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道祖神

どんなに親切にされても
ちょっとした距離感を取ってもらえないと
それ以上の仲にはなれない私
拗れてると言うよりは
完全に遮断
どこへも自分の居所を定められない

私とは
田舎道の道端に佇む道祖神のよう

通り過ぎゆく人々を見つめて無事を願い続ける
ただそれだけの存在
たまに手を合わせ挨拶を受けても
返すことも許されない
手助けをしようと手を出そうにも
手すら動かすこともできない
助言を求められるも
応えを返すことも許されない
じっとじっとそこに佇む道祖神

雨に打たれても
日照りの中も
雪に埋もれても

じっと
じっと
そこに佇む道祖神

気づかれぬまま
季節は過ぎ
荒れ野原

野生の生き物と共に自然の中で生きる
そして朽ちて消ゆ


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