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食の風景

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「食の風景」とは、食に纏わる美味しいお話から、料理のあれこれを、時に脱線しながら、思うままに腕を揮っては語っております。レシピは無いけれど、今日も美味しいご飯を一緒に食べませんか。
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2022年6月の記事一覧

食の風景「うどんとはいつも行き当たりばったり」

 突然の「お腹空いたな」に応じるには、麺類が手早くて便利です。野菜室にある野菜を適当なサイズに切ったりちぎったりして鍋に入れ、味付けをして出汁を作ります。わが家のうどんは冷凍のさぬきうどんです。蕎麦は干し麵、ラーメンはインスタント系が最近は多いでしょうか。  そんな簡単料理麺類の写真がいつの間にか溜まりましたので、ここでまとめて紹介します。箸置きから察するに、遡って二月から始まります。 これは市販の四角いお餅。うどんにとろろ昆布と七味は欠かせません。 出先で見つけた「う

食の風景「小豆ごはんといたわり」

 小豆が食べたいと思い立つ。できればお料理で。南瓜と炊くのもいいなあと想像してみるけれど、南瓜は国産の旬ものが出回るのを待っているところ。それじゃご飯と炊いてみようと思って、今日は小豆ごはんにする。もち米ではなくて、お米で。  片手鍋で小豆を一度茹で零して、新しく入れた水から茹でる。好みの硬さで火を止める。ゆで汁と小豆を分けたら、下ごしらえが完了。  米三合に対してしっかり百グラムの小豆を用意したら、ごろごろそこら中に小豆一杯のご飯が炊けた。  先ずは仏様に御供えして、それ

「和菓子の日に 其の二」

6月16日は和菓子の日なので、和菓子写真展を今年も急遽出す事にしました。ただ和菓子の写真が並んでいるだけです。いちが食べた和菓子の中で撮影忘れなかったものだけあります。忘れた物は胃袋の中へあります。因みにたべっ子どうぶつは違う気がしたので載せませんでした。和菓子は御褒美です。おいしいおいしい御褒美です。        いち 「ごちそうさまでした」 和菓子に栄光あれ。                        

食の風景「あの日のコロッケ」―掌編―

 コロッケと聞いて思い浮かべる光景ってどんな時間だろう。今ではコンビニへ行けば大体レジ横のショーケースに並んでいるけれど、思い出すのは、なぜか懐かしい方。例えば――あの日のコロッケ。簡素な紙の袋へ入ったあつあつを頬張った、夕日の中で過ごした時間。  仕事帰りに近所のスーパーへ立ち寄って、立派なサイズの新じゃが芋を見つけた。男爵だ。ごろごろごつごつ、見るからに美味しそうな男爵を眺めていたら、口の中が旨い想像でいっぱいになった。頭の中ではもう美味しいのが出来上がっている。 「よ

食の風景「卓上賑わす初夏の宴」

 肌に纏わりつく湿度、逆上せる程の熱風。悠々聳え立つ入道雲。今年もそんな季節がそぞろ近付いて参りました。威勢の良い季節に呑まれず、日々を健康に過ごすには、先ずは美味しい食事から。この季節は食物も力強い色をしているものが多いようです。  KAGOMEの高リコピントマト。真っ赤な果実、真っ赤な果肉。一年の内で一番美味しい季節がやって来ました。懐かしい光景と云えば畑でもぎ取ったばかりのトマト。服で軽く擦ってがぶり。何より優秀な水分補給になったものです。  今年初のとうもろこし。

食の風景「薫る風の朝食」

 夕べの雨が新緑に滴って瑞々しい輝きを放っています。全国のお天気は―今日も心晴れです。  日々淡々と暮らしていようと思っても、時には気合を入れて臨まなければならない週があったりします。そういう朝こそ、栄養満点で、自分を鼓舞するしっかり朝ごはんが食べたいです。然しそうかと言って朝の限られた時間に何品も作るのは難しい。ここは無理をしないのが一番です。  基本はワンプレート。お皿を替えるだけで雰囲気が変わります。そこに、例えば前夜のおかず。これをちょこっと足して先ず一品。それか