るきさんになりたい。

「るきさん」とは昔あった「Hanako」という雑誌に連載されていた
漫画の主人公である。

リアルタイムではその存在を知らなかったが、
友達にすすめられて読んだ。
それ以来、私の頭の隅にはるきさんがいる。

一人暮らしの３０歳手前の女性、るきさん。
在宅で医療事務の仕事をしていて、しかも１ヶ月分を数日で終える。
残りの日は図書館に通って本を読み、趣味といえば切手収集と郵便貯金。
堅実な暮らしをするしっかりさんでもある反面、かなり天然だったりもする。
親友のえっちゃんとは気取らないおひとり様同士。

つくづく、るきさんになりたいと思う。

しがらみに流されず、飄々と淡々と自分の暮らしを楽しむ。
友達だってえっちゃんぐらいしか登場しない。
部屋のインテリアもミニマル。
仕事も暮らしていける分だけ。

そう、るきさんは「足るを知る女」なのだ。
そして揺るぎのない「自分軸を持っている女」でもある。

ここ最近、私の軸はブレまくりで
心も体も右往左往している。
そうしてふとまた、るきさんを思い出した。

るきさんに、なりたい。

るきさん (ちくま文庫 た 31-1)