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空通信vol.68_【姫路の大学生が送る】姫路の魅力発信インタビューVol.15【杵屋】

こんにちは!
インターンの宮下です!
今回は戦前からある、姫路の『杵屋』様にインタビューさせていただきました。

現在3代目の社長である内藤浩一様はダイビングやキャンプといったアクティブなご趣味をお持ちの方でした。
まだまだ他にもご趣味をお持ちの方で、なんと、僕もダイビングに誘っていただいちゃいました!
ぜひまたご一緒したいです!

インタビュー開始

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内藤様のご経歴を教えてください

姫路で生まれて18歳までいました。
大学で東京に出て、在学中ワーキングホリデー制度を使ってオーストラリアに1年、滞在した経験があります。
卒業後は滋賀県の「たねや」さんで5年間、修行させていただいてから三代目候補として杵屋に帰ってきました。

お店は最初から「継ごう」と思われていたのですか?

当時は「長男は家業を継ぐもの」と言われた時代でしたので、抵抗はなかったですね。

修行させていただいた「たねや」さんで、また帰姫後に杵屋のいち店舗スタッフとしてお菓子に関わるうち、和菓子に魅力を感じはじめました。
業界の身内贔屓になってしまいますが、お菓子には「夢」があるんですよ。
ご縁あって来店いただいたお客様の要望に「無理」を言わず、何かしら「できる方法・解決策」を提案できる世界であり、つまりはお客様の「願い」を叶えられる仕事なんですね。

ちょっと想像してください。お菓子を選ぶ時ってみなさん笑顔なんですよね。
「あれが美味しそう、いやこちらかな?」と迷ってみたり、先様に差しあげた時に笑顔になって貰える事を想像したり…お客様も私たちも幸せに笑っている…笑顔に溢れる職場っていいな、と思いますね。

和菓子作りを好きになったタイミングはいつですか?

幼い頃から家業として和菓子を見ていたので劇的な変化ではないですが、伝統的な技法を受け継ぎ、「より良いものに昇華させて行く楽しみ」には、実際に和菓子を作り始めてから気づきましたね。
これは人生をかけて楽しめるものだな、と。

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和菓子での大きな出来事はございますか?

3年前に、※裏千家淡交会ヒューストン支部の25周年記念茶会の和菓子を作りに、テキサスはヒューストンまで行きましたよ。

※裏千家淡交会は、全国に存在していた裏千家茶道のいろいろな会や団体をまとめて結成された交流会です。茶道文化に関する諸種の調査研究を行うとともに、日本文化の興隆発展に寄与することを目的としています。


私は若い時分に海外経験もあったし、英語も話せたので臆することなくヒューストンに行くことができましたね。
そこで各国の総領事や経済界の重鎮とご縁をいただき、日本では得られない様々な経験をする事ができました。
今までの留学経験や他店での修業経験があったから「はい喜んで!」の精神でこういった機会を得られた訳で、人生において「無駄」なことはないんだなと感じました。

和菓子へのこだわりはどういったものがありますか?

和菓子は時代によってスタイルが変わるんですよ。
昔は「甘ければいい」というふうな価値観がありましたが今は「味」や「素材の風味」が感じられないと売れなくなってきています。日本人の好みがより繊細なものになっていると感じます。

その中で、新しい素材との出会いや新しい和菓子を創れるのが楽しいですね。
和菓子はもともとオーダーメイドの世界なんですよ。

茶道は大名諸侯の趣味…今でいう社長さん同士のゴルフみたいなもので「知っていて当たり前の嗜み」だったんですね。
主人が客人をもてなすために、茶室を整えたり、お茶を選んだりするのが当たり前の中でお菓子に拘らないわけがない。季節を、天気をふまえ、更に地政的状況をも勘案し、最適な菓子をオーダーメイドするのが粋とされ、ひいては政治的駆け引きの成否にも関わりました。

和菓子自体はそれほど高価なものでもなく、全く知識がない方でも「誰かのために」オーダーしたひと品は非常に喜ばれると思うので、恋人の誕生日プレゼントにぜひ、頼んでみてください。

今まで作られた中で、特に自信作の和菓子はありますか?

代表的なものだと、「餅ちョこ」と「柿姿」ですかね
もう20年も前から毎年バレンタイン時期に販売している「餅ちョこ」は売れ行きも良いですし、発売もかなり早かったので私たちがハシリなんじゃないかなと思っています。
秋・冬・春限定の「柿姿」も、20年前から販売しています。裏千家の先生方にもたいへん好評で、全国菓子博覧会では「裏千家家元賞」もいただきました。

杵屋が創業して110年になります。あと100年後も、ずっと生き残る商品を創っていきたいですし、姫路城下町の伝統と文化を大事にして、人々の思い出に残るような和菓子を作っていきたいですね。

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和菓子教室はどのような方が来られているのですか?

20代、30代の若い方が比較的多いです。
和菓子に対して馴染みを持ってもらうために始めた体験教室ですが、いまや年間3〜5000人くらいの方が来られてますね。

また、コロナ前は海外インバウンドの方も多く、5ヶ国語に対応してるんです。
私は英語を話せるので、会話は日本語か英語、理解しやすい方でさせていただいて、作業については、英語、タイ語、中国語、韓国語のシートをお渡しし、それを使いながら教えています。
日本ならではの四季の花や、動物、自然現象を題材に和菓子をデザインしています。
※和菓子は教室のあと、プラス300円でお抹茶とともにいただくことも可能。

ぜ興味を持たれた方はぜひホームページをご覧ください。

和菓子づくり体験
開催日:毎日
時間:13時〜・15時〜
参加費:大人2000円、子供1500円

将来このお店をどうしたいですか?

コロナが明け、また海外の方や全国の若い方々にきていただいて、和菓子の伝統や文化、奥深さを一人でも多くの方に伝えていけたらな、と思っています。

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最後に、大学生に伝えたいことはございますか?

人生は大きな河の流れ。みな何処か、何かで繋がっています。
趣味や、軽く興味をもった事でも良いので、色々なことに意欲をもって取り組んでみてください。30年後に全ての経験が繋がりはじめます!

◆◇◆◇◆店舗情報◆◇◆◇◆◇
店名:杵屋
杵屋直営各店
にかいまち本店 079-285-3509
〒670-0922 兵庫県姫路市二階町95

学園前店 079-297-1323
〒670-0876 兵庫県姫路市西八代9-21

青山店 079-266-3535
〒671-2224 兵庫県姫路市青山西3-11-8

書写お菓子の里 079-267-2333
〒671-2201 兵庫県姫路市書写1086

ピオレ姫路駅おみやげ館店 079-284-2818
〒670-0927 兵庫県姫路市駅前町188-1

山陽百貨店3階 Chaya杵屋 079-285-1966
〒670-8575 兵庫県姫路市南町1

宝蔵店
姫路城前おみやげ広場「い」の屋敷内
公式ウェブサイト:http://www.kineya.net/
公式Instagram:kineya_official

投稿者:宮下【姫路でインターン奮闘中】 
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