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こどもの読みもの

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こどもにおすすめの本。 かつて、こどもだった大人におすすめの本。
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2023年10月の記事一覧

シャーロットのおくりもの

シャーロットのおくりもの

『シャーロットのおくりもの』
ホワイト・エルウィン・ブルックス
1952

エラブル家の農場で春に生まれたコブタが十一匹。(母豚のお乳は十。)そのうちの一匹が未熟児だというせいですぐに殺されそうになるが、農場主の娘、八歳のファーンに救われる。彼女はコブタにウイルバーと名付け、いつも一緒に過ごしていた。やがて大きくなったウイルバーは、ファーンのおじさんに売られてしまう。ウィルバーが住むことになる平凡

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若草物語

若草物語

『若草物語』
1869
ルイーザ・メイ・オルコット

「贈り物のないクリスマスなんて、クリスマスじゃないわ」と15歳の男の子っぽいジョーが不平をいえば、16歳の長女メグは「貧乏って、ほんとにいやね!」と溜め息をつく。ちょっとおませな12歳の末娘エイミーもそれに応じて「美しい物をたくさん持っている女の子がいるかと思えば、なんにも持っていない子もいるなんて不公平だと思うわ」それに対して13歳のベスは満

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にじいろのさかな

にじいろのさかな

📘『にじいろのさかな』 1995
マーカス・フィスター 作
谷川俊太郎 訳

ぼくはこんなにきれいなのに、どうしてだれにもすきになってもらえないんだ?
にじいろにかがやくうろこをもった、世界でいちばん美しいさかなは、ひとりぼっちでさみしいさかな。

🖌️
世界中を探しても、自分がいちばんかがやいている。
注目を浴びて声をかけられても、返事もしない。その必要もない。
自分のかがやきをみて、すてき

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グリーンレクイエム

グリーンレクイエム

グリーンレクイエム
新井素子 1980

腰まで届く長い髪を持つ三沢明日香は、三十年ほど前、地球に不時着した異星人の末裔の一人。彼ら異星人は緑色の髪で光合成をし、接触した植物を感化して意志を持たせることができる。地球上の植物が意志を持ち、人間に対抗してくることを恐れた学者たちは、必死に彼らを追う。一方、植物学の研究助手である嶋村信彦は、少年時代に運命的な出会いをした明日香と再会、恋に落ち、逃避行を

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