あのひと と わたし

まずはわたしのために。ふと色々なことを言葉にしたいと思った。文中のあのひとは誰でもない…

あのひと と わたし

まずはわたしのために。ふと色々なことを言葉にしたいと思った。文中のあのひとは誰でもないあのひと。

最近の記事

人をすきになること1

 感情は止められないのに、なぜ“好きになってはいけない人”がいるのだろうか。世の中の価値観は、国や時代や文化によってかなり変わってくる。誰が誰に文句を言うのも正しくないのに、なぜ、性的思考や恋愛対象に不快感を示したり、自分の考えを押し付けたりしてしまうのか。何が悪くて何が正しいかなんて、極論誰にも分からないのに。  ネットで「小学生のアニメキャラと〇〇〇したい」と発言していた芸能人がいた。規制音が入っていたので、多分S....だろう。ストレートにキモいと感じたが、堂々とした

    • 坂道

       居残り勉強して、夕方。俺は自転車を押して歩く。 「久しぶりだねえ、ゆっくり話すの」  隣でにこっと絵梨が笑う。クラスの誰々がむかつくとか、宿題終わらなくてヤバいとか、そんなことを話した。 「あ」 「え?」  春斗がこっちを向いてニヤッと笑う。これは“悪いこと”を考えてるときの顔。 「後ろ乗れよ」 「ええ!?......重いよ」 「んなの気にすんなって!」  私はおずおずと荷台にまたがった。やっぱり自転車が軋んで恥ずかしかったけれど、春斗は全然気にせずペダルに足を乗

      • 帰り道はひとりで歩く

        「屋嶋さんってさあ、絶対俺のこと好きっしょ??」 「……は?」 いきなり飲み会で、あいつに言われた。 てか、そうやって顔を覗き込むな。近い。皆聞いてんじゃねーか。馬鹿かお前は。くそ腹立つ。 「はいはい、すきだよ」 「……はあ~~~!??なんだよそれ!!この前LINEで俺のこと好きって言ったじゃん!!!」 ......本ッッッ当に!!!!! 頭叩き割ってやろうか。酔ってるし。好きって言ったけどさ!!!その好きはさあ!!! 「……じゃーもー良いっすよ。えっとね、俺の

        • それでもあなたと

          私は頭に装着している冷たい機械が嫌いだ。こんなもの捨ててしまいたい。 「ねえ百年記念日だから会ってみよ!見つけてね?」 でも、あなたに会える時間はすき。 声は知ってる、顔も知ってる、背丈も、どんな風に笑うのかも。 ただ、“会ったこと” は、ない。 硬そうでボロボロの街。こんなところに住んでたなんて信じられない。 少し歩くと陽が当たる広場があった。ここで待とう。 7日後。 多分走ってきたのだろう、呼吸が荒い、初めて会う、ずっと好きだったひと。 「さぁ帰ろう」 今、会え

        人をすきになること1

          2日前の放課後

          「キス、接吻......口吸いってのもあるよ??w」 ぎゃはは!と笑ってスマホを見せてきた。 「ちょっと煩いから静かにして...!」 放課後の図書室。残って一緒にテスト勉強しようって言ったのはそっち。まだ15分も経ってない。何しに来たのかもう一回考えてほしい。 「ねえねえ、ゆうってキスしたことある??」 「……ない」 ある、と言ってやろうかと思ったけど我慢した。もう全然テストと関係ないじゃん。 「わたしもないんだよねー……高橋くんとしたいなー、なんてねーww」 「…

          ごめん

          席替えのとき、偶然席がとなりになって うれしすぎてキャパオーバー 「わたしこの人のとなり嫌なんだけどー!!」 って、大声で言ってまじごめん。 そんで実は男友達と女友達が協力しあって 隣同士にしてくれてたみたいで、更にごめん。 あのひとのびっくりした後のちょっと寂しそうな顔 友人達の心から驚いている顔 「……ごめん、今のは冗談だからね…」 「……いいよ別に…」 少し笑ってくれたその顔も好きだなって思って、ごめん。 窓側、一番後ろの席、二つ 晴れて綺麗な空の日だった。

          甘く溶け合う依存

          —――これは本当の恋愛。俺は本に共感することはあまりないんだけれど、これには共感したんだよね。 本屋であのひとが少し俯きながら手に取り言った。まるでわたしなんかここにいないみたいな顔をして。 きっとあのひとは、 私は歩くのが好きだ 「いいえ、小説」 ファンのなかには随分熱心なひともいる。あなたには仕事の一部らしいけれど でもそれはもう箱の中だ。 過ぎたことは絶対に変わらないもの。いつもそこにあるのよ。すぎたことだけが、確実に私たちのものなんだと思うわ みんな箱の中に入っ

          甘く溶け合う依存