいと思ったものを思うがままに選んだ。今では大体お決まりの流れが決まってきている。胡坐で首のストレッチ、キャット&カウ、猫の背伸ばしのポーズ、ダウンドッグ、腿裏のストレッチ、アップドッグ、戦士のポーズ1、開脚ストレッチ。その後バランスボールの上であおむけになって、ブリッジをしている。腰が丸まりやすい傾向があるので、うらっ返しになると気持ちが良い。逆さまの世界は、脳が思考停止してちょうどよい。

③サウナ 7月30日~現在

流行りものには乗らないという今までのポリシーを打ち破ったのは、好きな芸人さんのおかげである。30代にもなって頑固なままやりたいことができないのはすごくダサい。サウナ動画からいとも簡単に流行りに乗ることになった。
自律神経の調節によいという情報もあり、夏バテ対策としてよいのではないかと考えた。さらにサウナについての書籍も読んだ。マインドフルネスの一つと記載があり、ヨガにも近いと思った。
先々週、初めてサウナ付きスーパー銭湯に一人で行き、サウナ、水風呂、外気浴を3セット行ってきた。それは予想以上に、頭の中を掃除するかのように空っぽにさせてくれた。ストレス解消の効果は抜群であった。

④カラオケ 7月30日~現在

歌が好き。一人カラオケは行ったことがあったが、ここ数年は流行病のせいでハードルが高かった。そろそろと行ってみる。
改めて大声で歌ってみると、歌を聴くのと歌うのでは大きな差があると感じた。聴く場合は、好きなアーティストの声や言葉を聴いて癒されるし励まされる。一方で、自分が歌う場合は、聴くときには得られない高揚感があった。後から調べたところ、歌を歌うとき、セロトニンやエンドルフィンなど「幸せホルモン」と呼ばれる脳内ホルモンが出るそうだ。幸せホルモンはランニングでしか得られないと思っていた。歌うだけで幸せを感じられるなんて、知らなかった。

⑤キーボード 8月19日~現在

楽器の演奏もストレス解消に聴くのではないかと考えた。幼少から中学までピアノを習っていたので、手軽に購入しやすいキーボードを選んだ。ピアノを習っていたときは、主に練習曲やクラシックが多かったが、今は歌を歌いながら弾いてみたい。スピッツのピアノ弾き語り用の楽譜を購入して『チェリー』を練習中だ。
始めはもちろん上手く弾けないのだけれど、練習すればするほど昨日よりも明らかに上手になれるので、楽しい。和音の並びがきれいに響いたときは、背筋に電気が走るように高揚した。下手なりにもゆっくり歌いながら弾いた時は、鳥肌が立つほど感動した。

評価とまとめ

各内容について、ストレス解消度と継続可能度をそれぞれ5点満点で評価し、以下の表にまとめた。
・ストレス解消度 ストレス解消にとても効く:5点
・継続可能度 簡単に継続できる:5点

ストレス解消法を評価した

総評として、エクササイズ以外は今後継続したいと感じた。
ヨガやキーボードは家でできるので毎日の習慣として取り入れられそうだ。
サウナやカラオケは、空きのある週末に取り入れたい。
ストレス解消できる選択肢が増えたということが一番の収穫と感じた。飽き性の部分もあるので、何かに飽きてしまったときの保険にもなる。今後、どんなストレスと闘う場合においても、武器を選ぶかのように複数の選択肢からやりたいことを選んで自分を楽にさせてあげることができる。これは心の安定感を強化していると思う。

2.ストレス解消により夏バテが軽減されるかの確認

7月9日に思い立った後、ひとりサウナに挑戦した7月末あたりですでに夏バテは気にならなくなっていた。食欲不振や疲労感へのアプローチはしなかったが、自分の力で明らかにストレスを解消できるとわかったあたりから、食欲が少しくらいなくても気にならなくなっていた。また疲労感についても逆に運動をした方が眠りが深いのか、あまり気にならなくなっていた。ストレスを解消することで、夏バテを軽減していると言えそうだ。

●結論

改めて今回検証したこととその結果を以下の通りにまとめる。
1.最適なストレス解消方法の検討
 結論:ヨガ、サウナ、カラオケ、キーボードが最適。
2.ストレス解消により夏バテが軽減されるかの確認
 結論:軽減される。

●感想

以上、夏バテという概念との闘いは、勝ったと言えるだろう。今までは太刀打ちできなかった夏バテを分解し、ストレス解消に焦点を当てることで、いくつかの行動を起こすことができた。このことは、自己肯定感の強化にも役立ったと感じている。その上、新しい趣味が増えた。仲間が増えたような感覚である。夏バテと闘うという選択をして本当に良かった。次は来年、夏バテ知らずで夏を通過することが、新たな目標だ。

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