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20210312 EOS55とPENTAX MZ-5にまつわる話

生まれて初めて購入した一眼レフは、NikonのFM10+35-70キットレンズのセットだった。
これで、何も不自由のない生活を送っていた。
当時はまだ学生だったし、研究していた地質調査のフィールドワークに持って行くカメラとして、ガシガシと使っていた。
ただ、一眼レフを使って写真を撮ることの楽しみを感じ始めることにもつながった。

そうすると、AF一眼レフがほしくなってくる。
当時、お世話になっていたカメラ屋の店員さんに色々と相談して、色々とおすすめのカメラを聞いたりもした。
大体色々と話をしていると、自分のレベルも考えれば
「中級機クラスが良いのでは?」
とのことだった。
まあ、当然学生と言うこともあって、収入がそんなにあるわけでもない。
奨学金をもらいながらアルバイトでお金を稼いでという感じでもあったので、貯めているお金のことも考えるとそんなに出費もできない。
カメラ屋さんの店長さんは、
「将来、レンズを買い足して行くこととか考えるとCanonかNikonが無難だなぁ。それにFM10も持っているし、Nikonが良いんじゃないかな。」
と言っていた。
ちなみに、FM10はそのお店で買った。
アルバイトにきていたMF派の写真学生さんは、PENTAXを押してきた。
「MZ-5やMZ-3はダイヤルで選ぶことができるのが、ものすごく使いやすいですよ。FM10を使っているのなら、ダイヤルとレンズの絞りで合わせるというのはMFと一緒だし。」

そこから迷いに迷うことになった。

90年代中頃から末にかけて、MZ-3は出たばかりで高かった。
MZ-5の弱点を修正して、とても評判の良いカメラだった。
さらには、MZ-3の発売に合わせてMZシリーズに合うリミテッドレンズ3種が発売されたりと、カメラ雑誌などでも盛り上がっていた。

色々と迷っているときに、出会いというのはあるもの。
今もたまにお世話になるカメラ屋さん(これは別のところ)にフィルムを買おうと立ち寄ったとき、ショーケースを見るとMZ-5のものすごくきれいな中古が置いてある。
レンズは標準ズームの28−70のF=4がついているもの。
値段は2万円。
ショーケースを開けて見せてもらったら、何も問題がない。
傷も全然見当たらない。
あまり使っている感じがしない。
レンズも当然カビやホコリやくもりといったものは見えない。
ちょうど、財布の中に2万円が入っている。
で、買ってしまった。

その後、そのMZ-5は当時の彼女のものになる。
MZ-5を使っているのを見て、ものすごくほしがっていたから。
バレンタインデーのお返しにということで、ホワイトデーの時にプレゼントした。
思い切って手放すことにしてプレゼントしたのは、EOS55を買うことにしたから。
アルバイトを結構頑張って、新品を買えるだけのお金が貯まった。
いつもお世話になっていたカメラ屋さんでこれは購入した。
学生から就職して、仕事をするのにはCanonの方が良いんじゃないだろうかという考えで。
そんなわけで手放した。

しかし、プレゼントしたMZ-5は今、手元にある。
当時の彼女と結婚して一緒になったから。

そして、2台のカメラで遊んでいる。

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