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20210310 ハーフサイズカメラ遊び リコーオートハーフ その1

使い方のわからなかった、リコーオートハーフ。
先月、ようやく使い方を理解できて、フィルムを1本入れ、撮影してみた。

フィルムは2〜3日で撮影しきったのだけど、他のフィルムと合わせて現像に出したので、フィルムが帰ってくるまでに時間がかかった。
モノクロフィルムと一緒に出すと、こうなってしまうらしい。
カラーネガはカラーネガだけで集めて出した方が良いのだろう。

さて、オートハーフに入れたフィルムはコダックゴールド200。
現像とスキャンしてデジタルデータ化をしてもらった。
データは16baseの600万画素。
このデータ化する規格って、もう一つ理解できないなぁといつも感じるのがフィルムの面積が変わろうが、16baseだと600万画素。
フィルムの面積が小さくなれば画素数が小さくなり、面積が大きくなれば画素数が大きくなるというものではないらしい。
自分でスキャンすると、そのままフィルム面積と画素数は比例していくだけに、いつも不思議に感じる。

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リコーオートハーフのすごいところは、ゼンマイ仕掛けながらオートローディングしてくれるところ。
1枚目に自動的になってくれる。
最初のシャッターは、仕事部屋の蛍光灯。
照明器具にしっかりと露出が合っている。
1枚目にして驚いた。

2枚目以降は、いつものクリニックへの行き帰りに出会う風景。

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いつも我慢できなくなってしまうパン屋。
微妙な明るさや、店の中の光源なども含めて、よく写っている。

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この日は薄曇りだった。駐輪場の自転車や地面の質感がよく出ている。

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ストラップが画面に入り込んでしまった。
ストラップが固くて、どうやって持ったら良いのか迷いながら、握っている。
一番良いのは、ストラップの輪の中に手を入れるということに、この後気付く。
カメラをわしづかみしてシャッターを押すと、こんな感じでストラップがレンズの前に出てきてしまう。

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橋の欄干。
露出はレンズの中心にぴったりくるような感じなのかもしれない。
とすると、ものすごく正確に動いている。

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橋のど真ん中にあるモニュメント。
カラフルなタイルが貼り付けられているのだけれど、曇天ならこんな感じで見えるわけで、見たままの印象に近い。

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これもまた、よく被写体として撮るところ。
ちょっとくすんだ白い壁も、質感がよく出ている。

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スターバックスの壁。

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これまた、いつもの場所。
カメラの露出としては厳しい環境なのだけれど、しっかりと写っている。
全然嫌じゃない。

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黒い壁。
硬質な塗料で塗られた壁なんだけれど、明るすぎず暗すぎず、ちょうど良いあんばいの露出で撮れている。
案外、こういうのはオートフォーカスにAEがついている全自動のカメラの方が露出が狂ってしまいそう。
こういうのは、アナログのカメラの(とはいいながら、オートハーフにはAEはしっかりついているのだけれど)良いところなのかもしれない。

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ビルの中から表を向いてシャッターを切っても、破綻していない。
すごいなぁ。
こういうのは、シャッタースピードが一定で絞りが変わらない写ルンですでは難しいはず。
しっかり絞りが働いている証拠。
セレン光電池が生きている。

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これまた、いつもの場所。
曇天ではあるけれども、解像度が高い。

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お店のウインドウ。

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うってかわって、ベランダから。
街が朝日に照らされているのと、手前の建物の陰とが入り込んでいるシチュエーションだけれど、日陰も破綻していない。
フィルムとカメラの相性が良いのかもしれない。

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同じ木を遠目と近めで。
リコーオートハーフは、カメラのデータを調べてみると2.5mの固定焦点。
植え込みを少し遠目から撮影したものと、大体2.5mくらいのところに立って撮影したものだと、2.5mくらいのところから撮影したものの方が良い具合に写っている。
木の表面の質感などが、よく出ている。

1本フィルムを入れて撮ってみて、ものすごく感動している。
正直なところ、あまり期待はしていなかった。
ホントにびっくりするくらい、カメラがきっちりと機能している。
1962年〜63年の1年間作られた初代モデル。
63年からは、操作性の改善されたモデルに変わっているので、ホントの初期のもの。
59年前のカメラとは思えないくらいの写りを今でも手に入れることができる。
今売っているカメラは、これから60年後に同じようにカメラとして機能し、写すことはできるだろうか?
お手軽な初心者向けのカメラでさえ、カメラが耐久消費財だったことを実感することができる。
撮っていて、ゼンマイがフィルムを巻き上げるリズム感がとても良かった。
今のところ、必ずコートのポケットに入れて持ち歩くカメラの1台になっている。

少し気をつけないとなと感じているところは、ファインダで見たよりも若干上向きに写っていること。
めがねを掛けていて、ファインダを覗いているので正確には見えていないところもあるのだろうけれど、視差が若干上下方向にある。
でも、そんなことを気にするのなら、一眼レフを使えばいい。
このカメラは、そんなことを気にせずに、ガシガシと撮りまくることのできるカメラ。
スナップにはもってこいなんだろうな。

須田一政さんがお気に入りだったリコーオートハーフでもある。

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